2021.12~

誕生日おめでとう。私も君も、もう子供ではない年齢になってしまったことに驚いています。時間だけが過ぎて、体は昔に置いてきたような感覚です。

誰かに手紙を書くなんてそうそうないことなので緊張します。ここに書いてあるすべての内容は君に向けたものですが、ほとんどが独り言です。何も思い詰めたり、責任を感じたりしないでください。

私にとって君は、人生の中での重要な登場人物です。私は君の人柄と言葉に何度も救われていて、それでも気取らずペースを乱さない君を少なからず尊敬しています。そのことを君本人に伝えたこともあるはずです。そんな恥ずかしいことができる仲だということも照れながら自覚しています。

それでも我々の関係性を他人に紹介する時、私は困惑します。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、困惑という言葉が一番近かったので、こう書くことにしました。関係性を表す言葉はいくつか存在しますが、どれもしっくりこなくて、困惑しているのです。友人と呼ぶには我々の関係は少し温度が高いだろうし、親友なんて束縛された関係でもない。でもこの困惑は必然的なものだと気づきました。この世の人間関係は無限に存在するのに、関係を呼称する方法が少なすぎるのです。

だから今度、私たちの関係性について、夜通し話し合うのはどうですか。きっと既存の呼び方では私たちは満足できない。先人に使い古された呼び名はもうとっくに飽きていたのです。だったら二人で作ってしまうのはどうだろう。しかし、私は正解を求めているわけではありません。またくだらない夜を過ごすための口実を作ったんだな、と思ってくれて構いません。事実、君と一緒に過ごした夜は全部、どうしようもなくくだらなくて、無駄で、アホだった。それでもその記憶は私を行動的にさせるのです。そのことだけが本当で、私はそれに何度も救われているのです。

長くなってしまいましたが、今年も君にとっていい年になることを願っています。次に会えるのは暖かくなってからでしょうか。その時のつまみとビールは、私に任せてください。



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