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エヴァンゲリオンが終わったよ

この週末に『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』を含め新劇場版4部作(と『さようなら全てのエヴァンゲリオン ~庵野秀明の1214日~』)を見終わりました。これによって私の中でもやっとエヴァンゲリオンが完結したわけです。

エヴァと私

14歳の時、理科の授業中に先生がビデオ(たぶん1話)を流したのがエヴァンゲリオンとの出会いでした。私の住んでいた地域では、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』は放映されていなかったので、アニメ版を全話観ないまま、『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』(1997)を公開当初に友達と映画館に観に行って、劇場の実写映像に驚き、エンディングではポカーンとなりました。

映画と前後して漫画版『新世紀エヴァンゲリオン』(貞元エヴァ)を読み始めたり、解説を求め、『庵野秀明 スキゾ・エヴァンゲリオン』や『庵野秀明 パラノ・エヴァンゲリオン』、『エヴァンゲリオン解体新書』を読んだりしていました。

そこから数年は、セガサターンのゲーム『新世紀エヴァンゲリオン デジタル・カード・ライブラリ』(1997)を友達の家でやってシンジ君にビームを炸裂させたり、美里さんのビール一気飲みを手伝ったり、PS版の『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド』(1998)を自宅でやって派生した物語を楽しんだりしていました。

その後、お年玉をためてDVDを買いそろえてやっとアニメ版を全話観ることが出来て、当初はポカーンとなった結末にも自分なりに納得できたのですが、それでも結局私の中でエヴァンゲリオンは消化しきれないままの状態で存在していました。

そして、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』(2007)が公開されました、私は公開4日後に大阪の梅田スカイビルにある映画館で観ました。面白かった。ただ当然続きがあるので、エヴァンゲリオンに対する消化不良感は解消されることはありませんでした。アスカの名前が変わったり、カオル君が月にいるってのも理由が分からんかったですしね。

その後、首都圏に転勤したりバタバタする中で『破』『Q』は見逃し、貞元エヴァが素敵な結末を迎える(2014)ものの、やはり私の中では消化不良感が残っていました。私は貞元さんの書いたエヴァンゲリオンが好きですが、同時にそれは無数に作られたエヴァンゲリオンの可能性の一つに過ぎないと思っていたからでしょう。

シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇

エヴァンゲリオンは無数に派生作品が作成されていて、それぞれに様々な考察が行われています、それによって私のなかでカオスな状態になっていました。アニメも含め、今までの色々なエヴァンゲリオンの完結でも終わらなかった私の中のエヴァンゲリオンを終わらせることが出来るとしたら、エヴァンゲリオンを始めた庵野監督しかいないでしょう。

ただ、貞元エヴァの完結をもってしても、私はすっきりできなかったわけですから、もしかしたら、庵野監督でもダメなんじゃないかと疑う気持ちもありました。

そして、この週末に『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』を観ました。

私の不安は杞憂に終わりました。『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』をもって、私の中のエヴァンゲリオンは見事に完結しました。カオスな状態を分かりやすい形で収束させた庵野監督は抽象的なものを扱う力が頭抜けていて、やっぱすげぇなと思います。

エヴァンゲリオンが終わったよ

最後は𝄇だけどね

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