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東芝の分割に思う

東芝は12日、2023年度にグループ全体を3つの会社に分割すると発表した。事業を時間軸や収益構造が異なるインフラとデバイスに分ける。独立によって機動的に投資をして価値を高める。もう1社は半導体メモリー大手キオクシアホールディングスなどの株式を保有する。複合企業が主要事業ごとに分割して上場する日本初の事例となる。創業146年の東芝は脱総合電機で生き残りを目指す。(上記記事より抜粋)

先日から東芝の分割が話題です。いまいちピンとこなかったので、分割するのメリットをちょっと考えてみたいと思います。

まず真っ先に思い浮かんだのは意思決定のスピードが上がることです、東芝がどうなのかは知らないですが、一般的には会社が大きくなればなるほど決定者までに通す会議が増え、素早い意思決定はできなくなります。

更に、もともとの規模では本社の社長決裁が必要だった資金調達(新規株式、社債発行、融資)が、分割後会社の社長決裁で可能になるため、迅速な資金調達が可能になることが考えられます。また、社債や融資を受ける際、貸す側としても確認する項目が少なくて済むのはメリットです。現状だとHDDの工場を建てるために融資を受ける場合でも、全然関係ない原発事業の業績も気にしなくてはならないでしょう。

もう一つ、これは日経の別の記事に書いてあったのですが、全体として株価が現状よりも上昇することが期待されます。現在の東芝は、何でもかんでもやっている一つの会社なので、例えばHDDや半導体に詳しい人が適正な株価を算定しようとしても、それ以外の事業が多いため算定できず、株価が本来よりも下がってしまっている可能性があります。これを「コングロマリット・ディスカウント」と言うらしいです。

分割を行うことで、株価が適正になり「コングロマリット・ディスカウント」を克服できる可能性があるとのことです。

#日経COMEMO #NIKKEI

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