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金融リテラシーは、読解力と算数応用力から構成される。

18~79歳を対象とする金融広報中央委員会の「金融リテラシー調査(2022年)」には単利の計算問題がある。「100万円を年率2%の利息がつく預金口座に預け入れ、ほかに口座への入出金がなければ、1年後口座の残高はいくらか(利息にかかる税金は考慮しない)」というものだ。

上記記事より抜粋

上記問題の答えは以下の通り求められます。

100(万円) * 1.02 = 102(万円)

記事によると上記の問題の正答率、特に18~29歳の女性の正答率は47%で、半分以上が上記問題に回答できなかったり理由として、「設問の文意を読み取り数式に変換する思考力やニューメラシーの能力に課題がある」と書かれていました。
確かに、式だけみれば、小学校中学年以上のほとんどが回答できる問題なので、問題文を式に変換する過程に課題がありそうです。

ちなみに「ニューメラシー」とは学習した算数・数学的な知識と技能を実生活の中で使う能力とのことです。以前読んだ『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』で読解力が低い人が意外と多いということが紹介されていましたが、同じように算数で習ったことを現実の問題に応用できない低ニューメラシーの人が意外と多いのかもしれないですね。

金融リテラシーが何を指すのか調べるために、以下のサイトで金融リテラシークイズに回答してみたところ、特別な知識は必要なく、ちょっとした読解力と、算数の知識があれば解ける問題ばかりでした。このことから考えるに、一般的に言われる金融リテラシーの正体には読解力と、算数応用力のことなんでしょうね。もうちょっと金融に関する知識(例えばMMFって何だろうとか、社債の利回りの計算方法とか)も含まれるのかと思っていました。

『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』では、現代の義務教育で鍛えられない読解力を鍛えるためのトレーニングなんかが紹介されていました。同様にニューメラシーを鍛えるためのトレーニングも誰かが考案してくれて、それらを義務教育に取り込めば、日本人の金融リテラシーが底上げ出来るんでしょうね。

余談ですが、上記の問題をChatGPTに解かせると以下の通りなので、自分が良くわからない場合はAIさんに聞いてみるというのも一つの手かもしれないです。まぁ、AIは雰囲気で回答するので必ずしも正しい回答を出してくれるとは限らないという問題がありますが。。。

皆さんは、AIに負けない読解力と算数応用力持ててますでしょうか?

#日経COMEMO #NIKKEI


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