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保険と資産形成、現在と未来のバランスについて思う。

老後の資産形成が「極めて順調に進んでいる」と答えた割合は日本が2%にすぎず、英国の6分の1、ドイツと中国の5分の1という低水準だった。逆に「全く進んでいない」と認めた割合は日本が29%と飛び抜けて高かった。生命保険の加入率や借り入れが全くないと答えた人の割合は日本が総じて高い。備える努力はしているのに安心できていない姿が浮かび上がる。(上記記事より抜粋)

保険と資産形成

上記記事では、日本は生命保険の加入率が70%なのに、老後の資産形成が出来ていないと書かれています。

生命保険を「もしも不幸があった場合に備えるもの」で、老後の資産形成を「もしも長生きした場合に備えるもの」と捉えるのであれば、どちらも将来に備えるためのものに違いはないです。

「病気などの備え」はしているのに、「長生きへの備え」はしていないというアンケートの結果はリスクに対するバランス感覚の欠如を表しているような気がします。

備えるために毎月使える金額はある程度決まっているはずなので、その金額を、リスクに対してどう割り振るのかと言う観点で考え直した方がいいでしょうね。

新卒貯蓄額

また上記の記事では、19年度、20年度の新卒へのアンケート結果が紹介されていました。社会人1年目2年目の3割が年間100万円を貯蓄し、30歳時点での目標貯蓄額は25%(最大のゾーン)が1,000万円と回答したそうです。

社会人1,2年目に賃貸生活をしながら年間100万円をためるのはなかなか厳しいので、おそらくこの100万円を貯蓄した3割の多くは、家賃による出費がないんじゃないかと思ったりしました。

そう考えると、実家住みの有利さと言うのは際立ちます。今後日本の経済がシュリンクすればするほど地元に残る若者も増えるかもしれないですね。私の場合は、地元に仕事がないので都会に流れましたが、都会で賃貸生活をすると老後に備えることが出来ないので実家から離れずに、老後の資産形成を進める人が今後増えてくるかもしれません。

「未来」の不確定要素に備えるために貯蓄をするのはいいことですが、「現在」の自分のためにもある程度お金を割り振りたいものです。リスクに対するバランス感覚の話と同じで、これも「未来」と「現在」にどうコストを割り振るかと言うバランス感覚が大事です。

「アリとキリギリス」のように「未来」と「現在」のどちらかにコストを全振りするのはあまり良い生き方じゃない。とおじさんは思います。

#日経COMEMO #NIKKEI

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