見出し画像

2022年4月に読んだ本まとめ

あんまり短編集は好きじゃないんですが、『逆ソクラテス』は良かったです。4月は結構つらい日が続いたので、かなり救われたんじゃないかと思います。月末の方に読み始めた『壬生義士伝』はさすが有名作家さんの作品と思わせる上手い小説だと思います。熱いですよね。そういった熱さから遠いところにいる私としては、ちょっと引いてしまうところもあったりしますが。

『エッセンシャル思考』も話題の作品だけあって面白かったです。ゴールデンウイークもありますし、理解するために内容をNoteにまとめようと思っています。『Psychology Of Money』は投資しつづけるための心の在り方を理解することができます。ウクライナ侵攻で全世界的に株価が下がる中、投資をやめてしまわないためにも読んでおくとよい本かと思います。

文芸書

伊坂 幸太郎著『逆ソクラテス』

それぞれの話が面白いが、どの小説もゆるく繋がっていてそこもまた良い。表題作もいいけど、「アンスポーツマンライク」もよい、「非オプティマス」もいいし、「スロウではない」もよかった、「逆ワシントン」も捨てがたいし、結局すべて良い。

何をどう考えるのか、どう捉えるのかと言うのは、根源的な権利だし、どういった状況でも我々が自由にできる唯一のものだと思う。 でも、現代社会ではその自由を無視する人やメディアがあまりにも多い。だから、あばれる君は「自分はそうは思いません」と言うんじゃないかと思った。

浅田 次郎著『壬生義士伝(上)』

浅田次郎さんの作品は読んだことがなかったので読んでみました。新選組を題材にした小説は、『燃えよ剣』以来なんじゃないかと思います。

吉村貫一郎という新選組隊士の人生を、鳥羽伏見の戦い直後の吉村の一人語りパートと、50年後の関係者へのインタビューパートで明らかにしていく話。上巻は斎藤一が昔語りをしている途中で終了

方言が多用されて読みづらいはずなのになぜか読み易い。さらに、読み進めるにつれて、最初は理解できなかった吉村の行動原理が理解できるように書かれているので、どんどん読み進めたくなる小説です。いやぁ、読ませるなぁ。

ちなみにWikipediaによると吉村は二百石六人扶持の高禄の倅で兄もいたようです。まぁ、『キングダム』で李信が主人公に選ばれたように、みんながイメージを持っていない人物なので、主人公にしやすかったのではないかと思います。

徳井 健太著『敗北からの芸人論』

自分が好きなものについて他の人の目線から見てみるというのは結構楽しいもので、こう言った本を読むことによってよりお笑い番組が楽しめるという寸法。

実用書

リチャード・ブロディ著
『Microsoft Wordを開発した伝説のプログラマーが発見した「やりたいことの見つけ方」がすごい!』

タイトルなげぇよ。と思ったんですが、内容は非常に有用でした。本に書かれている内容に真面目に取り組めば自分がどういった欲求を満たせれば幸福なのか知ることが出来る本。適宜見直しは必要だろうけど、現時点で私は「自由」であるために「知恵」が欲しい。と思っているみたい。

グレッグ・マキューン著『エッセンシャル思考』

エッセンシャル思考は、恐ろしくシンプルで多くの人が理解できて、反対もしない考え方だ。ただ、その多くの人は実践できていない。つまりは、実践の難易度が高いのだろう。

おそらくその理由は、人間の本能に根差した意思決定方法が非エッセンシャル思考で、『ファーストアンドスロー』(未読)で言うところのスローの部分で行う意思決定方法こそをエッセンシャル思考と呼んでいるからなんじゃないかと思う。

でも、大丈夫この本には、意志の力を使わずに本能に反した選択をする方法や、答えを事前に準備しておく方法、誤った選択を防ぐ方法が色々と書かれている。

私のブクログより引用

自分の理解を深めるために、PART1をNoteにまとめてみました。他もまとめてさらに理解を深めたいです。

グロービス著
『ファシリテーションの教科書 ―
組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ』

酷いMTGを主催したので読んでみたファシリテーションの教科書。いわれてみれば勘案しないといけないことを全然考えていなかったという反省と、そこまで考えてやってられっかという気持ちになりましたが、今後MTG設定するときには上記の本を参照に仕込みをしてから挑みたいところ。

池田 信夫著
『今さら聞けない経済教室
―こどもに聞かれても困らない60の疑問と答え』

子供に語り掛ける口調で書かれているものの、内容が絶望的なので多分、子供向けの本ではないだろうなぁ。

経済成長を前提にした現在の社会保障は改変が必要、収益が悪い法人は保護せず新陳代謝を促す施策をとるなどの提案が書かれていますが、それを掲げた政治家はこの国では当選できない。つまりは解決策はわかるもののそれをとることができないのが、ここから50年先の日本なんじゃないかと思う🤢

モーガン・ハウセル著
『サイコロジー・オブ・マネー
一生お金に困らない「富」のマインドセット』

お金に関する本をいろいろと読んでいるのですが、どう投資すべきかというのはどの本にも、「リスク許容の範囲内で、手数料が少ない全世界株を対象にしたインデックスファンドを継続的に買い続けろ」と大体同じことが書かれています。

でも、それを何十年も継続するってのは難しいわけです。有名投資家や一山当てた人の話を見聞きしていると、私もと欲をかきたくなったり、web3.0と言われてNFTアートに投資してみたくなったり、ウクライナ侵攻のような軍事侵攻があれば、株が下がる前に現金化しておきたくなったりするわけです。

この本には、具体的にどういった資産に投資すべきかは書かれていないのですが、上記のような気持ちのブレを防いでくれる金言が詰まっています。

2022年3月分


この記事が参加している募集

#読書感想文

187,975件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?