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「寝そべり族」にみる努力のコスパ

最近、中国の若者の間では、ストレスに耐えながら必死に働かなければならない仕事はごめんだとする「寝そべり族」が増えている。この傾向は、過去40年以上、国民による最大限の努力を引き出し結集させることで、驚異的な経済成長を遂げてきた中国の発展モデルに対するアンチテーゼだ。(上記記事より抜粋)

現代は知識社会なので、知能が高ければ高給取りに、低ければそうでなくなる傾向があります。年齢で変わるようですが、知能の5割は遺伝によるものです。遺伝はもちろん生得のものなので、本人の努力や周りの環境で変わるものではありません。

知能の高い人と、低い人がナレッジワーカーとして、同じだけ努力して働いたとすれば、知能の高い人の方がより評価されるでしょう。知能の低い人からすれば、知能が高い人と比較した場合に、努力に対するリターンが少ないため、現代社会での努力はコスパが悪いと言えます。

このコスパの悪さを感じ取っているからこそ、中国の若者は自分なりにコスパの良い生き方(寝そべり族)を選んでいるのではないかと思います。ただ、国を経営するのであれば選んで欲しくない選択肢でも、個人単位でみれば、良い選択となりえることもあるのではないでしょうか。

『モチベーション3.0』を読んだときに私が感じた、生得の物で選別されてしまう絶望と、同時に感じたそこからもれても人生を楽しむことはできるという希望を「寝そべり族」も感じてるんじゃないかしら。と思ったりしたました。

#日経COMEMO #NIKKEI

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