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グレーなADHD、遺伝子には逆らえない

2年ほど前に、WAISを受けた。
WAISは簡単にいうと知能検査だ。

グレーだねと先生に言われた。

ADHDという言葉に出会ったのは高校1年生の頃。

何故私はこんなに片付けができないのだろう。
何故私はこんなに勉強に集中できないのだろう。
何故私はこんなに物事を先延ばしにしてしまうのだろう。
……等

自分の日常には、何故が溢れていた。

小学生の頃から部屋はぐっちゃぐちゃ。
学校のお道具箱とかロッカーもぐっちゃぐちゃ。
授業参観の時に汚いお道具箱やらロッカーやら親に見られて、「なんでこんなに汚いの!!」っていつも言われてた。
中学生も高校生もずっとそうだった。
大人になってからも。

集中力の無さに気付いたのは中学生の頃。
小学生の勉強なんて、ありがたいことに何もしなくてもできたから困ることなんてなかった。
中学生になって、最初はとてもいい成績。
けどなんか勉強に集中できなくてとても苦しかった。
塾の自習室で勉強してるふりしてぼーっと過ごしてたことを鮮明に覚えている。
ノートに落書きしたり、爪齧ったり、爪の甘皮シャープペンで取ったり…そんなことばっかりしてた。

高校受験は志望校に二度落ちた。

高校生になってからは、進学校だったけれど、成績は下から両手で数えられるくらい。
高校生になっても勉強してるふりばかりしていた。
授業中集中できなくて、机の下で携帯いじって何度も取り上げられた。
高校生の間夏休みの宿題が終わったことが無かった。
中学生から高校生に上がるときの課題も、先延ばしにしまくって、やってなくて怒られた気がする。

そんな学生生活を過ごしていた。

なんでこんなに自分の思い通りにならないのだろう。
なんでこんなに努力できないの?

高校生になってどんどん自分の不甲斐なさにメンタルがやられていった。

そんな時、ふと
「片付けられない 病気」
とGoogle検索してみた。

そこで出てきたADHD。

全てが自分に当てはまりすぎて怖くなった。
けどもっと知って、対策方法を知りたいと思った。

ADHDに関連するWebページを片っ端から印刷して、ファイルに閉じた。

ただ知ってしまったことによってどんどん自分を責めてしまうようになった。
どうしたらいいのか全くわからなかった。

高校2年生の時に自傷と抜毛が始まった。
やりすぎるのは怖いので、自傷はハサミで腕を傷つけるだけ、抜毛は引っ張るだけでたまに抜く程度。
今もうっすら腕に傷は残っているし、頭のてっぺんはちょっとだけ薄い。
自傷も抜毛もやってることは他の人から比べたらしょぼいかもしれないけど、それだけ心がおかしかったんだなと今大人になって実感する。

自傷は大学生の時まで続いて、抜毛は今もやめられない時がある。

そんななんで私はを繰り返して、自分を責め続けて、親の保険証で病院に行くなんて勇気が出なくて。
病院に行くことすら先延ばしにして。
ADHDを知った時から9年ほど経った社会人。
社会人になって、自分の保険証になってからも、病院であなたはADHDではありません。ただの甘えです。って言われるのがめちゃくちゃ怖くて病院に行くのを先延ばしにしていた。

どんどん生きていくのが辛くなってきて、病院へ行こうと決心した。

幸い近くに大人のADHDを見てくれる病院があった。
私の話を聞くだけで、ストラテラ出してくれた。
検査とかしなくていいの?って感じだったけど。
ストラテラ副作用凄くて飲み続けられなかった。

コンサータが出された。
なんかもう効いているのだか、効いていないのだか、わからない。
そのことを相談したら、
「もうこれ以上できることはありません。」
と医者から言われて、私は本当はADHDでは無いのかもしれない。
ただの甘えなのかもしれない。
医者に行くのをやめてしまった。

そこから、病院に行くこともなく過ごしていたが、仕事のストレスで不眠になってしまった。
ある時から、朝目覚ましより前に目覚めるようになった。
5分とか10分とか。
なんか目覚めが良くなったな!嬉しいな!と喜んでいたが、
それがだんだん早くなってきて、30分、1時間…
そして夜中に目が覚めるようになり、ついには全く眠れなくなってしまった。

これは流石にまずいと思い、前とは別の病院へ。
薬ってすごいね。
眠れるようになった。

けどそこからメンタルがどんどんおかしくなってきて、休職して、結局退職して。

そんな時にWAISを受けることになった。
どういう流れで受けることになったのか覚えていないけれど、受けたいって話したのかな。

結果WAISを受けて冒頭のグレーだね

結局私はなんなんだ????????

そのままなあなあにしてここまで生きてきている。



なんでこんなにADHDについて振り返ったかというと、今妊娠中で、出産のために実家に里帰りしている。

自分の父を見てあまりにも似ている点が多すぎて、過去のことを振り返ってみたくなった。

とにかくスマホ依存症。寝るかスマホいじるか。おんなじ。

父のスマホの操作をしたら、アイコンはぐっちゃぐちゃ、Safariのタブは通常もシークレットモードも500個MAXで開いてある。
PCもデスクトップはぐっちゃぐちゃ。
父はスマホもPCも得意な方だ。私も得意。
整理しないの?って聞くと自分はわかるからという。まあ確かにそうだけど。

もちろん父は身の回りの整頓が一切できない。
父が昔暮らしてた実家の部屋はカビの臭いが充満していて、部屋一面膝丈くらいの物で溢れている。
私も今はマシだけど、昔はこうだった。
(こんまりさんのおかげですありがとうございます)

その他
テレビを見ているときに呼んでも、複数回呼ばないと返事が無い。

物事をなんでも先延ばしにする。

遺伝子強いな…

ただ父はそれをダメだとか改善しようとかは1mmも思っていない。
全く困っている様子も無ければ、悪いことだとすら思っていない。

何故そこは似なかったのだろう。

もう私のこれはよくわからないけどとりあえず遺伝なんだなって気付けた。
どれだけ自分を責めようが、解決策を見つけようが、遺伝子には逆らえない。

遺伝だと受け入れて、その中でできることを自分なりに改善していこうという思考に変わった。

今強く思うのは、今お腹にいる子に遺伝しないでくれということ。
いや、だったら子供作るなよっていう声が聞こえてきそうだけど。
万が一遺伝してしまったら、自分の経験も踏まえて、子供が苦労しないような環境を整えてあげたい。
自尊心をめちゃくちゃ伸ばしてあげたい。
そんな育児できるかなあ。

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