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夏休みの自由研究 (マッドサイエンティスト?)

小中学生のころ、夏休みの宿題に、自由研究か工作かどちらかを提出しなさいというものがありました。私は、中学の3年間、自由研究を選びました。

中学1年と2年は、ミミズやアカムシ (ユスリカの幼虫)などを使って、走性の実験をしました。

走性とは、自由に動ける生物が、外界からの刺激に対して一定方向に向かう性質のことで、刺激の方向に向かうのを刺激に対する正の走性、刺激とは反対の方向に向かうのを刺激に対する負の走性と呼びます。

水の中にお湯を垂らす、電気を流す、酢を垂らす、塩や砂糖を溶かす、光をあてるなどなど、まあ、思いつく限りいろいろな刺激を与えて実験しました。

手加減もせずに電気をながし、生き物が大暴れをおこしたり、ぷかーと気絶して浮いてきてしまったりと、今考えると生物には随分と気の毒なことをしたものです。

家族からも、あんまり生き物をいじめてはかわいそうとの指摘をうけて、この実験は中学2年で打ち切りました。

仕方がないので、中学3年ではカビの実験を行うことにしました。

食パンや、乾燥酵母栄養剤を寒天に溶かした培養基の上に、いろいろなところから採集してきたカビを塗り付けて繁殖させて、広がり方や、違う種類のカビ同士を同じ培養器の上で繁殖させてどちらが優勢になるか、勝負させたりしました。

湿った暖かい環境がよいかと思い、空調もあまり使わず部屋を閉め切ってじめじめさせ、夏休み中自分の部屋の中でカビを育てていたのですから、生物の走性実験よりもさらに家族の評判はひどかった。。。
私の部屋は何となく危険なかおりがして、やがて掃除もしてもらえなくなりました。。。

せっかくの夏休みだというのに、カビをほっとくこともできず、夏休み中カビとお付き合いしました。マスクをして極力カビの胞子を吸わないように気を付けながら、カビを直視しつつ方眼をあててカビの広がりを毎日スケッチしなければならず、自分ではじめた研究とはいえ、途中かなり後悔しました。

夏休みが明けてレポートを提出すると、先生には大変面白がっていただき、県の科学展に出展していただきました。今となっては良い?思い出です。

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