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つくしんぼ

小さいころ住んでいた埼玉県鶴ヶ島町 (現在の鶴ヶ島市) の家の周りでは春になるとツクシ (土筆:つくし) が良く見られました。

ツクシはシダ植物の仲間のスギナの胞子茎です。

私たちはよく「つくしんぼ」などと呼んでいました。てっぺんがつぼみのように膨らんでいて見た目がかわいいので、とても愛着がありました。

そういえば私が通っていた幼稚園は「つくし幼稚園」。ツクシはその愛らしい形状や名前から、子供たちに人気でした。引き抜く感触が楽しいのです。

ツクシはあまり成長が進んでいない若い時期のものは食べられます。穂先がまだ閉じていて、胞子が散っていないものが食べごろです。

といっても、うちではそんなに頻繁に食べていた記憶はなく、たまに近所でツクシを摘んできて佃煮のようにして食べた記憶があります。

ウィキペディアやその他のページを見てみると、ツクシには利尿作用の効用があるそうです。しかしながら、チアミナーゼ、アルカロイド、無機ケイ素などを含むため、多量の摂取は推奨されないとあります。

若いスギナ (栄養茎) も食用になるそうですが、食べた記憶はありません。こちらもいろいろと効能があり、生薬として用いられることもあるようです。

ツクシをたまにしか食さなかったのは、摂りすぎはいけないということを両親は知っていたからでしょうか?いずれにしろこう言っては身も蓋もありませんが、私自身は小さいころには何が何でも食べたいというほどの好物ではありませんでした。ただなんとなく春を感じさせる食材ではありました。

いつからかツクシを見ることが無くなりました。とくに社会人になってからはほとんど見た記憶がありません。もちろん南国でも見たことありません。日本に帰任したら久しぶりにツクシ摘みを楽しんでみたいと思います。


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