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1990年代、初めてのカーナビ

私がベトナムの石油開発現場で働いていた1990年代の初めごろ、雑誌でソニーがカーナビゲーションを発売するというニュースを見ました。

それまで、どこか知らない街へドライブに行こうと思ったら、道路地図や、渋滞を回避するための抜け道マップなどを車に積んで、一人の時は時々車を路肩に止めたりしながら、あるいは信号待ちの間に膝の上に地図を広げて、あわただしく道を確認したものです。

助手席に人を乗せている時には、地図を見てもらいながらナビをしてもらい、ときどき地図を読み間違えて迷子になったり、反対にナビの言うことを聞かず路頭に迷ってもめたりしていました。

そんな時ソニーが何となく手が出なくもない値段でカーナビを発売すると聞いて、おもわず導入してしまいました。1993年ごろで、おそらく、ソニーのカーナビの第2世代くらいではないかと思います。CD-ROMタイプで、日本全国が1枚のディスクでカバーされていました。

当時のカーナビは、自立航法システムなどと言うものはなく、GPSだけが頼りでした。なので、トンネルやビルの谷間や、深い森に入ると、カーナビのアイコンがしゅんとして動かなくなり、知りたい分かれ道でカーナビがナビを止めてしまうという事態も時々起こっていました。

また、GPSの精度も今ほど高くなかったのか、表示上、時々海の中を走っていたり、道なき山を走っていたり、ポンと見知らぬ場所に飛ばされたりと、いろいろびっくりするような表示が見られました。

それからどんどんカーナビは普及していき、いまや、携帯一つでナビが出来てしまう世の中ですが、当時はそれでも自分の走っている場所が地図に表示され、道案内までしてくれるのが、珍しくって、面白くって、無駄にドライブをしていたような気がします。

[ASCII.jp x デジタル 2022年11月07日 12時00分更新]

このカーナビは、私がUAE赴任とともに車と一緒に知人の手にわたり、さらにそのまた知人にゆずられ、いつか車上荒らしにあい、カーナビだけ盗まれてしまったそうです。。。


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