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母親が免許返納を決意

高齢の母親が、免許更新を来年に控えて免許返納を決意しました。

今日、実家を訪ねたところ、すでに昨日、なじみの自動車販売店に自ら電話して自分の車を引き取ってもらったそうです。自らすすんで車を手放し、免許返納を決意してくれたことを私は大変うれしく思います。

私は高齢者が車で事故を起こし、自分のみならず他人の人生を壊してしまうニュースを見るにつけ、ずっと母親のことが心配でした。

海外赴任中からことあるごとに免許返納の話を母親としていました。しかし、母親は「マニュアル車だから大丈夫」「家族の送り迎えがあるから」「ゴミ出しにも車が必要」「足が悪いから移動手段が必要」などなど、今まではいろいろ理由を付けて免許返納にはあまり乗り気ではないようでした。

しかし最近、自分でも運転に不安を覚えてきたのかもしれません。最近では「来年の免許更新を待たず免許を返納しようかな」という言葉を自ら口にするときもありました。そんな母親の背中を押してあげたいなと思っていた矢先でした。ついに自ら覚悟を決めて行動に移したようです。

私が幼稚園児の頃、私たち兄弟の送り迎えや、免許を持ちたがらない父親の送り迎えのためにも車の運転が必要だと思ったそうです。意を決して教習所に通い免許を取ったそうです。免許取りたての母が初めて買ったスバルR2に乗せてもらい、母がおっかなびっくり運転する姿をドキドキしながら見ていたのをはっきり覚えています。

母の運転で遅刻しそうになった学校に送ってもらったこともありました。新しい門出に車で送り出してもらったこともありました。兄の子供たち (孫たち) も、母の運転に数えきれないほどお世話になっています。

ずっと心配だったのでほっとしたのと同時に、母の運転に助けられてきた自分のことや甥姪たちのことを思い返して、そして母が自分の運転する車とともに歩んできた人生のことを考えると、おもわず涙が出そうになりました。

免許返納を無事に迎えた母親に拍手を送りたい気持ちです。これからは徒歩とシニアカーで道端の草花などを見ながらゆっくり人生を楽しんでほしいと思います。


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