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福島を気にかけ、心配すること

福島第一原発の汚染水を処理した水の海洋放出が始まっています。

台風13号とそれから変わった熱帯低気圧の影響で、福島県内には線状降水帯の発生や豪雨のニュースが流れていました。

福島第一原発で発生している汚染水は、建屋内に流れこむ雨水や地下水が燃料デブリに触れることによって生じる汚染水の量が汚染水発生総量の70%以上を占めています。

福島では現実に燃料デブリに接触するなどして発生している汚染水のうちどのぐらいの割合を回収して処理できているのでしょうか?地下に浸透する汚染水、あるいは移動してどこかで湧出する汚染水はどのくらいあるのでしょうか?汚染水を漏らさず回収する対策にはどうしても限界があるかと思います。私は今回のような豪雨の影響や地震などの影響をとても心配しています。
(タイトル図:現在の汚染水対策の取り組み。2022年9月29日 廃炉・汚染水・処理水対策チーム会合/事務局会議 資料より
https://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/decommissioning/committee/osensuitaisakuteam/2022/09/09/2-1.pdf)

このように福島の心配をすると、心配を表明することが福島に対する風評被害を生むことになるとか、福島の復興を遅らせることになるなどという意見がネット上に散見されますが、地元の人や福島の復興を願う人たち、福島の海産物を安全に安心して消費したいと考えている人たちの疑問や懸念に丁寧に真摯に応えて、できる限りの対策を行っていくことこそが福島を守っていくために必要なことなのだと思います。

汚染水をなるべく発生させないようにすること。そして汚染水が外部に漏れないようにすることに全力を尽くしてほしいと思います。燃料デブリの回収・処理もできない状態が続いている中で、絶対安全・絶対安心はあり得ないのですから。

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