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Z世代が聴く名盤 #2 The Rolling Stones「Let It Bleed」

ここ数年で「Z世代」という単語をよく聞くようになった。「団塊世代」「氷河期世代」「ゆとり世代」等に続く新たな世代の区分である。
なんでも世間様はこの世代を「自分達とは全く違う感性を持った若者」と見ているようで、そんな歳の若者が起こした迷惑行為やトラブルを見つけては叩く報道や、そんな歳の若者を集めては「昔はこうだった」と昭和や平成の映像やらを持ち出して色々説明して反応を見てみる企画が最近増えてきており、「最近の若いのは何を考えているのやら」という空気をなんとな~く感じる事が多くなってきた。

そこまで我々の考えていることが気になるなら発信していこうじゃないか、ということでこのシリーズを始めることにした。当記事はZ世代にあたる筆者が世代よりも上のアーティストが出した名盤を聴いて、感想を書いていくただそれだけの記事である。

筆者は2003年生まれで、ニュースなどで取り沙汰される「Z世代」よりやや年上だが、WikipediaによればZ世代とは概ね1995~2010年生まれの若者を指すとのことなので、そのちょうど真ん中あたりに生まれた自分はバリバリZ世代を名乗れる。


作品情報

ザ・ローリング・ストーンズ、8枚目のオリジナルアルバム。オリジナル・メンバーであるブライアン・ジョーンズの最終参加作でもある。後追いだと同時期に発売されたビートルズの「Let It Be」との関連を疑ってしまうが、偶然タイトルが被っただけで無関係な模様(「Let It Be」はシングル発売が1970年3月、アルバム発売が1970年5月なのに対し今作は1969年12月発売)。

前置き

個人的にビートルズは昔から好きでちょくちょく聴いていたのだが、双璧をなす人気だった(らしい)ストーンズは全く聴いたことがなく、ビートルズみたいにCMソングやテレビ番組のBGMになっているという話も聞かないので、耳にする機会は一回もなかったはずである。

一応凄い昔に教養を付ける為に代表曲とされる「サティスファクション」は一回聴いたことがあったのだが、イントロ以外がさっぱり印象に残らずにそれ以上の探索を断念、数年後にMr.Childrenが「ラヴ コネクション」という曲で「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」をパロっているという話を聞いたのでそれも聴いてみたがやっぱり全然印象に残らなくて断念…と諦めてばっかりの思い出しかないのでストーンズはとっつきにくいという印象がかなり強く残ってしまっている。

今回シリーズを始めるにあたって、もう一度ストーンズに挑戦してみようと思い至り、ストーンズの人気作品をネットで調べて、1位だった「メインストリートのならず者」は2枚組で重そうだったのでパス、2位だった今作を聴くことにした

感想

一度通して聴いてみただけだとやっぱりさっぱり覚えてない。1曲目の「Gimme Shelter」とラスト2曲が飛び抜けて良い曲だと思ったけど流石にメロディーまでは一回じゃ覚えきれないし、2曲目の「Love in Vain」はスローなブルース、3曲目の「Country Honk」はタイトル通りカントリー調ののどかな曲という事で印象に残るけど残りの中盤4曲がマジで分からない

全体的には同時期のビートルズにも感じた往年のロックらしい空気ブルースっぽい泥臭さが混じり合っており、ここに惹かれるかどうかで親しみやすさはかなり変わってくると思う。どうやら自分はそうでもないらしく、一作まるまる飛ばさずに聴き通すのはかなりしんどかった。

元々今作はベトナム戦争の勃発やヒッピーの増加など当時起きていた様々な暴力的な出来事に強い影響を受けて制作されたということでそういった影響が一番反映されるであろう歌詞が今作の魅力のウェイトを大きく占めていると思われ、英語も分からないし当時のロックに免疫もない自分が今作を理解するのがそもそも無理があったということなのだろう(詳しく調べてないので的外れな可能性はあるけど)。

…と、ここまでがとりあえず一回通して聴いてみた感想。2周目に入ってようやくメロディーがだんだん入ってくるようになってくるが、本当にじわじわとしか入ってこないのでとにかくじっくり時間をかけて何回も聴くことで、やっとちゃんと良さが理解できるようになるんだろうなと思う。幼い頃から親が古い洋楽好きでロックやブルースを浴びるように聴いてた…とか、自分が好きなバンドがその手のジャンル大好きで作風もけっこう意識した感じ…とかそういう下地が何もない状態でいきなり聴くには今作は結構ヘビーだ。

一番好きな曲:Gimme Shelter
一番「…」な曲:Love In Vain

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