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【クメール語】5年間ずっと気になっていたこと

こんにちは。クメール語を始めて5年間、ずっと気になっていたことがありました。そして調べても、他に同じ説を言う人がいなかったので、私の勘違いかな?と思っていたことがあります。でも本当に気になっているので、noteで書かせてください!

それは、「語末の(nh)はニョーの音で読まない」です。
語頭、語中ではញはnh(ニョー)の子音ですが、語末にញが付くとhが消えるような音(ン)になると思います。

例えば、プノンペン( ភ្នំពេញPhnom Penh)
教科書によっては「プノンペニュ」とカナが振ってあります。

例えば「買う」のティン(ទិញ tinh)
教科書によっては「テニュ

例えば「昨日」のムサルマイン(ម្សិលមិញmsailminh)
教科書によっては「ムサルマニュ

ベトナム語では基本の基本、そして英語読みとは全く違う読み方、Anhは(アニュでなく)アイン、南部方言ならアンです。nhが語末につくとnhの子音のニュ音ではなく、インまたはンになります。この、ベトナム南部方言の語末のnh(ン)こそが、クメール語の語末の(nh、ン)なのだと思います。

有名な Bến Thành市場は(ベンタニュ市場ではなく)ベンタイン市場(南部風にはベンタ市場)
空港のある Tân Bình 区 は(タンビニュ区ではなく)タンビ

クメール語の習い始めに「クメール語の語尾のញ(nh)」は「ベトナム語南部方言の語尾のnh」だな、と気付いたのですが、あまりに様々な教科書に語尾のញがニョー(ニュ)と書いてあるので、自信が無くなっていました。

とは言っても、聞くとやはり音はベトナム語南部方言のnhの音で、yの音は入っていないと思います。
特に語末が i+nh の場合は完全にベトナム南部方言と同じで「イン」になっていると思います。ទិញ tinh のカタカナ表現はほとんどの教科書でテニュと書いてありますが、ティンだよー!と1人ツッコミをしていました。

残念ながら二国間の関係が良くないからか、この二言語を同時学習している方には今までお会いしたことがありません。
(もう少し下の世代だと変わってくるのかなと思います。これからの世代に期待です)

ベトナム語とクメール語を知っている日本人に「ទិញはテニュじゃなくてティンだよねぇ」と言いたいなと思いながら5年も持ち越しになってしまいました。カンボジア人に「ベトナム語では…」は禁句なので言えません。

実は語族も語派も同じで、深いところで繋がっているクメール語とベトナム語、比較すると面白いです。この感動を共有してくれる方がいなくて寂しいですが、こそこそと楽しみます。

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