プロの写真家に、簡単で印象的な写真の撮り方を聞いた
先日、私が密かにお気に入りだったシェムリアップ在住の女性アーティストの方とお話しする機会がありました。彼女はカンボジア系オーストラリア人で、「近々出身の美術大学に20年ぶりに戻り、1学期間だけファインアートを学びに行く」とおっしゃっていました。元々の専攻はメディアアートだったそうです。
「羨ましいです、私も美術大学出身ですが、もう一度勉強したい」という話をすると、「勉強するとしたら何の専攻がいい?」と聞かれたので、「写真をきちんと学びたい。シェムリアップは素晴らしい被写体に溢れているのに、一眼レフも持っていないし、技術がなくて上手く撮れなくて残念だ」という話をしました。
すると、「技術は後からついてくるのよ。私も基本的にはオートマティック(Av)で撮っている」と言うじゃないですか。私はプロはマニュアルなんだろうなあと思いこんでいたし、彼女は写真集も出版しているので、驚きました。
しかも、そんなに写真好きだったら買い替え前のカメラを貸すから使ってと、なんとCanon Eos D5と望遠レンズをお借りすることができました。
それを持って早速行ったトマノン遺跡の記事です。
いじるのはF値と露出補正のみ
カメラ用語は多すぎて、知識と実際撮れる写真とがつながらず、よくわからなくなっていました。
彼女が実際撮りながら教えてくれたのは、覚えることは2つ、
1. F値
2. 露出補正
これだけ!とのことでした。
これなら、私のミラーレスのカメラ(Fujifilm X10)でもできそうです。
1. F値 (f/2.8とかf/7とか)
F値が小さい(例:f/2.8)と、背景や手前がぼやけて一眼レフの醍醐味が出ます。
F値が大きい(例:f/11)と手前から向こうまでピントが合います。風景写真など、広い場所を全体的に撮りたい場合に良いそうです。
2. 露出補正(-2とか+2とか)
これは知っていたので、Fujifilm X10で以前から使っていました。今思えば祖父が生前、ミノルタのフイルム一眼で教えてくれたような気もします。(覚えていたのはそれだけ…)
露出補正の数値を下げると暗くなります。
逆に、露出補正の数値を上げると、明るくなります。
写真の雰囲気は、露出補正がアンダーの方が好きなのですが、ケースバイケースですね。
技術は後から。フィーリング、構図、数をこなすこと
まずは撮ることを恐れないで、楽しんで撮ってとアドバイス頂きました。
その上で「こういう写真が撮りたい」という気持ちになったら、そこから調べても遅くはない、と。
そういえば写真を撮るとき、特にポートレートを撮るときなど、相手との関係性を作るために自分自身が試されているような気持ちになります。
だから、もちろん技術は知っているに越したことはなくても、対象と向き合う気持ちを大切にしたいと思いました。
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