見出し画像

【遺跡探訪80】プレ・ループで夕日鑑賞…のはずだった(Pre Rup, 961年)

クメール語の先生に「次はどこの遺跡行きますか?」と聞かれて口走った「プレ・ループ」。元々はピラミッド型の寺院の頂上からジャングルの中に夕日が沈むのを見ることができる隠れ夕日スポットでしたが、2021年以降夕日の時間にはクローズとなっていたのでした。
先週ニュースを見ていたら、プレ・ループのクローズ時間が以前の6:30pmに戻り、改めて夕日が楽しめる場所になったという記事を見つけて、チャンスがあれば訪れたいと思っていたのです。

記事を読むと、修復が完了したこともあり、夕方の時間帯の開放を再開したのだそうです。
確かに、昼間でもプレ・ループの階段を上り下りするのはかなり怖かった記憶があります。ピラミッド状の寺院の頂上へ行くために急な石段を登るのですが、この石段が蹴上が非常に高く(アンコール遺跡あるある;人間用の階段ではない)ロッククライミングのような体験でした。


お天気大丈夫かなと思いながら、チケットのチェックポイントまで来てしまいました
プレ・ループのある東方面の空が暗いので一か八かです
スラ・スランまで来ました。池中央にあるのは浮きではなく、西バライ中央の祠堂「西メボン」のようなものだと知って急にあの白い島に興味が湧いてきました。
雨季に入ったばかりで水位が下がっています。

お天気が気になりながらの登頂

遺跡情報:
Pre Rup プレ・ループ
年代:10世紀(961年)
国王:ラジェンドラヴァルマン二世
宗教:ヒンドゥー教(シヴァ派)
ベストの時間帯:早朝と日没

Focusing on the Angkor Temples
プレループ 正面 東塔門を入ったところです
リンテルと柱の彫刻が美しいです
頑張って 最上段まで登りました
南方面を眺めます
プレループは第一回廊、第二回廊という形ではなく、二重の壁の内外に細長い建物がたくさん配置されています。上から見ると迷路のように見えます
今日は雲が多いので、夕焼けは見えなさそうです。
それでも雨は降らなかったのでラッキーでした

4つの顔と4本の手を持つデヴァター

アンコールワットなど後の時代の遺跡では、妖艶な姿を見せる女性の彫刻のデヴァターですが、プレループでは非常に珍しい4つの顔(実際見えるのは3面)と4本の手を持つデヴァターがあります。このデヴァターがあるのは、プレループの中でも、最上階の南西祠堂の一箇所のみです。
初めて見た時には驚きました。が、腰から下はシンプルでさっぱりしていて、棒のような足はユーモラスな感じさえします。

中央祠堂にはシンハの像がたくさんありました。一方面で4体なので元々は 16体いたのだと思われます。全部は残っていません。

足長のシンハです

頂上からの景色が絶景

祠堂の向こうに広がる密林

アラフィフ、足を砂岩に擦る(痛い)

お天気は崩れなかったものの、夕日も見えないことが分かったので、暗くなる前に降りることにしました。これから入場する人もぼちぼちいるようです。

頑張って降りました。転ばないようにと思い、ラテライト(砂岩)の壁に体を近づけながら降りていくと、ラテライトの壁に膝を擦り付けてしまいました。レギンス履いていたもののかなり痛かったです。恐るべしラテライト…

ここで膝を擦ってしまったのですが、前回のプレループ訪問記を後から読むと、北側に歩きやすい階段を見つけたと書いてありました。すぐ忘れるものですね…

上の写真中央の長方形のエリアで、死者を荼毘に付したと言われています。そういえば、先日行ったロリュオス遺跡群のプレイ・モンティにも同じような石槽がありました。

正式には寺院の中へは裸足で入らないといけないそうで、プレループの入り口にも地元の人が脱いだサンダルが置いてありました。この階段を裸足で登ったのでしょうか

雨が降る前にシェムリアップへ帰ります。


深い青色のスラスラン
AIアートのようなアンコールワット環濠
シェムリアップへ!

前回登った時の記事はこちら。あの時はお天気良かったんでした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?