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【遺跡探訪47】静寂のバンテアイプレイ(Banteay Prei 12世紀後半)


本日のマップ

いわゆる「大回りコース」沿いですが、小規模遺跡なので、全然観光客はいませんでした。

7:30am 出発

今日は少し遅めに出発。既に太陽が登り始めて暑かったです。
8月最後の週末なので、アンコールワットのお客さんもまあまあ多かったです。アンコールワット正面では、この下の写真を撮るにも「数枚撮ったらすぐどいてね!」とセキュリティの人に言われました。

アンコールトム南大門やバイヨン近くは混んでいたので、北大門にて写真。ここ好きです。左の大きな木が良いですね。

北大門の正式名称はDei Chhnang Gateと言うのですね。
ទ្វារដីឆ្នាំងトゥビアダイチュナム…扉・ダイ・鍋、という感じでしょうか。ダイは手の意味かと思ったら文字が違いました。

着きました。何度も書いているのですが、コロナ禍の公共工事で遺跡周辺の道や標識がとても充実しました。
バンテアイプレイは小さいお寺なので、Google Mapで曲がるポイントを確認しながら少しずつ進むというのを覚悟していましたが、全くその必要はなかったです。

安心しきって、ここで標識が2つあることに気づかず、何となく入ってしまった。

あれ?この遺跡は小さい?

遺跡は拍子抜けするくらいの小ささでした。ガイドブックに書いてあった環濠も干上がったのかありません。とりあえず行ってみます。

結果から言うと、ここでバンテアイプレイと思っていた遺跡は「プラサットプレイ」でした。この石碑の英語表記がPrei Templeだったので、「バンテアイ」が省略されたのだと思っていました。

かなり大胆に押さえないと、崩壊の危険があるようです。

デヴァターが美しいとガイドブックにはあったのに、デヴァターが見つけられません。
でも鳥の鳴き声と高い位置の葉っぱがさわさわ音を立てるだけの、この空気感は何とも言えず、おかしいなと思いながらも座って水飲みながらガイドブックをパラパラめくりました。

一応デヴァターに出会いましたが、思っていたのと違う。。。
でもこのデヴァターはティアラをつけていて、前回見たアンコールワットの少数民族?の特別なデヴァターではないことを知りました。

緑が美しいです。
逆光になっていますが、四隅のナーガが風格あります

間違いでした。やはりここではなかった

流石におかしいなと思ってガイドブックをよーく見ると、バンテアイプレイの手前に「プラサットプレイ」という別の小さな遺跡があることがわかりました!ここに来ていました。
ガイドブックの地図も豆みたいです。

とはいえ、間違えていなかったら、多分この小さな可愛い寺院には来ていなかったと思うので、ある意味よかったです。

さて、バンテアイプレイに移動

さらに奥に進むとバンテアイプレイがありました。

遺跡の犬
ここにも犬

寝そべっている遺跡犬をそーっと避けながら、本来のバンテアイプレイの石碑まで近づきました。クメール語ではប្រាសាទបន្ទាយប្រី(プラサットバンテアイプレイ)と書いてあります。いや、ややこしい!!

Banteay Prei (バンテアイプレイ)
Date
: Late 12-early 13th century (12世紀後半-13世紀初頭)
King: Jayavarman Ⅶ (ジャヤヴァルマン7世)
Cult: Buddhist (仏教)
Best seen: Morning (おすすめ:朝)

Focusing on the Angkor Temples

「バンテアイ」は要塞

アンコール遺跡に詳しくなると、バンテアイという名称の寺院が多いことに気づくと思います。「要塞」という意味だそう。

  • バンテアイスレイ(華麗な彫刻で非常に有名。まだ行っていない)

  • バンテアイクデイ(スラスランの向かいで、上智大学が2001年に仏像を発見)

  • バンテアイサムレ(その名の通り要塞っぽいそうだ。ここも気になっている。まだ行っていない)

  • バンテアイプレイ(今いる遺跡)

  • バンテアイトム (アンコールトム 北大門から割と近くにあるそう)

全部行ったことある方とお話ししてみたいです笑

整備されていませんが、環濠もありました!
バサバサと枝が落ちていましたが、整備されすぎず、自然との調和が絶妙

東門を入ると、回廊が見えます。先程のプラサットプレイでどうしても見つからなかったデヴァターはここでした。

ジャヤヴァルマン7世時代のデヴァターはアンコールワットほどの迫力はありませんが、可愛らしくて好きです。バイヨンも一度はデヴァターだけを見に訪れたいです。

ガイドブックには「大きな二本の木」とありましたが、1本は切った直後のようでした。

切り株が巨大です。直径は私の背の高さくらいでした。

北面の彫刻は苔や黴に覆われていることが多いです。雨季の今は特に。

中央祠堂から北に出たところです。

中央祠堂の何重もの扉を通して、奥の景色が見えます。

小さい蓮が浮いていて、花も咲いていて、穏やかな気持ちになります。

風化しちゃっていますが、ペディメントが美しいです。何かの神話を表現しているかもしれません。

アンコールトム北門再び

元来た道を戻って、北門からアンコールトム に入りました。この時点で10時近く、かなり暑いです。

この木が好きなのです。アンコールの森の生命力を感じます。伐採されませんように。

バイヨンに戻ってきました。この迷路みたいな遺跡も、回廊一つずつ訪れたいなあ。レリーフの意味ももっと知りたいです。

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