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大学生瀧谷さん、1カ月の箒作り体験が実現!

お隣の県秋田で大学に通う瀧谷夏実さん。

昨年、瀧谷さんからメールで箒作り体験をしたいということでご連絡をいただき、11月の末にお越しいただいて1日体験でミニ箒を作ってもらいました。

その後再度、「大学の春休み期間を利用して一か月間本格的に箒づくりを習いたい」というご連絡が…!

瀧谷さんの強い想いがとても伝わり、早速2月に来ていただくことに。

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丁度この冬の時期は高倉工芸でも製作を重点的に行う時。

・箒の基本的な結び方
・穂先の選定
・癒しほうきや和洋服の作り方
・巴箒の作り方
を体験していただきました。

なかでも巴箒は、結ぶ・叩く・編む・削る・締める・綴じるなどの箒作
りの全ての技術が詰まっています。

瀧谷さんの将来にとって一番勉強なると思い、最終的な課題として巴箒の製作というゴールを設定しました。

社長の実演レクチャーで一緒に製作した後は、職人たちに交じり、瀧谷さんご自身で一から巴箒を製作。
製作中、その表情は職人そのもの…!

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合計7本完成!(うち6本はおひとりで製作)

ご自身で興味を持たれ来ていただいたこともあり、仕事がとても丁寧で、楽しそうに箒作りをしていたのが印象的です。
製作された1本は瀧谷さんに記念としてお持ち帰りいただきました。

箒作りのみならず、作業をしながら職人たちが九戸村の言葉を教えたり、
休憩時間には、みんなでお菓子を囲みながら、女子トークに花が咲いておりました。
高倉工芸の職人としても、若い方と時間を共有しながら箒作りを教えられるのは、とても楽しく、貴重な時間です。


体験を終えた瀧谷さんより、以下のご感想をいただきました。

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関東の箒職人のインタビューを読んだことをきかっけに、種から育てるモノづくりに興味を持ち、自分が住む東北でも箒を作っている人はいないのかなと探したのが高倉工芸を知るきっかけでした。九戸村独特の気候から生まれる箒のコシの強さ、作り手が生み出す箒の美しさを一か月間勉強させて頂きました。作り慣れない手に何度も絆創膏を貼りながら練習を重ね、少しずつ形になっていくのがなによりも面白く、高倉工芸の職人のみなさんにご指導頂いた経験はとても貴重で、これからも大切に生きていこうと思っています。
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瀧谷さんは将来、畑を借りて、種から育てた材料を使って、色々なものを作ってみたいそうです。
勿論箒作りもその中にあるということで、社長よりホウキモロコシの種を瀧谷さんへお譲りしました。

瀧谷さんのこの夢に高倉工芸での体験が役立つ事を願っています。

また、瀧谷さんの体験を聞いた方が「箒作りって楽しそう!」「高倉工芸で職人になる…!」と目指してくれるきっかけになれば、それもまた大変喜ばしいことです。


高倉工芸では春夏は主に箒の材料である”ホウキモロコシ”を栽培し、秋冬で編み上げを行っています。

全て手作業で人員に限りがあることや、長期はなかなか滞在の調整もあり、どうしてもいつでも可能と言うわけにはいきませんが、瀧谷さんのように箒作りに興味を持たれた方からご連絡をいただき、栽培や編み上げについて学んでいただくことがあります。
1日体験を経て、瀧谷さんの「箒を作ってみたいという想い」「種から作品を作りたいという熱意」をひしひしと感じ、今回1カ月の長期での体験が実現できたこと、嬉しく思います。

こうやって南部箒に興味を持ち、実際に箒づくりに携わってくださる方がどんどん増えていくことを私達も願っています。

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瀧谷さん、一カ月間お疲れ様でした。

いつかまた高倉工芸に来て、箒作りを学びたいとの事。
ぜひまた高倉工芸で体験していただける日を心待ちにしております。


こちらの体験の様子は高倉工芸YouTubeで動画をご覧いただけます。
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