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令和の情報拡散ステップを紐解く

りさ:なんぼーさん『機動戦士ガンダム 水星の魔女』見てました?!

なんぼー:もちろん見てたよ~!ガンダム、実は好きなんだよね。シーズン1から毎週かかさずチェックしてた。

りさ:さすが!面白いですね。私、ガンダム初めて見ました。

なんぼー:確かに、水星の魔女はガンダムデビューとしては良いかもしれないね。

りさ:なんかシーズン1の時、毎週Twitterですごく盛り上がってましたよね。それで見始めたんです。

なんぼー:Twitter盛り上がってたね。なんだか、それを意識したストーリーづくりがされていたような気がする。1~2話ごとに、Twitterネタになるような事があってさ。

それは衝撃的な展開だったり、あるいは面白いネタみたいなときもあるんだけど。例えば公式が、株式会社ガンダムの社歌を公開したり。この社歌、物語の中でもちゃんと出てくるんだけど、単体で面白いネタになってるんだよね。

りさ:なにこれー!!!シュールで面白い!!癖になりますね。

なんぼー:こんなの絶対話題になるじゃん。

りさ:Twitterトレンドで何度も見ましたもん。そりゃあトレンドになるわ。

なんぼー:やっぱりTwitterで話題になっていると、見始めちゃうよね。

りさ:そうなんです。普段そこまでテレビ見ないんですけど、祭りに参加したくなるっていうか。『silent』もそうだったし、この間のワールドカップやWBCもそうだったかも。

なんぼー:『silent』のTwitterトレンド占拠もすごかったよね。たぶん毎回トレンドに入ってたんじゃないかな。でも実はテレビは7~8%くらいの視聴率だったと思う。

りさ:えー!私のまわりはみんな見てた気がしたのに!

なんぼー:そんなもんだよね。今のテレビ作品の拡散は、可視化されていないけど、火付け役が絶対いて、その人達が広げている間に、遅れて見る人たちが出てくる流れがあると思ってて。

りさ:まさに火をつけられました!

なんぼー:Twitterで話題になる、話題になるとWeb上で記事になる、そうするとヤフーニュースになる。そこにさらに最近は、TVerもあるから、リアルタイムで放送時間に家にいなくてもドラマを見れるようになったし、たとえ数話見逃しててもFODやHuluといったサービスもあるから、後から来た人が追いつきやすくなったんだよね。

りさ:確かに私、FODでトレンドに追いついて、その後はTVerで見てました。その2つがなかったら、ドラマ見るの諦めてたと思います。

なんぼー:FODは『silent』でものすごく登録者が増えたみたいだよ。昔は、放送中のドラマを途中から追いかけて見たいと思っても、深夜の一挙放送とかしかなかったけど、今は追いつくための導線が整備されてるよね。もし全話見る時間がなくても、「3分でこれまでの内容がわかる動画」「あらすじ記事」みたいなものも、探せば無数に見つかる時代だし。

りさ:最近はTikTokでもドラマの良いシーンが流れてますね。どんどんトレンドドラマを見つけて追いつく仕組みが整備されていく……!

なんぼー:TikTokの拡散も大事だよね。TikTokは”令和のコンテンツ拡散の3ステップ”が詰め込まれたメディアだと思うなあ。

りさ:令和のコンテンツ3ステップですか?

なんぼー:ドラマの切り抜きはまた別だけど、例えば、『東京卍リベンジャーズ』の「日和ってる奴いる?いねえよなあ」とかって有名だよね。

りさ:一時期そればっかりネタで流れてましたね。確かに私がマイキーを知ったのもそのネタからかも!私も時々冗談で言います(笑)

なんぼー:これは、マイキーがいて、面白おかしく真似た人がいて拡散して、誰もが真似するようになる……という流れで拡散していったんだと思う。この、「誰かが発信する」→「他の誰かが切り取って型化して拡散させる」→「誰もが参加して盛り上がりはじめる」っていうのが、令和のコンテンツ拡散の3ステップだと思っていて。

りさ:間違いないですね。

なんぼー:元ネタになってる人だけじゃなくて、それを二次利用して拡散している人がいるっていうのが面白いよね。もちろんアーリーアダプターは元ネタを知っているんだろうけど、広がっていくうちに、元ネタを知らないでやっている人も出てくるっていう流れになってるんじゃないかな。

りさ:TikTokで流れているネタ、誰が元ネタかなんて、大体わかんないですもんね。

なんぼー:例えば「うちゅくしい」とか「なぁぜなぁぜ」って知ってる?

りさ:知ってますけど、誰が元ネタかは知りません。

なんぼー:だからこそ、元ネタの人だけじゃなくて、拡散する人も評価される仕組みがあっても良いんじゃないかと思うけどね。

りさ:それ、面白いですね!拡散を分析していくの楽しいなあ。この間の海苔の話も面白かったし。

なんぼー:語らせるための基準をつくる話だよね。似たような話に、最近サウナがあるなと思ったんだよな。

りさ:え、気になる!

なんぼー:サウナ好きな人と話してると、「俺はサウナ5分、外気浴3分で、だいたい3セットやる」みたいな話するんだよね。

りさ:しますね〜。私もサウナ好きなので、何度もそういう話をした覚えが……!

なんぼー:趣味って、できるだけ複雑じゃないほうがいいのは勿論なんだけど、一方で、このサウナの例みたいに、ある種儀式化して、やらなきゃいけないことがあった方が、ハマりやすいとも思ったんだよね。

それに加えて、その内容を定型化して、話し合えるようにしておくのが大切なのかなって。みんなそれぞれちょっとずつ違うほうが良いんだよね。筋トレとかもそうかも。

りさ:確かに!どういうトレーニングをどれくらいの頻度でやってるか、これも鉄板で話すネタですよね。あとは、ディズニー好きな人と話すときもそういう感覚があります。どれくらいの頻度で行ってて、どういうふうに回る?みたいな。

なんぼー:なるほどね。どれも、ものすごくロイヤリティ高い遊びだもんな。

りさ:思い入れをつくって、語らせる仕組みづくりですね!みんなが発信できて影響し合うからこそ、みんなを動かしてるのが何なのか、それこそ定型化して考えるの面白い!


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