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サブスクは関わり方の革新

東谷:今年も夏か〜。子供と長期の旅行どうするかな。

なんぼー:また、おでかけで悩んでるんですか。

東谷:子供がいるとおでかけに結構悩むのよ。まあ夏休みとかだと長期で遊べるから楽しみだったりするんだけど。コロナ禍は子供を遊ばせるの大変だったし。

なんぼー:確かに、コロナ禍は遊びが限られていて、色んな家庭が大変そうでしたね。

東谷:そうそう、今はその頃よりは全然ラクなんだけど。数年どこにも行けなかった分、色んな所に行けたらと思ってるんだよね〜。これまで車も持ってなかったけど、買おうかなとも思っててさ。調べてみたんだけど、シェアカーサービスとか、今って色々あるんだね。

なんぼー:そうですね。今は車もEVとか色々面白くなってますけど、車関連のサービスも面白いものが多いですよね。

東谷:自分だけで買うほど車を使わないから迷ってたけど、今は友達や家族と割り勘で車をシェアできるサービスもあってさ。この『わりかんKINTO』ってやつ。

なんぼー:確かにKINTOは面白いですよね。

東谷:さすがビジネスモデルオタクのなんぼーくん。KINTOも知ってたんだ。

なんぼー:一時期色んなサブスクリプションサービスを見ていたときがありまして。車のサブスクリプションサービスも面白いなと思ったんです。

東谷:分割払いじゃなくて、サブスクリプションサービスなのが面白いね。車って実は分割払いしても、メンテナンス費とか、保険とか税金とか、色々他にもかかっちゃうからね。それを全部まるっと月額料金に入れちゃってて、「車の購入」と「カーシェア」の間みたいに感じる。

なんぼー:独特なサービスですよね。東谷さんが話していた『わりかんKINTO』も面白いと想って見てました。顔の見える相手とアプリで車の予定をシェアしあったり。

東谷:そうそう!それも「一人で買う」と「知らない人とカーシェアする」の間だよね。

なんぼー:あとは面白いポイントとして、KINTOは、「車を新たな形で購入できるシステム」というよりは、「TOYOTAとの新たな接点」にもなっていると思うんですよね。

東谷:おお、どういうこと?

なんぼー:サブスクリプションサービスを利用することで、継続的な接点がすごく増えると思うんですよ。乗る時にはアプリも開くし、WEBでのお知らせを見る機会も増えるでしょうし。あとは、購入の後に、車を「進化」させる仕組みがあるらしくて。

東谷:車が進化?

なんぼー:メンテナンスやソフトウェア・ハードウェアのアップデート、あとはカスタマイズらしいんですけど。

東谷:それを「進化」と呼ぶのカッコいいなあ。カスタマイズできるのも、なんかワクワクするね。

なんぼー:見せ方もいいですよね。購入した後も車が進化していく、ソフトウェア的な考え方はテスラがやっぱり圧倒的に先行してますけど、TOYOTAがそれを取り入れているのもすごいと思いました。

東谷:ほんと、車自体もどんどん面白くなってるよね。

なんぼー:これまでみたいに普通に車を購入すると、ディーラーって車を買う時くらいしか会わないですけど、こういう仕組みがあると、接触回数も増えそうですし。

東谷:たしかになあ。アップデートしたり、カスタマイズ試してみたり、車との関わり方が変わりそう。

なんぼー:TOYOTAへのロイヤリティも高まりそうですよね。

東谷:これまで車のブランドがどうでも良かった人たちも、違う切り口からTOYOTAのこと好きになりそうだよね。うちの奥さんとか、ディーラーさんによくしてもらったら、そのブランドのこと好きになりそうだもん。

なんぼー:サブスクって、新たなモノの販売手法として注目されてますけど、それよりも「関わり方の革新」だと思うんですよね。

東谷:ほう。確かにそう考えると、もっとサブスクサービスの可能性が広がりそう。課金タイミングで毎回ブランドのことを伝えるコンテンツを紹介したり。

なんぼー:毎月商品を冊子と一緒に送って、少しずつそのブランドの世界観を知ってもらったり。僕が登録しているMinimalのサブスクサービス『CHOCOLATE ADDICT CLUB』はまさに、毎月1つの商品と圧倒的な情報量の冊子が届く。商品を少しずつ知りながら、Minimalの世界観も知ることができて満足度が高いですね。

東谷:すごい!これは「定期購入」以上の付加価値が盛りだくさんだね。

なんぼー:そうなんです。ただMinimalの商品を毎月一つずつ買ってるだけじゃないんですよね。

東谷:そういえば「関わり方」で思い出したんだけどさ。この夏地元にも帰ろうと思ってるんだけど。

なんぼー:地元どこでしたっけ。

東谷:大阪の田舎なんだけどさ。

なんぼー:大阪いいところですよね。

東谷:いいところなんだけど、なんていうか、どんどん廃れちゃってるんだよねえ。

なんぼー:よく聞く話ですね。

東谷:本当の地元は、小さい頃は同世代もいっぱいいた集合住宅地だったんだけど、今は子どもたちも出ていって、老人ばっかりになっちゃって。なんかもっと地元を元気づけたいなって。ただ、だからって、自分が住むわけにもいかないしさ。かといって、観光するだけってあんまり意味ない気がするし。

なんぼー:観光は大事ですけど、効果が一過性になりがちですよね。

東谷:そうそう。最近感じたモヤモヤなんだけど。

なんぼー:確かにそれは今、僕の中でも考えているテーマです。「関係人口」は今後も減っていきますからね。

東谷:関係人口ってどういう定義をしてるの?

なんぼー:観光人口と居住人口の間を「関係人口」って呼ぶらしいです。コロナ禍がもたらした利点として、リモートワークがあるから、結構この「関係人口」を対象にした施策が話題だった気がするんですよね。

東谷:たしかにね。ワーケーションとか、短期移住とか、色々見たな。ワーケーションに来てください!という地方のPRも結構見た気がする。

なんぼー:だけど冷静になってみると、関係人口の対象になる人って、結構少ないんですよね。老人でも赤ちゃんでもなくて、気軽に数ヶ月生活拠点を変える事ができる人たちって。

東谷:たしかにね。地方復興になる、地域との関わり方って難しいよね。それこそ、サブスクみたいな「関わり方の革新」が必要だよ!

なんぼー:サブスクのアイデアはそのまま使えないかもしれないですけど、まさに考え方は同じ、「関わり方のデザイン」の革新が必要ですよね。関係人口が減っていく時代に、地方にどういう風に関わる人を増やすか。これからも考えていきたいテーマです。

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