Banksy Does New York を観てきた話
ずっと気になっていた「Banksy Does New York」
次の週末くらいで終わってしまいそうだったので、駆け込んで観てきました。
正体が明かされていない謎のストリートアーティスト、バンクシーが
ニューヨークを舞台に仕掛けたアートの宝探し。
一ヶ月の間、毎日どこかに一つの作品を発表。ファンもアンチもSNSを駆使して毎日作品探し。
警察もメディアも、巻き込まれていく。
違法な落書きだから、数時間で消されることもある。
盗もうとする人、取り押える警察、実際に盗んで転売しようとする人、
自分のたちの島だからと写真を撮るのに料金を請求する人、
上から落書きを重ねて売名行為をする人、
アンチは上からスプレーで台無しにする。でもそれを修復する人もいる。
いろんな立場、いろんな役割で
バンクシーが仕掛けた「そのコト」(もはやお祭り)が盛り上がっていく。
そんなニューヨークの一ヶ月を追ったドキュメンタリー映画。
これがアートか。
これについてはきっといろんなことを言う人がいるんだろうけど。
意思や思想の表現であるし、
確実にエンタメとしても人々を巻き込んで虜にしている。
迷惑を被っている人ももちろんいるんだろうけど。
バンクシーに対してポジティブに捉えている人もネガティブに捉えている人も
両方をまるごと巻き込んで、街を巻き込んで、
全部まとめて一つのパフォーマンス。
美しいかどうかはわからない、いや、わからないというか、ものによる。(個人的見解)
でも、これをアートじゃないとか違法だ!とか拒否するんじゃなくて、
こういうことも楽しめる気持ちは持っていたい。
実際自分の家の壁にされたらどう思うかはわからないけど(笑)
バンクシーが自分の家の壁に作品を描いたら、
おお!と思って保存したいと思うかもしれない。
でも、例えば無名のグラフィティアーティストが自分の家の壁に描いたら?
そう考えると、中身にもよるけど正直微妙で、ちょっと嫌かも。
それってアートを楽しんでいるという気持ちじゃないということになる…?
そういう何か「もやっと」する気持ちもバンクシーは映し出してきて、
アートとは?価値とは?それにまつわるお金や法律やモラルなんかも問題提起しているみたい。
バンクシーの作品はウィットに富んでいて笑ってしまうものもあるし、
でも鋭く社会問題とかにも切り込んでいるものもある。
なんかそのバランスが絶妙というか、
こういう方法なら普段社会問題とか政治とかに
あまり目を向けていない人にも届くのかとも思った。
(私も恥ずかしながら完全にそういう人の一人)
その意識が続くかは、何とも言えないけれど、目を向けさせることはできる。
(詳しくは知らないけれど、先日の選挙の三宅洋平さんとかもそんな感じだったのかも)
今私の周りに、ジャーナリズム精神を強く持った方達がいて、
素晴らしいなぁと思いながらも、自分と切り離して考えていたし、
自分の仕事ではどうにもできないと思っていたけど、もしかしたらそうじゃないのかも。
なんてちょっと思ったりもしたり。
そんな、映画を観た感想のお話でした。
今日のお話はここまで。ありがとうございました。
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