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TOKYO MER 走る緊急救命室 最終回だけ不完全燃焼……

熱血主人公、ツンデレライバル、勧善懲悪の世界(内輪もめはあったが、最終的にひとつになる)。

医療モノなのにヒーローモノのエッセンスをふんだんに盛り込んだ構成がすごく良く、1話からほぼ夢中で視ていたんですが(ハチの回だけCGがひどくて萎えましたが)、最終回は感動したものの不完全燃焼でした。

※以下ネタバレ




前回で主人公の妹がラスボスであるテロリスト「椿」に殺され、主人公の喜大見は家に引きこもるところからスタート。

うだうだしている喜大見の元に元妻の高輪先生がやってきて説教し、インカムを置いていきます。

最終回なので、喜大見の思いを理解しているMERメンバーは大規模事故が起こっても動じることなく出動します。

同じく、回を経てもはや常にデレている音羽先生はMERの承認委員会で政府の役職を捨ててまでMERをかばい、医師として現場に向かいます。

現場で医療行為に挑むMERメンバーの活躍をインカムで聞いている喜大見。

喜大見のように命を顧みず現場で要救助者を助けようとする音羽先生。

漏れたガスによって気を失いかけますが――

そこに駆け付けたのは、復活した喜大見!

あとは、もう誰も死なせない。ヒーロームーブで患者を救っていきます。

ここまでは、視ていて気持ちいいくらいの予定調和。

水戸黄門や暴れん坊将軍のような安心感です。


ただ、私はここで少し不穏な空気を感じまして。

『放送の残り時間が15分くらいしかない。椿の姿がほとんどなく、これは劇場版で決着をつけるのでは……』

という空気を感じたのですが、この後でやっと因縁のラスボス「椿」が登場して少し安心。このまま決着しそうです。


椿は赤塚都知事や彼女の手術に挑む高輪先生を殺すべく、MERの本部に爆弾を仕掛けます。

ここで椿は喜大見に電話をかけ……。


ん?

電話?

ま、まあいいか。


一方的に「自分を救った報いを受けろ」と言いますが、電話を切った後でテロを察知していた公安に銃で撃たれ、椿は瀕死の状態で確保されます。

そこにMERのメンバーが到着し、彼を救うのか、見捨てるのかの判断を迫られます。

全話追っていれば分かりますが、喜大見は100%救う方を選びます。

この選択は気持ちいい予定調和なので良いんです。

そこから手術成功→MERが正式認可されて物語は大団円でエンディング……。


いやいやいやいや。

めっちゃくちゃおいしいところ逃してませんか?

喜大見と椿の正面対決いるでしょ!


とくに、喜大見は妹を失い、自身の信念を揺るがされています。

その原因となった椿との対話、ヒーローモノならバチバチのタイマンバトルが、真に復活する通過儀礼になっていないとおかしいんですよ。

妹を殺されてから初めて会う喜大見に対して、椿は「お前のやってきたことは無駄だ」と面と向かって罵倒するなり。

他のMERメンバーを人質にとるなり。

クソみたいな悪役ムーブをかまして、喜大見を最後までとことん苦しませてくださいよ。

喜大見は、その行動に対して葛藤したうえで「それでも俺は人を救う」と論破して、そこから椿が撃たれて、殺すか救うかの選択でしょうが!

まだ喜大見と椿が話し合ってないでしょうが!

なんで撃つんですか、月島(稲森いずみ)さん!


ってめっちゃ思いました。


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