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高齢者の通信販売 健康食品わんさか

2022年9月頃のこと。

田舎の特色なのか、とにかく回覧板が多い。

市町村、地区、農協、老人会、寺や神社関係も。

それぞれ見れば良いだけのものもあれば、ちゃんと予定をメモしとかないといけない大事な回覧もある。

婆さんはその頃、大事なものと、そうでないものも区別がつかなくなって手当たり次第全部コピーを取っていた。

実家に行くと、とにかくそんなコピー用紙がいっぱい。

その中に混じって公共料金のお知らせや様々な郵便物。

そして、通販の請求書。

居間を見渡せば健康食品の山。
おそらく5社くらい。

何とかコラーゲン、関節痛に効く○○、鮫の油、DHA、ビタミン○○、にんにく玉。

こんなにまだ残ってるんだから、止めようよ。

効き目あるの?って聞くと「そろそろやめようと思ったけど、飲んでないとボケそうだ」と。

それでも全部やめることに納得してくれた。

さてそれから一つ一つの会社に解約の電話。

解約というと、まず解約理由を聞かれる。

残りがたくさんあること。
物忘れが激しくなったので、今後きちんとコンビニ支払いができるか不安なこと。などを告げる。

ある有名通販会社のオペレーターさんが言ってくれたのは
「現在このようなご相談をたくさん受けています。今後、電話での勧誘やダイレクトメールはお送りしないように致します。もしご本人がテレビCMや新聞広告などを見て申し込みされるようでしたら、一旦御返事はしますが、実際の注文発送はしないように致します。長年のご愛顧ありがとうございました。」

丁寧な言葉使いと暖かい配慮に泣きそうになってしまった。

健康食品は1ヶ月毎に送られてくるパターンが多い。

請求書を集めて全て解約できた!ってほっとしてたら、3ヶ月毎に送られてくるパターンもあったりするので油断は出来ない。

居間しか見てなかったけど、寝室に新しい化粧品一式が箱に入ったままの状態で置いてある。

これ1回で終わりだから。

でも良く見ると、定期購入って書いてあるよ。こちらも解約。

全て解約してから数ヶ月。
いまだ残りの健康食品を内服薬の合間に飲んでいる婆さんです。

まだまだあるよ。



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