彼との遭遇は曇りのち晴れ (曇り編)
1月6日、月曜日。
短いようで長かった冬休みが終わった。 クリスマス、お正月と慌ただしく連なる行事のせいか、大学が面倒なのかよくわからないが、重たくなった腰を上げて、今年初の通勤ラッシュに参戦した。
今日から大学が始まったのだ。
新年だからといって教室の様子が騒がしいわけではない。だが期末試験が近いせいか、やけに席が埋まっているように感じる。
今年は時間に余裕を持って行動すると決めていたのにも関わらず、チャイムと同時に着いてしまい慌てて空いている席へGo。
ん?…。
好きだった香りがふわっと漂い、衝動的に辺りを見回した。反射神経が目まぐるしく作動したのだ。
あ…。逃げたい。
2列前の右斜めに見覚えのある男が座っていたのだ。
そう。前にお付き合いをしていた人だった。
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