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水樹奈々ならそうする。

4作目の小説を執筆中だ。

7月5日から執筆を開始。
正確にいえば、4日にプロットを固めてその流れで試し書きを行っているのだが、1日の執筆ノルマなどは「7月5日スタート」として計算している。

7月11日までの執筆記録はこんな感じである。

7月5日:3758文字
7月6日:7823文字(+4065文字)
7月7日:9776文字(+1953文字)
7月8日:11941文字(+2165文字)
7月9日:14060文字(+2119文字)
7月10日:17725文字(+3665文字)
7月11日:20964文字(+3239文字)

前の記事でも書いたが、1日の執筆ノルマは「1680文字」。もっといえば、1日2000字くらい書けると嬉しいなあ、という感じだ。

ぶっちゃけバリ順調だ。これまで10万字前後の長編小説を3作書いてきたが、まちがいなく過去最高のペースである。

7月6日・7日は横浜で水樹奈々のライブがあったので、当然のように、しっちゃかめっちゃかになるまで酒を飲んだのだが(危うく終電を逃しかけた)、その翌日にもしっかり原稿を書いている。なぜならたぶん、「水樹奈々ならそうする」から。そもそも二日酔いになるまで水樹奈々は飲酒しない、というツッコミは受け付けない。

夏の終わり~秋のはじめにある某新人賞の〆切を狙って、1日の執筆量を計算していた。だが、いまのところ1週間で2万字書けているので、このままだと1ヶ月ちょっとで10万字の初稿が書き上がる計算だ。1680字のペースは「改稿期間」を計算に入れてないのだが、いまの感じだと1ヶ月以上、原稿に手を入れる時間的余裕がある。

ハイペースの要因は主にふたつ。
朝型生活にしたこと」と「キャラクターを固めたこと」。
これに尽きる。あと、ライブツアー中も週2の筋トレとランニングを欠かさずに基礎体力を保ったことも大きい、かも。

「規則正しい生活」と「しっかりした準備」、マジ大事。
なぜなら、きっと、「水樹奈々ならそうする」から。

そんなわけで、7月7日に行われた水樹奈々ツアー「LIVE JUNGLE」の千秋楽で披露された「SUPER GENERATION」で”男泣きオタクおじさん”になった件についてのオタク長文をいまだに書けていない。だが、俺のなかの”アルター水樹奈々”が「そんなことしてる暇あったら小説書け」と言ってくるので、とりあえずいまは置いておく。

『葬送のフリーレン』において、主人公であるエルフ・フリーレンはなんらか難しい判断をくだすときに、「ヒンメルならそうする」とかつて一緒に旅をした勇者・ヒンメルの行動規範をたびたび参考にしていた。

”アルタ―水樹奈々”とは心のなかに(想像の)水樹奈々を置いて、「水樹奈々ならそうする」と自分の意志決定の指針にすることだ。あたりまえだが、それは僕のなかの「想像の水樹奈々」でしかない。

僕はステージや各メディアでの本人しか知らないので、ほんとのところで推しがどういう人なのかは知るよしもない。とはいえ、そもそも他者理解は「なんらかの鋳型に他者を押し込み勝手に解釈する」ことから逃れようがないので、その点はしかたないかなあ、とあきらめるほかない。

ここまで書いて、この考え方は『独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』に書いてあった「私淑ししゅく」という方法論とまんまおなじやん、と気づいた。

著者の読書猿いわく、「私淑」とは「実際に会うことができない人物を師と仰ぐこと」(電子版209ページ)であり、大切なことは「折に触れ『師匠ならどうする(した)か?』と問い」「を投げかけ、この人物ならどうこたえるか、またどう行動するかを想像すること」(電子版214ページ)と書いていた。

そうか、俺は水樹奈々に「私淑」しているのか。

おなじ本のなかで、こうも書かれていた。

師とはおそらく、優れた実在の人格以上の存在であり、学ぶ者がいつか至ろうとする未来が、実在の人物の上に投影されてできる幻影である。あるいは師もまた一人学びの道を行く求道者として、その不完全な人格と学識に苦しみながら、みっともなくのたうち回りながらもなお、いくらかましな者になろうとし続ける、そんな姿を表し続ける存在である。 我々を教導するのは、師の現にある姿でなく、そうあろうとする姿である。

読書猿『 独学大全──絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法 』 (ダイヤモンド社)pp.216-218より

だとすると、だとするとだ。

もしかしたら、水樹奈々自身もかつての自分がつくった歌に、書いた歌詞に励まされながら、毎日を少しでもよくするために七転八倒しながら突き進んでいるのかもしれない

そう思うと、いくぶん推しが近くなった気がするし、”あの”水樹奈々──師も頑張っていることだし、ド凡人たる俺も少しは頑張ろうと思えるのだ。

このテキストを書いている時点で、本日──7月12日の小説執筆ノルマはクリアしている。仕事をさばいて、あとは夜からジムだ。早朝に仕事の緊急対応があったので、やや眠い。けど、キャンセルはしない。なぜなら、「水樹奈々ならそうする」から。きっと、そうだ。

さあ、がんばろう。

(終わり)

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