どんぐりクッキー作ってみた
「どんぐりクッキー作りたい!」
はじまりは、息子のそのひと言でした。
10月末のあたたかいある日、お出かけした公園でどんぐりを拾い集める息子の頭の中はどんぐりクッキーのことでいっぱいのようです。
家に帰るまでに10回はどんぐりクッキーの話をしていたと思うから。
↑
このときに拾ったどんぐりです。
どんぐりクッキーの存在は、社会(歴史)の授業で知ったんだって。
私も子どもの頃、社会の教科書に載ってるどんぐりクッキーを見て「どんぐりって食べられるんだ!」って興味津々だったなぁ。
縄文時代のとこだったかな。
社会の教科書って何気に食欲をそそられるんですよね。『蘇』とか。
あの頃の憧れが、時を経て実現します!
どんぐりクッキーを作るため、まずは下準備です。
どんぐりをきれいに洗って、皮を剥きやすくするため一晩水に浸けておきます。
水に浸けて浮いてきたどんぐりは、虫に食べられている可能性があるので取り除きます。
つづいて、殻を剥きます。
いちばん外側の硬い殻に包丁で切り込みを入れて、パカッと割って(あぶないので大人がやってくださいね。大人も気をつけてね。私は何度か痛い思いをしました)
子どもたちにはその殻を外すのと、薄皮を剥くのをやってもらいました。
剥いたどんぐりは酸化すると変色しちゃうので、剥いたそばからどんどん水に浸けておきましょう。
(子どもと一緒だとなかなかそうもいかないけれど)
殻を割って中が黒くなっていたどんぐりは、残念ながらここで取り除きます。
そして、どんぐりはそのまま食べるにはアクがつよいらしいので、茹でてアク抜きします。
10分くらい沸騰させては水を変えてまた火にかけて…… を4回くらい繰り返したかな。
……なんだか、ひきわり納豆みたいな色になりました。
匂いは…… あんまり美味しそうではありません(個人の感想です)
小学生の夏休みにピーナッツで納豆をつくる自由研究をしたことを思い出します。
ちょっと不安だけど、フライパンでカラッとするまで炒っていきましょう。香ばしくな〜れ。
カラカラになったら、すり鉢で粉々になるまですり潰します。体力勝負!
このとき私は思いました。
炒ってからすり潰すのではなく、すり潰してから炒った方がよかったのではないかと。
(※ミルサーという文明の利器があればあっという間に粉々にできると思います)
私と息子で交代しながらすり潰すこと約1時間。
(娘は早々に飽きて、粘土あそびを始めました)
量りではかってみると、30gほどありました。
ここまできたら、あとはクッキー生地にまぜて焼くだけです!
そんなこんなで、できあがり!
息子が作ったいろんな形のクッキーがかわいい。
せっかくだから私も遊んでみたらよかったかな?縄文土器とか、土偶の形とか。
さて、気になるお味は……?
もぐもぐ
もぐもぐ
おいしい…… 気がする!
独特な風味と香ばしさがあって、美味しい気がする!
いや、ちゃんと美味しいんだけれど、どうしてもあの、茹でたときの独特な香りを思い出してしまって。
でも美味しいです!カリカリしてます。
顎関節症になっちゃってるかもしれない私の顎にはちょっとハードだけど、本来ならこれくらいカリカリしてるのが好み。気分はリスです。
息子はモリモリ食べてました。
まだまだあちこちにどんぐりが落ちている季節、ちょっと手間ひまはかかるけれど、よかったら試してみてくださいね。
🐿
【おまけ…… と言うにはちょっと濃いおまけ】
どんぐりを拾った日は、私の趣味(音楽)に子どもたちを付き合わせつつ、子どもたちにもたくさん楽しんでもらえるように…… と考えていました。
それで、事前に子どもたちにもライブのことを説明しておきました。
子どもたちとライブを楽しむなんてなかなかない経験です。
普段は音楽を聴くときも、子どもたちが寝静まった夜に、イヤホンをつけて…… って感じなので、わが子らはお母さんがどんな音楽を好きなのか、聴いているのか、ほとんど知らないはず。
私が子どもの頃は家や車の中で父の好きな浜田省吾さんや、母の好きなZARDが流れていたりしたけれど…… 私は車の運転もできないし。
完全に「閉じた」状態で、楽しんでいたんですよね。
音楽以外でもそうです。
たとえば、私が文章を書くのが好きでこうして毎日書いていることも、夢みたいなものを持っていることも、子どもたちは知りません。
他にも、子どもたちとプリキュアを観てて本当は毎週泣きそうなのに、泣くのをこらえてしまったりとか。
面白い場面で、思いっきり笑えなかったりとか。
私自身のことも、あんまり話したことがなくて。
いろんなタイプのお母さんがいて、お父さんがいて、家族の形があって、何が正解なんてことはないのだろうけれど、でも。
なんだか、家族の前でさえ自分を抑圧してしまっていることに対して「このままでいいのかな」ってずっと思っていました。
(そんな私なので、この間のamazarashiのライブで予想以上に自分を「解放」?「開放」?できたのは、びっくりしつつも嬉しかった……)
もっと、大人が泣いたり笑ったりしてる姿とか、何かに夢中になっている姿とか、見せていけたらなって。
それを見て、なにを感じるか感じないかは子どもたち次第だけれど。
子どもたちに、もっと自分を「開いて」いきたいなって……
それが、子どもたちのこれからを作る一部にもなるのかもしれないし。
願望だけで終わるかもしれないけれど、まずはそう思えたことが一歩。
小さいけど一歩ずつ。
そんな不器用で不完全な姿(あ、これはすでに知られてるか)も見せていけたらな…… と思ったのでした。
おしまい。
【……と思ったらおまけのおまけ】
公式さんの「注目記事」にピックアップしていただきました。ありがとうございます。
小学生の頃からお菓子作りが好きで、今までいろいろ作ってきました(どんぐりクッキーは初ですが)
最近はTwitterで過去10年くらいで作ってきたお菓子たち(たまにパンも)をぽつぽつと投稿しているので、もしご興味ありましたら覗いてみてください。
最後まで読んでくださってありがとうございます🐿
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