![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/89088577/rectangle_large_type_2_27ab872b74faf2f36be6b08fdf78faf3.png?width=800)
言葉と音楽と、可惜夜(2)
ぼくはどうしたらいい?
眠れない夜がきて
窓の外が少しオレンジに変わる
頭の中は海。
言葉といっしょに、音楽が泳ぎまわっている。まるで魚。
昼夜関係なく泳ぎまわっているけれど、それを言葉にして整理できるのは夜の静かな時間が多い。
毎日、毎日、文章にして吐き出さないと、窒息しそうになる。
書かなくても大丈夫だった頃、どうしていたっけ?
文章を書いていると、記憶の中からことばと歌詞が手を繋いで飛び出してくる。連想ゲームみたいにわらわらと。
ワードプロセッサー。
言葉と音楽で散文クッキング。みたいな感じ。
部屋の灯りを消して、深く潜っていく。
夜に生まれて、朝には溶けていく言葉たち。
でも本当は昼もそこにいるんでしょ、月みたいに。
「誰にも言えないこと」は誰にも言えないくらいでちょうどいい?
どんなに飲み込んだって、消えてはくれない言葉たち。
消えないなら、消せないなら、どうしたらいい?
消えない、そんなんじゃ消えない
消えてくれない悲しみよ
消えない、消えない
誤魔化しきれない感情よ
苦しいとき、「苦しい」と溢してしまいそうになることが増えた。
それで楽になるならいいのかもしれないけれど、だいたいは「暗いこと言ってしまった」と落ち込んで、さらに苦しくなるループ。
私が私を語るほどに
私から遠く離れてしまうのは何故でしょうか?
言葉や文章にする毎に少しずつ傷ついて、きっと誰かを傷つけてもいて。それでも性懲りもなくまた繰り返してしまうのです。
飲み込んだり吐き出したり。
今日は、「飲み込んだ」という事実を吐き出した。
息を吐いてから、吸う。真夜中へ潜っていく。
暗くなっていく。心細くなっていく。苦しくなっていく。
トラウマを増幅させるアンプ
耳鳴り、フラッシュバック。気をつけて。
でも、必ず出口へ向かうから。
光目指して泳ぐから。
大丈夫と自分に誓い、潜る。
普通に見えるけど 普通じゃないのさ
変なこと言ってごめんね
おかしくなってしまったのかな。
声が聴こえる。本当に聴こえるわけじゃないけれど。
私の中の不安や劣等感が、コンプレックスが作り出した声。
今日は「もう消えた方がいいね」って聴こえたんだ。骨の内側に響くような声だった。
もしかしたら、声に出てしまっていたのかも。
ぼくはどうしたらいい?
眠れない夜が増え
テディベアとお話できそうだよ
自分とばかり話していたら、何が正しいのか分からなくなっていく。
僕はどうしたらいい?
こんなとき、誰かと話せたら。
話すのは苦手だけど、きらいじゃないんだ。
こんな自分だからこそ、もっと人と会って、話して、かかわるべきだと思うんだよ。
話がしたいよ。
今日もまた、言葉にするか、しないべきか、考えているうちにずいぶん時間が経ってしまっていた。
洗濯物が、ほったらかされているよ。
いろんなことが後回しになっていく。このままじゃいけないのに。
話したい事は 山程あるけど
なかなか言葉になっちゃくれないよ
話せたとしても 伝えられるのは
いつでも 本音の少し手前
悲しい時 嬉しい時 どちらにしても ほら泣く
困るでしょうって更に泣く
聞けないこと 言えないこと 上手に話せなくて泣く
出ない言葉 強い気持ち 時間が足りないと言う
もっと話したいことがあったのにな
「大丈夫」って言わなきゃよかったな
でも、いざ話そうとすると言葉より先に涙が出てしまいそうで、いつも笑顔で蓋をしてしまう。
泣かずに話したいよ。
笑い話にできたことは多い
そうじゃないことは誰もが秘めるから
誰もが抱えてるんだ
誰にも言えない苦悩を
誰もが抱えたまんま
隠して笑って歩いてく
言えないこと、話せないこと、一人のときに綴っていく。
すらすら書けるわけじゃないけれど、話すよりは難しくなかった。
やり遂げる事で得る満足も 小銭と同じであっという間に消費した
文章を書き上げたときの達成感。とか
楽しかったことや、嬉しかったことが心に灯してくれるあたたかさ。しあわせな気持ち。とか
最近それらが、長続きしなくなっている気がする。
あんなに楽しかったのに
あんなに嬉しかったのに
あんなに大切にしてもらったのに
どうしてこんな暗い顔をするの
どうしてこんなに落ち込むの
こんな気持ちになってごめんなさい。
あなたは何もわるくない。むしろ、たくさん支えられている。それだけは本当。ありがとう。
世界中のみんなに
いらないよって言われる
被害妄想 被害妄想
もうそういうの辞めたいな
言われた言葉がいつまでも刺さったまま抜けない。
そんなわけないのに、本当は全員にそう思われてるんじゃないかって。そんな気がしてしまう。そんなわけ、ないのに。
ああ、きもちわるい。吐きそうだ。
自分含めていろんなことが気持ちわるくて吐きそうだ。
実際に吐いたりはしない。ただただ、吐きそうなだけ。気分だけ。いっそ吐いてしまえたら、少しは楽になれるのかな。
こわいくらいこわいくらいこわいくらいくらいくらいに
くらいくらいくらいくらい泣きじゃくった
“喜怒哀楽”
色にたとえるなら、どんなだろう。
“喜”はきいろか桃色
“怒”は赤もしくは黒
“哀”は青もしくは赤
“楽”は緑それかきいろ
“怒”のエネルギーはとてもつよい。
“怒”の気配だけで、自己肯定感など一瞬で地の底まで落ちてしまうほどに、つよい。
好きなアーティストの新譜情報も、その日あった嬉しかったことも、たちまち霞む。すべてを飲み込み塗りつぶす黒い絵の具。
いっそ自分も塗りつぶされて、消えてしまいたくなる。
「出て行けー!!」
知らない誰かの怒鳴り声に身がすくむ。
知らない誰かが泣く声
あれは私じゃない。僕じゃない。関係ない。泣いたりしない。
大丈夫ちょっと疲れてるだけ。
大きな音も、声も、壊れた家具も、壁にあいた穴も、何かを誇示するその傷口も。
全部が僕や私を責め立てる。「お前のせいだ」と。
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。と唱える。
だからこっちは、大丈夫 大丈夫 大丈夫。と唱える。
アルケミラ、アルケミラと唱える
絶え絶えなぼくのむねを整える
そして眠りにつくんだ
おやすみ世界、おやすみ世界
また明日
あの物語は異世界じゃなくて。
あの物語はフィクションじゃなくて。
こちら側の痛みとどこか繋がっている。
境界線はどこ。
その痛みが少しでも、和らぐことを祈ってる。
おかえり ずっと待っていたよ
もう大丈夫だから
おやすみ 君の明日はどうしたってやってくる
騒がしい頭の中に、トントンのリズム。
覚えてる『ひつじのララバイ』
君が朝まで眠れますように。
もういくよ ここまでこれたんだ
もういくよ ここからどこまでも
行けるよ 行けるよ 遠くへ行こうとしてる
イメージしよう イメージしよう
自分が思うほうへ
ウェンディ さあ行こう
冒険を はじめよう
もうだめだって 思った夜に
物語は はじまる
「あんなふうになりたくない」
でも分かるんだ、少しずつ毒されているって。
物にあたる 人にあたる ささいなことで苛立ちやすくなっていく 不機嫌でコントロール
すぐに他人のせい 「なんで自分ばかり」
したくないのに 言いたくないのに
黄色線の外側 ギリギリの日々
消えそうな未来
誰か私を止めて。誰か僕を止めて。
抗って。
ただ息をしてたいだけなのに 涙がこぼれそうになって
もう無理かもなって もう無理かもなって
壊れていますと
言われたら少し マシかな?
ココロから 赤い血が
吹き出したらいい いいのにな
狂えない 狂えない
狂ってしまえない
どんなに寂しくても
大丈夫に見えるでしょう?
悩みなさそうに見えるでしょう?
まともな人間に見えるでしょう?
もしも私が 明日消えたら
「どうしてあの子が」って言うんでしょう?
なんにも知らないくせにね
もしも僕が 罪を犯したら
「まさかあの子が」って言うんでしょう?
見えてなかったくせにね
よく言うよ、よく言うよ
僕の事なんか ひとつも知らないくせに
僕の事なんか 明日は忘れるくせに
ああ、ああ どこもかしこも穴だらけ
書くことでついた傷は、書くことで埋めよう。
でも生まれつきの欠陥は、どうしたらいい?
君の言う通り、私は____で____で____だから。
君はいつだって私より、正しいから。
いっそ、本当に病気だったら許してもらえるのかな。無理だろうな。逃げ場ないな。
そもそもそんなこと、思っちゃいけないか。
帰る場所なんて誰にもなくて 逃げる場所なんて誰にもなくて
涙をそのまんまにしておく 拭うのをちょっとだけ待った
泣きすぎた翌日の腫れたまぶた。どうか誰にも気づかれませんように。
そこで涙をこぼしても
誰も気付かない 何も変わらない
いつもそう。
ひとりで抱え込んで、抱え込んでる自覚もなくて、気づいたときには取り返しがつかなくなっている。どうしてまた?
変わりたい。成長したい。
心を開きたい。向き合いたい。
“大人”になりたいよ
君を怒らせないように
君を傷つけないように
もう後がないから
どうかこれ以上、間違えませんように。
そうやって気付けば顔色ばかりうかがって
あなたといるときの感情の多くは安らぎよりも緊張。久しぶりに穏やかだと、逆に不安になるほどに。
穏やかなのは、私がうまくやれているからじゃない。だから勘違いしちゃいけない。
間違わないように
怒らせないように
傷つけないように
「私に期待しないで」
半永遠プレッシャー。
本来なら、期待されるというのは幸せなことだった気がする。
でも、いつからかあなたからの期待はプレッシャーでしかなくなってしまった。
昔はもっと、明るかった
昔はもっと、前向きだった
昔はもっと、ちゃんとやれてた
ってまた昔の話?
もうそういうのもやめたいんだよ。
でも別人みたい。自分じゃないみたいで。
それでもまだ、どこかに「自分の好きな自分」も残っているはずって思いたくて。
恨み辛みや妬み嫉みの
グラフキューブで心根を塗った
それでも尚塗り潰せなかった
余白の部分が己と知った
人が人である理由が
人の中にしかないのなら
明け渡してはいけない場所
それを心と呼ぶんでしょ
いつまでも弱さを武器にはしない。
損なわれたもの、守りつづけたもの
欠けた月の黒いところ
まだ、諦めきれないことがたくさんあるんだよ。
あなたも大切にしたいけど、自分も大切にしたいんだよ。
もういい加減、しあわせでいていいと思うよ。
しあわせでいてくれよ。
君をそこまで追い詰めたのは、誰なの?
ねえ二度と泣かないように 君を脅す君にとどめを刺して
あのね、「消えたい」と「しにたい」は、私の中では同義ではないんだ。
諦めてしまえば楽になれる。
もう、頑張らなくていいかな
楽になりたい。
穏やかに暮らしたい。
そう考えてしまうこともある。けど、
「楽になりたい」と「終わらせたい」も、私の中では同義ではないんだ。
ならば、全てを生きてやれ
何回だって言うよ、世界は美しいよ
君がそれを諦めないからだよ
この世界はそれほど
綺麗なもんじゃないけどさ
そんなに急いで出ていくことはないじゃないか
僕らの期待を 世界はよく裏切るけれど
期待していなかった喜びに
時々出会えるんだ
「世界は美しい」そう信じる僕たちを嘲笑うかのように、足元が崩れていく日もある。
それでも、それでもと足掻く。
言いたかった事 言えなかったこと
空に歌えば 後悔も連れたって
必然、必然 終わらすには失くしすぎた
それ故、足掻け
もう疲れたよ。
頑張れなかった。
なにひとつ上手くできなくて、あなたが思う「普通」や「理想」にはなれなかった。
できないことも頑張って
やってみようと思ってる
やってみようと思ってる
やってみようと思ってる
頑張って、やってみた結果がこれなのだとしたら。この年月はなんだったのだろう。
それでも、「無駄だった」なんて言いたくないから。
⚪︎月×日 本日モ
通信試ミルガ 応答ハ無シ
応答願う、応答願う。
歩幅を合わせれば
わかりあえるとおもってた
歩幅を合わせれば
並んで歩けるとおもってた
同じ場所歩いてる
離れないけど近づけないの
いっそ、エイリアンだったらよかったな。
言葉が通じてしまうから、分かり合えなくて余計につらいよ。
人の気持ちが分からなくてごめんなさい。
期待に添えなくてごめんなさい。
もう期待もされていない。
それもすべて、自分が招いたこと。
自分が選んだこと。
私じゃなければ、うまくいったのかな。
でもそれじゃ、私がいる意味もなくなるね。
また、「声」が聴こえる。
ああ 分かり合えない 孤独 孤独 星人
夢 夢 光る未来 希望のオーバードーズ
ああ 分かり合えない ああ 分かり合いたい
果てのない日々に 交わり 繋がる
場所 探し 探し 探し 探し 探し 探している
なにひとつ、うまくできない。
君に伝わることばで話せない。ごめんなさい。
夜になって悲しくなって
理由もないのに苦しくなって
踊りながら 僕は泣いた アルルの部屋で
君もエイリアン アダハダエイリアン
だったらいいのに君は違うの
相容れないの 相容れないの
悲しい星だよ
相容れないな。
あきらめたら、楽になれるかな。いや、楽にしてあげられるかな。
どうして私なんかを選んだの。
私なんかじゃなければ、もっと「普通」に、しあわせに生きられたかもしれないのに。
私のせいでこれ以上苦しまないでください。
僕らはいつでも終わりへ進んでる
なのに空っぽな日々が続くのは、なんで?
それでも、あきらめてしまえない。
あきらめてはいけない。そう思うのはなんで?
なんでだろう。
何が ここまで俺を動かしていたんだっけ
なんだっけ。
つづける意味なんてとっくに分からなくて。
ただただ、それでも、いくつもの苦楽を乗り越えてきたから。ただそれだけで。
信じてたこと 間違ってたかな
言ってることとやってること
言ってたことと言ってること
ちぐはぐでどれを信じたらいいのか分からない。
「君しかいない」「君にしか務まらない」
そんな言葉に今さら救われたりしないけど、それが繋ぎ止めるための最後の砦。信じ、つづけられる所以。
愛だ恋だって解らないけど
僕らは一人では駄目だ
今私が生きることは
針の穴を通すようなこと
強い風の吹く所で
針の穴を通すようなことだよ
気付いたらもう嵐の中で
帰り道がわからなくなっていた
帰る道がわからない。帰れないなら、進むしかないのかな。ゆっくりでも、歩いていたらどこかに繋がる?
大人になってから観る『不思議の国のアリス』
ケラケラ笑う子どもたちの隣で、私は考え込んでしまった。
芋虫が問いかける。「おまえは何者だ?」
その問いは、大人になった私の“迷い”目がけて飛んできた。私は口ごもる。
アリスは夢の中で迷子、
帰り道が分からなくて泣いている。
私も迷子なのかもしれない。
帰らない 行く先もない
迷子な気分
間違えてない まだ分からない
あるようで、ないような
ないようで、あるような
Iのない 深い 影ばかり
愛のない 答え ドールみたい
自分 不在 どこにもない
ない じゃない
「みんな」にあるものが私にはない?
生まれつき?それとも、どこかで躓いて落っことしてきた?
私に愛はある あればいいなと思う
自己の不在、自己の不一致
ぐにゃりと歪む自分の輪郭。どこまでも曖昧。
喚き散らしたい衝動。直立不動。
自分ってなんだ?
誰だお前は?誰なんだ僕は?
自分とばかり会話が増えて
ついに僕は僕と二人暮らし そして気付くんだ
「誰だお前は」
自分の言葉で話したい。けど
自分の言葉ってなんだ?そんなの、あるのか?
自分ってなんだ?そんなの、あるのか?
音楽や小説 映画とか漫画
テレビ ラジオ インターネット
母が赤ん坊に語る言葉 友人との会話
傷つけられた言葉
嬉しくて嬉しくてたまらなかった言葉
たくさんの、出会ってきた言葉で自分は作られている。
でも、だとしたら、自分ってどこにいるんだろう?
どこからどこまでが「自分の言葉」?
どこからどこまでが「自分の気持ち」?
自分だけの言葉
あなただけの言葉
あなたのためだけの言葉
書くことは、それを探すことでもあるのかもしれない。生きることも、もしかしたら。
一行では無理でも十万行ならどうか
一日では無理でも十年を経たならどうか
果てしない問いの先で、「信じてたこと 正しかった」と最後に心から言えますように。
いつか全てが上手くいくなら
涙は通り過ぎる駅だ
「何者かになりたい」とは特に思わない。
けれど、「自分は何者なんだろう」とは最近よく考える。
自分がなんなのかなんて、あまり考えてこなかった。
考えてもしょうがないことだと思っていた。なのに、
どうして今になって今になって
そう僕は考えたんだろう?
どうしてまだ見えない
自分らしさってやつに
朝は来るのか?
気づきたくて、掴みたくて、もがいている。
私は、どうしたい?どうありたい?
「アイデンティティ」
この言葉の意味さえも、よく分かっていなかった。辞書を引いてもピンとこなくて。
でも、時が経って「あぁ、これがそうか」と気付いてからは……
見えていなかった、見ようとしなかったものがはっきりと見えてしまって。
なんで。どうして、今さら。それでも、
どうしても叫びたくて叫びたくて
僕は泣いているんだよ
どうしても気づきたくて
僕は泣いているんだよ
どうして どうして
どうして どうして
今さらなんじゃなくて、今だから。
いろいろを経たいまの自分だから、そう気づきたいんだろう。
存在の理由なんて、考えていなかった頃
私はただ私というだけでそこに存在していられた。
でも、人とかかわっていくにつれて、存在理由が他者に左右されるようになってしまった。
人のぬくもりを知った。自分の脆さを知った。
弱くなったし強くなった。
僕らの心は、そして身体はモノじゃない。
ましてや他人の所有物ではない。
どんなに親しい間柄でも、好き勝手にしていいわけじゃない。
大切にできないのは、大切にされなかったから。
ってお互いに言ってるなんて可笑しいね。
そんな、たまごが先かニワトリが先かみたいな不毛なすれ違い。
なら、私が変われば変わるかな。
大切な人の大切なものは大切にしたい。そうでしょ?
僕は、私は、今までちゃんと自分を大切にしてきただろうか。
思えば僕はずっと逃げていた
愛するのも愛されるのも
向き合う事は怖いからな
さらけ出した心は尚更
本当は僕もきっと分かってた
このままじゃいけないって事
上手くいくか分からないけど
僕なりに頑張ってみるよ
今は、いろんなことやものに名前がついているでしょう。
僕はどこかに属することができなくて、自分をカテゴライズできなくて。
「自分はこういう人間です」って、言いきってしまえなくて。
ハイブリッドでグラデーションで。
いつもふわふわ曖昧で、「かもしれない」で生きていて。
そのあいまいさが、また誰かを傷つけて。
そんな自分には居場所がないようで。
「だれかいませんか」とか細く鳴いたりして。
時と場合と状況によって 名前は変わるらしい
だからそんな落ち込まないで 僕は君を知ってるから
君がどんな人でもいい。
僕は君と話がしたいよ。君をもっと知りたいよ。自分をもっと知りたいよ。
君がどんな人でもいい
感情と心臓があるなら
君の力になれるように
気付かれなくとも 唄は側に
捜してる。
夜は龍になって 星の隙間を泳いで
誰も知らない姿をうねらせて
山を掴んで 海を食べて
ここは私だけの場所
私だけの私
夜は龍になって 星の隙間を泳いで
誰も知らない唄をつくろう
樹々をなぞって 朝を捜して
ここは私だけの場所
私だけの私
探してる。
僕らは常に武器を探してる それがナイフじゃないことを祈る
私は、私の大切な人たちが理不尽に傷つけられていると知ったとき、その人の力になれるのかな。守れるのかな。正しく怒れるのかな。たたかえるのかな。
ただ味方でいるという思いだけでは、あまりに無力で。
たとえ直接かかわりのない誰かであっても。
「関係ない」とは決して思えないことがある。
反応しないのは関心がないわけでも、ましてや否定の意でもないけれど。
目に見える反応のひとつに救われたり、逆に沈黙に突き落とされたり、その両方がわかるからこそ、この感情をどこにどうやって向けたらいいのか分からない。
目に見えないものは目に見えないから
思いは思っているだけじゃ伝わらないから。
ならば形にして届けたい。でも動けない。情けない。
そんなとき、いっそ「無」になりたくなる。
誰ともかかわることなく、誰にも干渉しないしされない。存在を知られることもない。
でも、それじゃダメだともう分かっている。
矛盾だらけで心臓が軋む。
ナイフでもない、爆弾でもない。ミサイルでも、戦車でもない。
たたかわない僕らの、たたかいかた。
それぞれの居場所でたたかう決意
君の場合は「花」だった。
僕は歌で 君はなにで?
僕は歌で 君はなにで?
私は、書くことで?
それが私のアイデンティティー?
またひとつ明かりがおちて
街の温度が少し下がる
なりたくもないものに変身してる
誰かの涙が落ちていく
誰かが、夜に隠れて泣いている。
あの子が泣いているのはきっと、なりたい自分でいられないから。本当は「こうありたい」と分かっているのに、それが許されないから。
自分から自分が、引き離されていくような感覚。その痛みで泣いている。
苦しいね。
どうか、子どもみたいと笑わないでいて。
見えないところで 傷ついて
ひとりで涙を 流さないで
すべてあなたの 言葉にして
伝えてそのまま ためらわないで
「I'm here」
私はここにいるよ。
「I'm here to listen to you」
ここで聞いているから(話してね)
「I'm here to help」
助けになるよ
「I'm here for you」
あなたのためにそばにいるよ
なんて、言えたらいいけどなかなか言えないよ。言えやしないよ。でも想ってる。
どんなに小さな声でも
きっと いつもきいてるから
いつも きいてるから
“もしも◯◯だったなら”
こんなに悩むことはなかったのかもしれない…… なんてこともないのかもしれない。
何を選んだってそれなりに悩みは尽きないものでしょう。
でも、相手がいるからこその苦しみで。
自分さえよければいいとはとても言えなくて。
だけど、自分のことも大切にしたいと思うから。
わがまま言いたいわけじゃない。
イライラさせたいわけじゃない。
迷惑かけたいわけじゃない。
ただ 自分の気持ちに
真正直でいたいけど
それで人を傷つけることもあるよね
ぼくはどうしたらいい?
いつか、“あなたと一緒にいるときの自分”を好きになれる日はくるのかな。
あなたの前で、自分らしくいられるようになるのかな。
そんな悩める僕らや私たちを思い、祈るよ。
どうか僕が僕のままあり続けられますように
僕がどうかこれからも
こんな僕のままいられますように
君がどうかこれからも
そんな君のままいられますように
そんな僕や君のまま、愛されますように。
「自分で選んだ道だから」
「もう迷わない 今が幸せだから」
「過去(むかし)に後悔なんてしてない」
そう真っ直ぐ歌うあなたが眩しくて。
そう言えなくなってしまった自分が抉られてく。
今を否定したいわけじゃない。のに、あまりに眩しくて。
そう あせらずに そう いそがずに
大人になりたい
今は眩しすぎて焦がれるけど
いつか一周まわって、また心からそう思えるように。
ふり返ったとき、辿った道のりを愛おしく思えるように。
愛すべき過去のこと
この音が響く限り、償っていく。
受け止めていく。
大丈夫だから 消せない傷跡
それだってキミ
大切なものを犠牲にしてきた
だから寄り添う
大丈夫だから 闘う厳しさ
それだってキミ
悲しさから幸せを知った
だから寄り添う
大切なものは言葉にできない
だから寄り添う
もしも「しあわせ?」って訊かれたら、迷わず「うん!」って頷くよ。頷きたいよ。
ぼくが思うにしあわせは、なるものじゃなくて気付くもの。ほら、いまも君の横で。
しあわせだって生きものですから、はやく気付いてあげないと。隅の方で小さくうずくまって、そのうち消えてってしまうよ……
君が どんなに君を嫌っていたとしても
ぼくは 君のことばひとつで泣けたんだ、笑えたんだ。それってものすごいことなんだ。
だから、だから……
君がしあわせだと、ぼくも嬉しいよ。
あの日の歌をもう一度歌うんだ。
歌えるようになるんだ。
あの日に戻るんじゃなく、取り戻すんでもなく、失ったままで、手に入れるんだ。
迷子のままでも大丈夫
僕らはどこへでも行けると思う
あっち行ってこっち行っても
君はもうきっと大丈夫
どっから来たかの話じゃなく
何処へ向かうかの話ならば
こんな夜は、言葉と音楽があふれて止まらない。
ずっと真夜中だったらいいのにね。
でも、朝も好きだよ。
カーテンを開けて光を浴びるとき、なんだかうまく生きていけそうな気持ちになるから。
たとえ暗い海に沈む一日のはじまりだったとしても。
ここにいて いつかこぼれおちたときは
このうたが手を伸ばしている
憂鬱の中で死にそうでも
この歌がそれを止めるだろう
眠れない、というより
眠ってしまうのが、明けてしまうのが惜しい夜。
音楽と戯れる。
音楽好きでよかったなあ
音楽好きでよかったなあ
こんなに好きになった音楽とも、いつか死ぬときにはお別れしないといけないなんて。
せっかく出会えたのに、聴けなくなってしまうなんて。
思い出すこともなくなってしまうなんて。
なんて、いい曲なんだろうって胸が震える感覚も、味わえなくなってしまうなんて。
そんなの、さびしすぎるから。
まだまだたくさん出会いたいから。
だから、「しにたい」なんて思うはずないんだけどさ。
それでももし、私が居なくなったとしてそのあとは、誰かが憶えていてくれたらいいな。大好きな音楽のこと。
音楽好きな人はたくさんいるから、心配いらないと思うけど。
いつまで生きて いられるかなぁ
いつまで生きて いてくれるかなぁ
このまま起きて いられたらなぁ
大人になったって 大忙し
少し、外が明るくなってくる頃。
「眠れない」と言っていたあの人は、今日は眠れたのかな。
「誰にも言えない言葉」は誰にも言えないままで、流れ星がひとつ夜明けに溶けていった。
どうしてこんなタイミングで、と。奇跡のように、偶然のように思えることも、もしかしたら誰かが心から祈ったからなのかもしれない。
ここに 願う 願う 願う
君が朝を愛するように
ここに 願う 願う 願う
その庭を選び今に咲く
私が夜を好きなのは、きっと君のおかげで
私が朝を好きなのは、きっと君のおかげだから。
君がどんな人か知らないけど、願うよ。
君も誰かの「大切な人」なんでしょう?
それでじゅうぶん、祈る理由。
ここに 願う 願う 願う
君が朝をおそれぬように
「きみが朝に起きれますように」
これ以上キミが傷つきませんように
祈っている、たとえどんなに遠く離れても
君の今、君のすべてが、喜びで溢れますように
頼りないけど祈ってる。
明日はやってくる。
物語は進む。
恐れと畏れを抱きながら
その日々に君がいなくても。
君の日々に僕がいなくても。
動き出した景色の中で、
残しておきたいこと。
前を向くということ。
手を離さないということ。
あのとき、差し出された手を掴んだ自分を誇りに思うよ。そのおかげで今があるから。
まぶしくても、手を離さないでいて。
僕の事なんか ひとつも知らないくせに
僕のことなんか 明日は忘れるくせに
そのひとことが 温かかった
あの日もらったひとことが、とても力強くて。心強くて。
たとえ叶わなくても、もうじゅうぶんもらったよと思えるくらい、うれしかったよ。
少なくともあなたは1です
僕にとってあなたは1です
生きる力を借りたから
生きているうちに返さなきゃ
私も、与えられる人でありたい。
だれかにとっての1でありたい。
そういう人になりたいな。なれるといいな。
いつの間にか、なっているといいな。
望みは望まない事 僕が知らないうちに 君のためになれること
幽けき光。でも僕にはじゅうぶんな光。
どうか僕にも、私にも、あなたにも
見つかりますように。
あなたにとっての1が
見つかりますように 見つかりますように
いま何時?
何か飲もうかな。あったかいのがいいな。
食器棚からいつものマグカップ。
まだみんな寝てるから、音を立てないようにそーっと取り出す。
生きる意味とは何だ 寝起き一杯のコーヒーくらいのもんか
凍りついた心を溶かす千夜一夜。そばにいてくれた人たちを思い出す。
温かいコーヒーを飲み込んで、吐き出したのは白い息。少し前までまだ暖かかったっけ。
吐き出したり、飲み込んだりの日々はめぐる。季節もめぐる。
僕はただ廻る鏡 キミこそが光
全てを照らす 音を鳴らす ほんとは震えても
だいじょうぶ だいじょうぶ って言ってくれるキミの
声が 背中押して 今日だって ステージに立つの
誰にも 言えないことがあっても
皆それぞれだけど
お互いを思いやりながら 生きている
夜を乗りこなして朝を迎えにいく。
僕たちは揺らいでいる。
僕たちは凪いでいる。
僕たちは泣いている。
憂いの出生を、涙のふるさとを
つまびらかにしたくてまた夜に潜る。
歩いた道程を
負けや恥と吐き捨てるな
それこそが君の成り立ちなんだから
失敗も挫折も、迷いも喪失も後悔も
ぜんぶひっくるめて、自分の成り立ちを肯定しながらこれからも進んでいく。ただそれだけ。
“出せない悲鳴が真夜中騒いで”も、
“醜い思いが身体中暴れて”も、
次々遅いくる普通の日々
飲み込まれないでどうにか繋いでいけるように
始発かどうか分からないけど、電車の音が遠くから聴こえた。
飲み終えたコーヒーのカップをシンクへ置いて水を溜める。
そろそろ朝を始めなきゃ。
シンクでは弾けた水滴
その程度が僕らの汽笛
きっとすぐには変われない。
今までもそうだったのだから。
正直自信はない。でも、
人生変える何かにも始まりはある
それが今日じゃ駄目な理由は一つもない
その一歩が芽吹くのは、きっとまだもう何年か後だろうけれど。大丈夫。大丈夫になるよ多分。
今、少なくとも過去とは違う場所に立っている。
数年後は、どこで誰とどんな話をしているのかなぁ。
“明日はどんなふうにお腹が空く”のかなぁ。
そんな日々を生きているよ。
これからも、生きていくよ。
この先あとどれ位 悩んで歩くのかな
それでいいや 僕らは
希望も苦悩も抱えて
この街で生きている
これからも生きていく
生きていくよ。ただそれだけ。
1999/羊文学
この街で生きている/amazarashi
【あとがき】
以前書いたnote『言葉と音楽と、可惜夜』の、その(2)です。
シリーズ化?するような予定はまったく無かったけれど、言葉にできない思いとか、Twitterの下書きに埋もれていったような言葉たちをなるべくオブラートに包んだ状態で(?)形にしたくて、1ヶ月ちょっと悩みに悩んだ結果このような形となりました。
(1)よりすんごく長くなってしまいました。
前回もそうでしたが、主語をあいまいにして「私」から少し切り離した視点で描くことで、誰にも話せないようなことも少しは吐き出せるかな…… と思って。
だからエッセイや日記というよりは、詩とかそういう創作に近いイメージです。創作の“種”かな……?
やっっと形にできて、少しだけ頭と心にスペースが空いたような気がします。
(読んでくださった方には重かったかもしれない…… ごめんなさい)
だからといって苦しいのもつらいのも解決してないし消えるわけじゃないけれど、一時しのぎかもしれないけれど、すこしだけ呼吸がしやすくなったというか。
近々ライブの予定もあるので、またたくさん受けとめてこようと思います。
そしたら多分、いつもみたいにライブの感想書きたくなっちゃうだろうから。
また苦しくてどうしようもない日々に心と頭がパンクしそうになったら、そのときは『言葉と音楽と、可惜夜(3)』が生まれるかもしれないし、生まれないかもしれません。
ここに引用させていただいた、たくさんの大好きな音楽の歌詞。
この歌詞好きだな、とかちょっとでも気になっていただけたら、ぜひぜひ曲も聴いてみてください(結局、それがいちばん嬉しいかも)
ではでは。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?