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【海外WWOOF体験記】ニュージーランドの山奥で暮らした3週間

7月1日から約3週間、WWOOFという農業ボランティア制度を利用して、ニュージーランドの山奥のリトリート施設で暮らしていました。

航空券を予約した時の貯金は5万円。

一人旅も海外経験もなし、お金もない、英語も中学生レベル。

本当にやっていけるのかという不安と、根拠の無い自信だけを持って飛び込んだ海外だったけど、優しい人たちとたくさんの幸運のおかげで、とっても楽しい時間を過ごすことができました!

ニュージーランドで過ごした日々の記録、よかったら読んでみてください!

7/2 満月の儀式

オークランド空港から車で1時間、今回の滞在先である「Sacred Earth Retreat」に到着した。
セイクリッドアースは、オークランドの山奥にあるリトリート施設。
ヨガや瞑想のイベントが開催される寺院を中心に、ボランティアやゲストの家が点在している。

私はWWOOFというボランティア制度を活用して、3週間ここに滞在させてもらう。

WWOOF(World Wide Opportunities on Organic Farms)
「労働力」を提供する代わりに「食事・宿泊場所」「知識・経験」を提供してもらうボランティア制度。
セイクリッドアースでは週に3日、合計19時間だけ働くことで、何日でも無料で滞在させてもらえた。

英語が全然喋れないので話せるか不安だったけど、みんないい人たちですぐに友達になれた😊

仲良くなったフランス人のアニーに誘われ、「Full Moon Womans Circle」という満月の集いに参加することに。
セイクリッドアースでは毎日ヨガや瞑想のイベントが開催されていて、その多くはドネーション形式で受けることができる。

暖炉を囲んで瞑想をし、ダンスをし、ココアを飲みながらみんなで語り合う。
何を言っているのかはあんまりわからなかったけれど、初日から日本ではありえない世界観に感動!!
最後はみんなで抱き合って、出会えたことに感謝した。

踊り疲れて満足し、アニーと一緒に小屋へと歩く。
満月の輝くニュージーランドの空は、日本とは比べ物にならないくらい星が綺麗で、とても寒かったけれど心は暖かかった。

ニュージーランドの空。星座が日本と全然違った

7/4

私の次の日にここに来たドイツ人カップルのポールとヴァネッサと共に、ライアンが敷地内を案内してくれた。
雨続きでぬかるんだ森を裸足で歩く。

ハイキングを満喫するポール

30分ほど急斜面のハイキングコースを楽しむと、セイクリッドアースの名物、Karekare Waterfallの上流にたどり着いた。

「夏はここで泳げるの?」
「もちろん!今も泳げるよ」

服を脱いで泳ぎ出したライアンにつられ、4人で泳ぐことに!
森の中で全裸になって、池に飛び込んだ。
真冬の水は冷たくて死ぬかと思ったけど、真上から眺めた滝はとっても迫力があって綺麗だった。

7/6

ニュージーランドに来てからはじめての晴れの日!
ちょっとだけ早起きして、友達になったマイアンと一緒にヨガをした。

パキスタンから来たマイアン

マイアンは10ヶ国以上旅した旅人で、ここに来る前はインドでヨガを勉強していたらしい。
水平線の見える寺院でふたり、マイアンが教えてくれる色々なポーズを取っていく。

「私はいつも、ヨガの終わりに地球に感謝する時間を作っているの」

そう言われて、ニュージーランドに来られたこと、綺麗な海と空があること、美しい自然の中で友達と過ごせたことに心の中で感謝をした。

仕事(草むしり)の最中に蝶を見つけて喜ぶマイアン

7/10

画家のリンの家にお邪魔して、絵を教えてもらった!

リンは注射器をスポイトみたいにして絵の具を垂らしたり、絵の具に紅茶を混ぜたり、とても自由に楽しそうに絵を描く。

「絵の具に紅茶を混ぜるの?」
「そう、こうすると綺麗な色になるのよ。しかも、喉が渇いたら飲めるしね」
「多分、あなたのお腹はカラフルだと思う」

絵を描いていると、トスカ(リンが飼ってるトイプードル)が足の間から顔を出す。
ここは天国か??

とても人懐っこくていつも追いかけてくるトスカ

「私は就職もしてないし、どこに行っても「変なやつ」って言われるし、自分が間違ってるんじゃないかっていつも不安なんだ」

日本にいた時にずっと悩んでいたことをリンに打ち明けた。

「あなたの心に従えばいい」

線画を描いたはいいものの、どこから塗り初めていいのか分からずに筆が止まった私に、リンは言った。

「なにも不安になることなんてない。
あなたはここでは好きなだけ間違っていいのよ」

完成した絵!マイアンにプレゼントしました😊

7/14

毎週金曜日はムービーナイト🎬

みんなで夜ご飯を持ち寄って、プロジェクターで映画を見る。
ラザニア、ココナッツカレー、フォカッチャ……色んな国のご飯を一度に食べられて、とっても贅沢な気分。
私は鍋と肉じゃがを作ったらとっても喜んでもらえた🌸

毎日言っていたら「いただきます」の挨拶がすっかり定着した

7/20

「せっかく食べるなら寺院に行こう!」

センの一言がきっかけで、みんなで寺院にお泊まりした夜。
ヨガマットを敷き、みんなで輪になって色々な話をした。

自分のこと。お互いのこと。ニュージーランドに来た理由。自然のことや未来のことについて。

センが焼いてくれたチョコレートケーキ

ミュージシャンのセンが歌を歌い、マッケンジーが手作りしたハーブオイルでライアンがマッサージしてくれた!

何かを消費するだけではなく、ひとりひとりの持っている技術やものを分かち合う暮らし。
それはとっても豊かなことだと思った夜だった。



私のニュージーランドでの暮らしはこんな感じです!

朝起きて、ご飯を作って食べて、農作業をして、友達とお喋りして、日記を書いて、歌を歌って寝る。

その繰り返し。

特に観光をしたわけでも英語が上達した訳でもない、全然キラキラしていない、
とても些細な、でもとっても特別な時間。


私は以前、(というか今でも)「バックパックひとつで世界一周!🔥」とか「子供たちのためにNPOで働く✨」みたいなキラキラした人達にとても憧れていました。

スケジュールはいつも楽しい予定でぎゅうぎゅうで、SNSは大勢の友達との写真でいっぱいで……

そんな人達に憧れて、ヒッチハイクをしてみたり、連日イベントに参加してみたり……

人と話すのも、新しいことを知るのも大好きなので、とても楽しかったんだけど、目まぐるしい日々にちょっとだけ疲れてしまった。

ニュージーランドで過ごして、私が大事にしたいものって、本当に些細な、でも穏やかな日常だったんだなぁ……と思いました

歌を歌うこと
日記を書くこと
天気のいい日に散歩すること
暖炉の火をぼーっと見つめること
ふかふかのブランケットにくるまること
友達とベッドでごろごろしながら映画を見ること

好きなことって、わざわざ探しに行ったり、特別であろうとしなくても、日常の中に転がっているんだな……ということ

ニュージーランドでの日々は、私に
「何者にもなれなくても、私は私のままでいていいんだ」
という気づきをくれました。

ニュージーランドに行く前も今も変わらず、私の夢は

「自然の中で新しいことを学びながら、みんなで楽しく暮らす」

ことです。

もうすぐ車を買えそうな目処が着いたので、今年中にはバンを改造してまた旅に出る予定です。

キラキラしたバンライフには程遠いかもしれないけれど、
ニュージーランドで出会った友達や、日本の友達と一緒に、
穏やかな日々を大切にしながら、綺麗な景色をたくさん見られたらいいな。

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