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【ドイツ】カタカナ日本語

ドイツ人の夫は日本語を勉強したことこそありませんが、私が反復する言葉をいつのまにか真似てカタコトの日本語を話すことがあります。

私が選ぶ夫の可愛い日本語ナンバーワンは「ごめんご」です。「ごめんごめん」のような繰り返しをどこで切るのかわからなかったんでしょう。ごめんごが可愛いので訂正せずそのままにしています。

そして時々、日本語のそこに反応するの?っていう意外なところに独特のツボがあります。

私はドイツ語で分からないまたは忘れた単語が日本語でカタカナ表記だった場合、英語で同じかもしれないと思い日本語で言ってみることがあります。

こんなかんじで。↓

今日、夫のそばにあったチャッカマンを取ってほしかった私は、チャッカマンのドイツ語が分からなかったので「Kannst du mir mal dieses チャッカマン geben?」=そこのチャッカマンとってくれる?と日本語を交えて言った。

夫は何か分からないながらも笑いだし、何その日本語?と訊き返した。
「チャカチャカ鳴らして火つけるやつやで(チャカチャカの部分だけ日本語で言った)」と私が説明すると、は?となった表情の次の瞬間に爆笑。

「チャッカマンってそのチャカチャカって音が名前になったわけ?頭おかしい単語に聞こえるんやけど」

と笑いが止まらない。いや頭おかしいていいすぎやろ?カタカナ表記やから英語ちゃうの?(違う)

今まで日本で何の違和感もなくチャッカマンと発音していた私はなぜ夫が笑うのか最初、理解できなかった。

ちなみにこういうことはたまにあって、前もホッチキスのドイツ語が分からなかった私はホッチキスの部分だけ日本語で「ホッチキスってどこにあったっけ?」と言うと「は?何その発音?どういう意味?」と笑われた。

「カッチャンって鳴らしてはさむやつやん(カッチャンだけ日本語で)」と言ったらさらに爆笑された。

ホッチキスに加えカッチャンがツボだったらしい。

こんな感じで、私のドイツ語リストにない単語を言いたいときわたしは夫に日本語で伝え、普通に発音するだけで思いがけず笑いが取れてしまうことがある。

たしかにチャッカマンもホッチキスも外来語やと思ったのに考えてみたら英語には存在しないし、変な単語やわな。今まで気づかんかったけど。ホッチキスは社名なのね。

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ちなみに夫はそのあと、ライターを指して「これもチャッカマンっていうん?」と訊いてきたので
「いやそれは言わへん。ライターはチャカチャカ言わへんやん、シュボッっていうやろ。だからライターはそのままライターや」と言ったら止まらない笑いを抱えつつ日本語が変なのかうちの妻が変なのかと自問自答していた。

いや、どう考えても私はちゃんとした日本語いうてる。よね?( ̄▽ ̄)

夫いわく、日本語は奇妙に聴こえる擬音語というかオノマトペが多いんだそうだ。チャカチャカとかシュボッとかカッチャンとか。それが日本語らしくなくあまりに変に聞こえるので私が勝手に作ってるんじゃないかと疑ってるらしい。いや、作ってないよ。

そういえば日本語のオノマトペを使って伝わったことがこれまで一度もない気がする。犬の鳴き声を「わんわん」といっても通じないとかこっち側からみるとうそ?ってなることもある。(ちなみにドイツ語のわんわんはWof wof)

でも単語と一緒に奇妙な擬音語をいうことで夫の記憶に定着するらしく、夫はひらがなも読めないのに「ホッチキス」や「チャッカマン」といった日常言語ではないような単語はいつまでたっても覚えています。

ちなみにライターとチャッカマンはドイツ語では区別がなく、どちらもFeuerzeugという(そのまま!)。ちなみにホッチキスはTacker。

いやはや言語って楽しい。

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