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学級通信のお届け先

「大人に向けて話をする時」

「子どもに向けて話をする時」

当然、話し方も話す内容も変わります。
それはそれで、パーソナライズされて伝わりやすさがあります。

でも、
「大人に向けて話をしているけれど子どもが聞いていることも想定している時」

「子どもに向けて話しているけれど大人が聞いていることも想定している時」
ってありますよね。

実はどこに向けてしゃべっているかというのは、はっきりと白黒つくものではなく、グラデーションのあるものだったりします。

特に学校現場においては、「子どもに向けて話しているけれど大人が聞いていることも想定している時」は多いのではないでしょうか。

授業で話している時、子どもに向けて話していつつも、この話がもし家庭で話題になったとしても困らないように、どこか予防線を引きながら話す。
ベテランの先生ほどこうした配慮は上手なものです。

学級通信を書く時に、しばしばこの「どこに向けた学級通信なのか」という話題が出ます。
学級通信をあまり出さないという方の学級通信のイメージは、おそらく「保護者に向けて発行するもの」というイメージが強いのではないでしょうか。

学級通信を学級経営に組み込んでいる場合は、この相手意識が多様です。

時に、「保護者向け」に書く時もあります。

時に、「子ども向け」に書く時もあります。

時に、「保護者に向けつつもちょっぴり子どもにも知っててもらえたらいいな」くらいに向けて書く時もあります。

時に、「子どもに向けつつ保護者も知ってくれたらいいな」くらいに向けて書く時もあります。

そして、たくさん発行すればするほど、「子どもに向けつつ保護者も知ってくれたらいいな」と「保護者に向けつつもちょっぴり子どもにも知ってもらえたらいいな」という方向性の学級通信の割合が多くなります。

子どもに向けつつ保護者も想定というのは、一番よくあるパターンです。

まほろばマガジンで「学級通信の写真」については、ひろきさんがまとめてくださっていますが、まさに写真は子どもも保護者もどちらも想定しているものであるでしょう。
写真の撮り方など、学級通信に写真を取り入れるメリットが書いてありますのでぜひご一読ください。


また、こちらの物申す系通信なんかは、確実に保護者の存在を意識しながら書いていることは明白です。こういうピリッとした部分もちゃんと伝えることで安心される保護者の方もおられます。とはいっても、子どもへも大人へも配慮が難しい書き方のスタイルです。とぅけさんの書き方は本当に絶妙ですので、こちらも書き方の一つとして参考になります。


他にも、学級経営を学級通信でする。
その過程を保護者にもみてもらい、教室の様子を伝えるというパターンもあります。


保護者に向けつつ子どもも想定というのは低学年に多いのではないかと思います。言葉的にも難しい言葉は子ども達に伝わりにくいですからあくまで大人向け。でも、ちゃんと子どもも視野に入れてる。
そういう通信です。
例えば、私は以下のような通信を発行したことがあります。

この通信はお便りから始まっていますが、双方向型の学級通信になると、こうした形になりやすいかもしれません。
詳しくは渡辺道治著「BBQ型学級経営」をご覧ください。


私は毎年4月の学級通信で、「学級通信をどこ向けに発行するか」という話をします。
例えばこんな感じです。

この学級通信は、基本的に子どもたちに向けて発行します。その上で保護者の方への連絡事項を書くこともあったり、時に保護者向けに書いたりもします。高い頻度で発行しますが、簡単に目を通していただければ幸いです。

私は学級経営の一環として学級通信を発行する場合が多いです。
子どもたちの価値づけのための学級通信。
お家に持って帰ってもう一度お家の人から褒められればなおよし。
そんなスタンスです。

スタンスを決めると、学級通信を書くハードルも下がったりします。
子どもに向けて書くからこそもっとラフに発行できたりもします。
もちろん、親が見ることは想定した上でです。

学級通信を書く参考になれば幸いです。

マガジン「紡ぐ学級通信」では、教育サークル「まほろば」のメンバーが、学級通信に関するnoteを配信しています。

既にいろんなタイプの学級通信が紹介されています。
学級通信は10人いれば10人それぞれの書きぶりがあります。
まほろばメンバーもみな、書き方の個性があります。
きっとあなたの書く学級通信にもあなたにしか出せない色が見えてくるはずです。
それが強みであり、弱みであり、個性であると私は思っています。
そんな人間臭さが出るのが学級通信です。
ぜひあなたも発行してみませんか?

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