『出世を手放す。』ステイホームで変わったマインドセットのお話

コロナ、ステイホームで変わったマインドセットのお話。
昇給/昇級/昇進を捨てることにしました。笑

楽になれました。私のこころは、私だけのものだからね。

私がはたらく弊社について

私が働いているのは、日本●大商社●●●●の子会社で、数限りなくある事業会社の中の一社、▲▲▲。
設立年は古く、従業員数150名程度の中小企業です。
社風は超ホモソーシャル。
超・前時代的な考え方が今も生きる「アットホーム」な会社です。

弊社は「アットホーム」なので、
「いいお嫁さんになりそう」が誉め言葉として普通にまかりとおり
上司が人に私を紹介するときにはなんと「なななこさん、彼女はちなみに独身ｗ」と普通にネタにして笑いを取りにいけちゃうという、
そんな程度のポリティカルコレクトネスしかないような会社です。過去記事参照

休日に無給前提のオンライン会議を入れられたり（どうせステイホームやろ、と言われた）、
俺の話を最後まで聞けと机を叩かれたり、
金曜出発で出張し土日を観光に充てる上司に付き合わされて自分の休日が潰れたり、
それ他社でしたら懲戒受けるんじゃない？ってモラル、セクシュアル、ハラスメントは日々のことです。
今まで不快な思いをすることが本当に多かったです。

私について

私は上記の会社で生産管理と呼ばれる仕事をしています。
工場所在地が東南アジアなので、仕事の半分は英語です。
もとは営業でしたが、英語を活かして…と今の部署に異動してきたのが5年前。
営業でなくなってからは残業もなくなり、売上予算を背負っていないので、精神的に楽になった部分はかなりあります。
年に1～2回は長期（MAX3週間/回ほど）で現地工場へ出張することになるので、それはそれでまあまあキツイですが。

私がハラスメントが横行しているこの会社で長く働いてこられたのは、
残業が無いっていうのと、給与面の待遇がまあいいっていうのが大きな理由で、
結局転職をすることなく今日までなんともう14年も働いております。

出世について

弊社では、評価に基づいて昇級があり、各等級別で給与テーブルが設定されています。
年次昇級とは別に、等級にもとづいた基本給の昇級が存在。
今私はどんな状態かというと、「3」という等級におりまして、
「あと少しで次の等級にいく」ところにいます。昇進しそうでしない、そんな状態を3年続けています。
ちなみに「次の等級」は「非管理職で一番上の等級」になります。

等級が上がると、基本給が数万円単位で上がるんですよね。
そしてつまり、退職金やボーナスの計算テーブルも上がるんですよね。退職金の掛け率が変わります。

そういう訳で私、この一ランク上に行くということを、実はすごく意識していたんです。
だってお金稼ぎに会社に来ているわけだし、お金欲しいし、毎月の数万円はおおきいよって思って。

そのうち産休/育休に入って帰ってきたりしたら、今の業務量をこなすのは難しいかもしれない。
3週間工場に入って業務指導するとかもできなくなるし。
だから今のうちにできる限り評価されて、一番いい形で産休に入りたい、そう思っていたんです。

評価する人、される人

でもね、うちの会社で私のことを評価をする評価者のひとは、
人種としては、私のことを独身だからといってバカにしたり、
机を叩いて黙らせたり、会社のお金で土日に観光するような人たちなのですよ。
私にとっては、関わりあいたくない人種のひとたちです。

こんな人たちに、評価されたいと思い、必死についていくのは、今思えば地獄の日々でした。
人として尊敬できないとは内心ずっと思っていたし、
その思いは恐らく顔にも態度にも透けて出てしまっていたと思います。だから評価が遠ざかる、の、悪循環。

気付けたこと

ステイホームしていた間、上司や同僚と一切顔を合わせることなく、業務を業務として対応する日々を過ごしました。
ただ仕事のみを淡々と行っている間に感じたのは、
かようにも仕事というものが、人間関係やパワーバランスと絡まって、複雑化・煩雑化していたのか、ということでした。

シンプルに、仕事だけ、する。

ひとたび人間関係から距離を置いて、業務のみに集中してみて気が付いたのは
評価を気にすることのばかばかしさでした。
もちろん、生涯年収が数百万円変わるので、大ごとと言えば大ごとです。
お金稼ぎにいってるわけだし。
だけど、そのために日々耐えがたきを耐えて暮らすことが、
人として幸せなことか？って、ようやく思えたんです。

仕事だけ切り取って、気持ちと切り離したら、
こんなにもストレスが減るんだと気が付けたから。

だから、私はやめました。
もう、昇給を諦めます。でもその分、おかしいと思ったらおかしいというし、
言われたくないこと言われても笑って流すのもやめます。

転職するほど嫌気がさしている訳でもないですが（なにせ待遇が悪くない）
でも積極的に気に入られたいほど、思い入れもないので、
だったら、私らしい心で働きたいと思います。おもねるなんてもってのほか。

これが、ステイホームで気づけたことです。
私のこころは、私だけのものだからね。