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東京オリンピックをrethinkしよう

みなさん初めまして!
私たちはrethink olympicです!
このアカウントは都内の大学に通う4人の学生が運営しています。
私たちは去る8月8日に閉幕した東京オリンピックの経緯や様々な問題点について考え、発信していきます。

まず、私たちが投稿を始めようと思ったきっかけを簡単に説明します。東京オリンピックは開催をめぐってコロナだけでなく様々な問題が生じ、開催することに対して色々な意見がありました。最終的に東京オリンピックは開催されることになり、腑に落ちないところがありつつも、世の中の雰囲気が「もう仕方ないから応援しよう」というムードになったので受け入れたという人は少なくないと思います。

この問題に限らず、私は日々の生活の中で社会に対しておかしいと感じることがあっても、「仕方ない」、「今さらどうしようもない」と受け入れてしまいがちで、「おかしい」と声を上げ続けることは気力がないと難しいと感じます。しかし、「オリンピック感動したし、開催して良かった」とこのまま終わらせてしまって本当に良いのでしょうか?

開催するにあたって心の中に抱えていたモヤモヤを忘れずにみんなで共有して、問題提起していくことが大切だと私たちは考えました。社会課題に真剣に向き合うことは気力が必要なことだけど、この投稿を通して私たち自身も未来を担う若者として共に向き合い、考えていきたいと思います。そして、私たちの投稿がみなさんのrethinkする機会になればいいなと思っております。長くなってしまいましたが、これからよろしくお願いします。

それでは早速本題に入っていきましょう!

7月23日から17日間に渡って開催されていた東京オリンピックですが、みなさんはご覧になりましたか?スポーツ好きな方は毎日展開されていた熱戦に釘付けになっていただろうし、中にはコロナ禍の開催に対して複雑な思いを抱いていた方もいるでしょう。

コロナ禍で緊急事態宣言が発令されている最中の異例の開催となった東京オリンピックは、今夏開催されるまでの道のりも険しいものでした。
今回の記事では、その東京オリンピックが開催されるまでの時系列を振り返っていきたいと思います!


2020年大会の開催が東京に決定(2013年)

2013年9月のIOC総会で、2020年のオリンピック・パラリンピックの開催地が東京に決定しました。この時の様子はニュースで何度も放送されていましたね。そして、招致の際にプレゼンテーションで滝川クリステルさんが披露した「お・も・て・な・し」というワードは流行語大賞に選ばれるほど話題になりました。この時から東京の酷暑などは一部問題視されておりましたが、2013年の報道ステーションの世論調査で「あなたは、7年後の2020年夏に、東京でオリンピックが開かれることで、日本の将来に良い影響があると思いますか、悪い影響があると思いますか?」という質問に対し、「良い影響」と答えた人は76%と、開催に前向きな人が多かったことがわかります。
出典:報道STATION 『2013年9月調査 2020年東京五輪』

新国立競技場のデザインが変更(2015年)

当初ザハ・ハディド氏のデザイン案で建設が予定されていた新国立競技場ですが、建設費が大幅に膨らんだことで国民の反発を招き、計画が白紙撤回されました。その後、新しく隈研吾氏のデザインが採用され建設はスタートしましたが、予定より着工が遅れたため作業は急ピッチで進められ、建設現場に関わる男性が過労により自殺するという悲しい事態も起きました。

エンブレムの盗作疑惑(2015年)

佐野研二郎氏がデザインした大会エンブレムが、ベルギーの劇場のデザインに酷似していると指摘された件です。佐野氏は盗用を否定しましたが、大会組織委員会は使用を中止し、こちらもまたまた白紙撤回することになりました。新たに大会エンブレムが決定したのは翌年4月。私たちがここ数年よく目にしていた、野老朝雄氏デザインの市松模様のエンブレムに決まりました。なんだかこの辺りから前途多難な道のりの雰囲気が漂っています、、、

JOC竹田会長の贈賄疑惑(2019年)

当時JOCの会長を務めていた竹田恒和氏が、東京大会の招致をめぐり総額約2億2千万円の賄賂をシンガポールのコンサルタント会社に支払った疑惑で、フランスの司法当局の捜査対象となっていました。2016年から東京大会の贈賄疑惑は浮上していたようですが、本人は振り込みを認めた上で、招致のためのコンサル料とし適切な対価だったと、身の潔白を訴えていました。第三者委員会によって違法性はなかったと結論づけられましたが、2018年にはフランスの裁判所が竹田氏についての「予審手続き」を開始します。その後も竹田氏は潔白を主張し続けましたが、2019年3月にJOCの会長を辞任することを表明しました。

マラソン会場が札幌に変更(2019年)

開催を目前にして、以前から問題視されていた東京の酷暑を理由にマラソンと競歩の会場が札幌に変更されました。IOCからの突然の発表により日本の関係者はとても困惑することになりました。この変更の直前には世界陸上がカタールで開かれており、厳しい暑さや湿度の中での開催に批判が続出したという背景があったようです。IOCは「アスリートファースト」を掲げての変更だったようですが、東京への招致が決まった当初から酷暑はわかっていたはずのことなので、IOCの「アスリート・ファースト」の姿勢に疑問がわきますね、、、

新型コロナウイルスの流行により1年延期(2020年)

開催が目前となった2020年。新型コロナウイルスの流行により、全世界の人類が未曾有の危機に直面しました。世間ではオリンピックの中止や延期が叫ばれていましたが、IOCのバッハ会長は3月12日時点で予定通り大会を開催する考えを示していました。しかし、急遽聖火リレーがスタートする2日前に、安倍総理大臣とバッハ会長が大会を1年程度延期することで合意しました。

森元会長による女性蔑視発言(2021年2月)

2021年2月3日、東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会会長であった森喜朗氏が日本オリンピック委員会の臨時評議員会で、「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかります」という女性蔑視発言をしました。翌日、前日の発言を謝罪し撤回したものの、記者への発言からSNS上では「逆ギレ会見」とも呼ばれました。
その後、国内外で批判の声が高まり、また、多くのボランティアが辞退していたことが判明。IOCも後に「著しく不適切」と批判の公式声明を発表しました。そして2月12日、森氏は辞意を表明しました。

佐々木氏の容姿侮辱発言(2021年3月)

2021年3月18日、開閉会式での演出の総合統括を勤めていたクリエイティブディレクターの佐々木宏氏が、渡辺直美さんの容姿を侮辱する演出案を出していたことを巡り謝罪し、辞任を発表しました。

海外からの観客受け入れ断念(2021年3月)

2021年3月20日、史上初めて海外からの一般観客の受け入れを断念することが決定しました。

無観客開催の決定(2021年7月)

2021年7月8日、新型コロナウイルスの感染拡大により、東京・神奈川・埼玉・千葉の一都三県の会場は無観客で開催することが決まりました。6月の時点では収容定員の50%以内で上限1万人を原則とすることが目標とされていました。

一連の辞任・解任(2021年7月)

2021年7月19日には開会式の作曲担当であった小山田圭吾氏が過去に雑誌のインタビューで明かしたいじめの加害に対する批判を受け辞任を発表し、7月20日には東京オリンピック・パラリンピックの公式文化プログラムに出演予定だった絵本作家ののぶみ氏が過去の言動により出演を辞退し、7月22日には開会式のショーディレクターを務める予定だった小林賢太郎氏が過去にホロコーストをネタにしたと見られるコントをしていたことで批判が相次ぎ、解任されました。


まとめ

東京オリンピックが開催されるまでの時系列を振り返ってみましたが、皆さんはどのように感じたでしょうか。東京オリンピックが開催されるまでに様々な変更や問題が生じ、私たちはその中で現在の日本社会の縮図を見た気がします。まだまだ日常的に存在するジェンダー格差や無責任体質な組織委員会や政治家など、私たち日本人が抱える課題を浮き彫りにしました。だからこそ、この中で生じた問題を一過性のものとして捉えてそのままにしてはいけないと思います。今後の記事で、この時系列にも書かれていた幾つかの問題をピックアップして説明していきます!


参考文献

FASIONSNAP.COM 『【時系列】お・も・て・な・しから小山田圭吾辞任まで、東京オリンピック・パラリンピック開催までの10年』2021年
https://www.fashionsnap.com/article/tokyo2020-11-21/ (8月14日閲覧)

NHK 『“コロナショック” 史上初の1年延期決定までの経緯』2020年
https://sports.nhk.or.jp/olympic/article/column/0b4e7cb8c0754892b6ffa154be5ce891/ (8月14日閲覧)

NHK『東京オリンピック “無観客”決定までの舞台裏』2021年
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210709/k10013130431000.html (8月14日閲覧)

NHK 『東京オリンピック・パラリンピック 招致からこれまで【経緯】』2020年
https://sports.nhk.or.jp/olympic/article/column/97210cb392034556b66806240ab9d0e7/(8月14日閲覧)

NHK 『TOKYO 2020 ロードマップ』2021年
https://sports.nhk.or.jp/tokyo2020/about/roadto.html(8月14日閲覧)

HuffPost 『森喜朗会長、辞意表明。これまでの流れは?【3分で分かる】』2021年
https://www.huffingtonpost.jp/entry/timeline_jp_6025ed08c5b6591becd7a7da(8月14日閲覧)

AFPBB News 『コロナ延期に性差別騒動 トラブル続発の東京五輪、開催までの経緯』2021年
https://www.afpbb.com/articles/-/3327561(8月14日閲覧)


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