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語句レン! レジリエンス

大学院入試においては、専門用語の説明が求められることが多いです。「語句レン!」では、大学院入試の語句説明対策を行っていきます。

今回は最近問われることが多くなってきた概念である「レジリエンス」です。

概要

 復元力や回復力と訳されるのがレジリエンスという用語です。もともとは物理学の用語ですが、心理学でも利用されるようになりました。物理学における「ストレス」とはある物質に加えられる力のことです。一方で、物理学における「レジリエンス」とはそれに対する反発力を表す用語として利用されています。

ここからわかるように、外圧に対する回復力として心理学においても使われています。アメリカ心理学会では悲惨な出来事や脅威などに晒されたときに、うまく適応しようとしたり回復しようとしたりするプロセスであると定義しています。つまり、持っている持っていないといった能力の問題なく、後天的に育てていくことができるものとしてとらえているという意味合いが強いです。一方で、「人に備わっている能力である」と考える人もいて、現在でも様々な議論がされています。

また、理解を促進するために以下のような例えもよく挙げられます。災害や戦争、性暴力被害など過酷な体験をする人は多いですが、そのような経験にあったすべての人がPTSDになるわけではありません。PTSDになる人もいればならない人もいます。この違いこそがレジリエンスの違いであると直感的理解を進めるために話されることもあります。

前述した「能力なのかそうでないのか」という議論から、レジリエンスにはもともと資質として備わっている「資質的レジリエンス」と環境から得た「獲得的レジリエンス」という二次元に分けるという考え方も昨今主流になってきています。

語句説明回答例

「物質に与えられるストレスに対する反発力」という物理学の用語から派生して心理学用語となった。過酷な体験や脅威にさらされたときに、日常に適応しようとしたり、回復しようとしたりするプロセスや力を指して用いられる。レジリエンスが人間に備わった力なのか、環境によって得られるものなのかという議論から資質的レジリエンスと獲得的レジリエンスの二次元で考えるという研究もある。


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