勝手に1日1推し 52日目 「燃えよペン」

「燃えよペン」島本和彦     漫画

本棚の片隅に真っ赤な背表紙、筆文字白抜きで主張しまくってそこに存在してるのには気づいてた。「燃えよペン」。気づいてたけど久しく読んでいなかった。読めや。だから読んだ。

この時代の熱さ、全力投球のバカバカしさ、ギャグと化した根性論、って笑うしかない。あー、面白かった。そして、マンガへの熱い思い、しっかと受け止めました。

「全てのマンガ家がこうだと思ってもらいたい!」

はい、了承しました。マンガ家のたぎる血潮を受け取る私たちもたぎる思いで返礼します!今一度原点に立ち返ろうと思いました。スマートで学び多いマンガ以外の存在を忘れかけていた!たまんないわ、この笑い。ノスタルジー。いちいち全力、最高かよ。だけど、真理!

「打ち合わせに敗北し 落ち武者のようになった マンガ家が 描くものが おもしろい訳がない!!」

そうでしょうとも。

「マンガ家は戦う 何がおころうとも 目の前の原稿を うめるまで弱音を はくわけには いかないのだ!」

そうでしょうとも。

27歳どこにでもいる熱血マンガ家、炎尾 燃(ほのお もゆる)は今日も自身の城(スタジオ)炎プロダクションにてアシスタントと共に月間連載5本、描いて描いて描きまくっておりまする!てなお話です。ギャグです。

熱量が大きすぎるし、圧が強すぎるんだよ!!今のマンガに慣れちゃうと驚くよね、紙面いっぱいのこの主張っぷりに。しかも、どさくさ紛れに(?)島本先生自ら炎尾燃を熱演、実写マンガ特別編も収録されております。アホか。この何でもありな感じ(褒めています)、時代が出てますね。好き。

それでもきっと、根っこの部分はみな熱血!炎尾燃先生、否、島本和彦先生と同様、全てのマンガ作家の先生とアシスタントのみなさんは、日々心血を注いで良い作品を世に送り出して下さっているのですよねって、爆笑の読後には冷静に感謝の念を覚えました。ありがとうございます。

オリジナルアニメ制作編は、事実に即してそうで興味深いですし、主題歌を盛り上がった勢いで書く原作者って・・・・あるよね~!好き。

「吼えろペン」もあった気がするが、見当たらぬ。くそっ。「逆境ナイン」があったので、これから読みます。どうしようもなくこの熱量と圧が好ましく思える私がいます。yabai!今を逃すな!

そういや、最後に読んだギャグマンガって何だろう?と思い返してみたところ、「おしゃれ手帖」(長尾謙一郎)だったと思い出しました。すっごいハマった!大好きだった!しかしこちらも見当たらぬ。家にない。どうしたんだろ?誰かに貸してそのままか?これぞ、言わずと知れたマンガとCDの悲しいディスティニー。あぁ、そんな時代。郷愁を誘いますねえ。

ギャグマンガが読みたい、だって週末だもの。

ということで、推します。

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