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勝手に1日1推し 128日目 「イッタラ展」

「イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき」bunkamuraザ・ミュージアム    芸術

美しかったです。一歩会場に足を踏み入れた瞬間にキラキラ~。荘厳なアアルトベースがお出迎え、キラキラ~。ガラスのきらめきにこちらのお目目までキラキラしちゃいました!!とにかく美しいです。

アアルトベースにたくさんのお花を生けて部屋に飾るのが密かな夢だったりします。
以前フィンランドに行った際、大げさではなくどこにでもソレはあり、その当たり前さに豊かさを感じたものです。アアルトベースにはやっぱりたくさんのお花が似合う。あの時見た美しいチューリップとアアルトベースには憧れと夢が詰まっていました。自然と密接に関わって暮らすフィンランドの人々の心根は、フィンランドデザインにとてつもない影響を与えているんですね。自然から与えられるインスピレーションが本展覧会でも感じられ、ますます羨望の眼差しでうっとりでした。

さて、冒頭の展示、アルヴァ・アアルトによるアアルトベースのドローイング、グッときました。十年以上前になりますが、ガウディ展でガウディによる設計図を見たことがありまして、曲線だらけで何じゃこりゃ?ってなったのを今でも鮮明に覚えていて、今回それを思い出しました。やっぱり、両者とも建築家だけあって、共通する部分があるんだと思います。思いもよらないような不可思議なこともデザイン(設計)としてやってのけると言うか何と言うか。デザイナー(建築士)とそれを具現化する職人の関係にも思いを馳せられると言うか何と言うか。
今回の展示では、この後、デザイナーとガラス職人の間柄(信頼感)を見せつけつけられることにもなりましたし、デザインとその具現化に尽力する職人さんたちの強い結びつきについて、考えずにはいられません。お互い夢の実現に力を惜しまないっ訳で、ガッツリ同志なんでしょうね。職人さん達がひたすらカッコいい(彼らが着用しているiittalaのロゴ入りTシャツがほしい!可愛すぎます!)!!

実際、丸々大きな切り株をアアルトベース型に切り抜き、その型にガラスを流し込み、成型。その切り株型をまんま展示してあって、はぁ、感動。もちろん、形成の様子が映し出されており、もー、ずっと見てたい。オイバ・トイッカのバードシリーズを作る過程の映像もあり、うっとり見続けちゃいました!個人的にはこの「職人の技」のコーナーが本展覧会で1番のヒットでした。ちなみに、形成に使用する木型専用の職人さんも、木型からプラスチック(じゃなかったかも?)に変わった現在のプラの型職人さんも専属で在席しているんですって。凄い!
ちなみに展覧会帰りには、電車内でYouTubeで吹きガラスの動画を見まくるほどに、吹きガラスの様子が心に響きまくりました。いいなあ、炎の赤ときらめきと。
余談ですが、日本にも素晴らしい職人さんがたくさんいるんですね・・・。イッタラやデュラレックスの方がなんだか知名度高いのがちょっと悲しくもあり・・・。その昔良く見かけた喫茶店とかラーメン屋さんとかで重ねられていたあのグラスってどうなんだろう?今思うと、実用的で美しいのでは?!最近、アデリアグラスが復活してるのが嬉しいですね!

話は戻って、イッタラの歴史=140年。凄いなあ。
やっぱり、時代を超えて愛されるカイ・フランクデザインの食器たちはいいな。実用という意味でも美しさという意味でも。グラス、持ってます!色がいいんだよな。現在も新色を出しており、その開発努力には畏敬の念を感じます!

変わって、こちらも時代を超えて愛されるタピオ・ヴィルカラデザインの食器たちは、実用だけでなく鑑賞用的な芸術面の美しさも兼ね備えていると思います。氷をイメージしたシリーズは、揃うと圧巻!是非、横から鑑賞していただきたいです!マジ氷山だから。3本の足と、そこにそびえる氷。美しかった・・・。氷上釣りの穴、本物の氷かと思った・・・。背景を黒で展示したの、天才!

オイバ・トイッカのバードシリーズもいいよね~。かわいい!これも職人さんなくしては考えられない作品ですし、ガラス製品に絶対の自信を誇るイッタラの意地&意気込みを感じました。展覧会最後を飾る鳥たちに感激です!マグネット(グッズ)を考えたの、誰~。良すぎる!!(←買った)
補足ですが、スウェーデンの陶芸家ルート・ブリュックの鳥の陶板作品もとっても可愛いです。鳥好きの方にはお勧めです(鳥以外の作品も最高です)!!

白鳥の質感には驚愕!!本当にガラス?!

話は変わって、イッタラのあのシンボルマーク、グラスとかお皿についてる「i」のマークって、「iittala」の「i」じゃなかったの!!!知ってました?ガラスを膨らますために吹く竿と膨らんだガラスのイメージだったんですよ!!!びっくりじゃないですか?!
もはや「!」も「i」マークに見えてきた。デザイナーのティモ・サルパネヴァが生み出したんですって。イッタラの歴代の作品を見れるだけでなく、それ以外の足跡も詳しく知れて至福でした。iシリーズいいなあ。

表参道のイッタラショップの内装デザインも手掛けた建築家、隈研吾さんがこう話していました(展覧会内のビデオにて)。ガラスって水たまりだって。それがどうしようもなくガラスに惹かれる理由だって。いいこと言うなぁ。アイノ・アアルト(アアルトの妻)の水紋グラスにも否応なく惹かれるじゃ~ん。

まだまだ始まったばかりですので、興味のある方、是非足を運んでみて下さい。

ということで、推します。

追伸:HPから日時予約ができます。


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