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人を妬まない技術


人に嫉妬している自分が苦手なので、嫉妬心が湧いた時はなるべくすぐに消化するようにしている。


嫉妬心がなぜ湧くのかというと、相手は自分が手に入れられないものを持っているからだ。たとえば私は賢くて、けれどそれをひけらかさずに淡々と仕事をこなしたりしている女性を見ると、無意識のうちに嫉妬心を覚える。元々私はスマートな女性に憧れがあり、嫉妬してしまうのだ。


嫉妬心は抱えていると苦しくなるばかりなので、そういった時はなるべく自分の心を細分化し、相手のどの部分に対して嫉妬を感じているのか、分析するようにしている。そして分析をすると、大体自分が生まれ変わりでもしないと得られない部分に嫉妬をしている。


もちろん嫉妬をしたところでその相手の羨ましい部分を得られるわけではないので、嫉妬している自分の心にフォーカスをあて、自分が何をしたら成長できるのか、また嫉妬している対象のように魅力的になれるのか、考え、実践にうつす。


しかし、実践していくうちに、私はその嫉妬の対象となる人になることはできないとすぐに気付く。そして次に、諦めの気持ちが生まれる。肩の力を抜いて、自分は自分の持ち物でできる限りのことをするしかないと、悟る。結果として諦念の気持ちで嫉妬心を消化させることになる。


自分の憧れの対象である人に対して、できることといえば話を聞いて魅力の一部を教えてもらうことか、模倣してみて魅力を分析してみることくらいなのだ。決してその人と同じように振る舞うことはできないけれど、嫉妬という、嫌な気持ちを発散させることができ、精神衛生を健やかに保てるのだ。


憧れの気持ちが生まれれば、裏面には嫉妬心が潜んでいる。なるべく裏面の嫉妬心と上手く付き合い、消化させていけるよう、客観的に自分を見つめる癖をなくさないようにしたいと思う。

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