痛いホラーが苦手

そういえばホラーならなんでも好きと思われがちだが、痛い描写のホラーはすごく目を背けたくなる。もう遺体となっているのであれば、損壊しても欠損描写があっても、意識がないので大丈夫なのだが、生きたままじわじわというのがすごく精神的にくる。最近の映画だと『死刑に至る病』や『テリファー』がそれにあたる。
でも否定しているわけではなく、こんなに嫌な思いをするということは、とても効果的な演出なのだと思う。刃物が皮膚に入っていくカット→激痛で叫ぶ、もしくは声にならない悲痛な表情のカット、これで観客の僕はもう降参するほかない。あとは逆に見せない、というのもかえって嫌悪感を覚える。
当たり前だが、人を不快にする表現も、そういう意図のもとならば演出としては大成功だ。ぼくのような嫌悪感を覚え吐きそうになる受け手を、ニヤニヤしながらどんどん作り続けてほしいとも思う。


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