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「部屋」が好きで好きでたまらない話。

ステイホームが推奨され始めてから随分経ちますが
みなさまお家時間、いかがお過ごしでしょうか?

私は何だかんだやることに追われて、家から出る暇がない!という有難い状況なのですが、いいお天気の日には、やっぱり外に出たくてムズムズします。
春が終わってしまう、寂しい、外に出たい、、

そんな中、素敵な一冊の本をお迎えしました。
安野モヨコさんの『シュガシュガルーンコレクションブック』。
(今Amazonで見たら売り切れてました、、重版中のようなのでしばしお待ちを。)

菅野美穂さん主演でドラマ化された「働きマン」や、蜷川実花さん監督の映画「さくらん」の原作者、安野モヨコさんの、「なかよし」で連載されていた漫画の公式派生本です。
私は当時連載を読んでいたわけではなく、本屋で装丁に一目惚れしてジャケ買いをしたクチです。全巻集めましたが、今回新装版が出たのでまた買うかすごく悩み中..
安野さんの描く物語はそもそもファッションにもとても拘っていらっしゃって、最新作(恐らく)の『鼻下長紳士回顧録』も世界観が好きな方はどハマりするかと思いますし、ファッションデザイナーを目指す女の子が主人公の『ジェリービーンズ』や、ファッションモデル達のトンデモ物語を描く『ジェリーインザメリィゴーランド』などなど、ご本人もきっとファッションが大好きなんだろうな..と思う作品ばかり。

今回購入した本の元になっている漫画『シュガシュガルーン』は、魔界の女王になる為に人間界へやってきた、二人の魔女見習いの女の子のお話。
ひとつひとつの設定、小物、魔法道具、二人のコスチュームがもう、ときめきの塊過ぎて。画集のような気持ちで眺めることも多かったのですが、今回出たコレクションブックは当に、そんな私の心を最高に満たしてくれる内容なのです。
装丁は金の箔押し、まずは主人公のショコラとバニラが生まれた「魔界」の全貌がわかる全体図、そして二人のお部屋のイラスト、、

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可愛い!大変!どうしよう!楽しい!ニヤける!

そこで急に気付きました。
私、部屋フェチかもしれない。


幼い頃に影響を受けた「お部屋」たち。

やっと本題に入ります。
そう、今回のテーマは『私の部屋フェチ』。

皆様、お部屋の内装やインテリアにこだわりはありますか?
お部屋って、自分の心の状態って言いますよね。
散らかっていたら、心も散らかって荒んじゃう、とか。(片付けが大の苦手な私が言うのもなんですが..)
そんなお部屋を、大好きなもので満たしていく幸せ。そして、誰かのお部屋を覗く楽しみ。その人の生活のすべて。

思い返せば私の部屋フェチの始まりは、児童書の挿絵からでした。
「こそあどの森」という森の中に住む、少し不思議な住人たちに起きる、不思議な出来事が描かれたシリーズ作品。お話も最高なので、読んで欲しい。
そのシリーズ一作目の『不思議な木の実の調理法』。
一作目なのでキャラクターの性格や暮らしぶりが細かく書いてあって、そこにお家の断面図のような挿絵が片面1ページで描かれているんですけど、その絵が。好き過ぎて。ずーっと眺めていました。

例えば、主人公のスキッパーが、親代わりの博物学者のバーバさんと住むお家は大きな船の形。それぞれ望遠鏡とか空気孔の役割を果たしているトゲのような棒状のものが沢山突き出していて、まるで船に大きなウニが乗っているかのよう。
森の中の船だから、みんなに「ウニ丸」と呼ばれています。

スキッパーが、暇な時にはバーバさんの書斎で植物図鑑を眺めること、地下の食料庫は冷蔵庫みたいに冷えていて、そこに保存してあるパンと、缶詰をストーブで温めて食べること。スープ缶の上にパンをのせて、スープをたっぷり含んだパンを、火傷しないようにハフハフしながら食べること..(すっごく食べてみたかった。)

細かな描写でお部屋の中がわかるとキャラクターにリアリティが増し、親近感が湧いてきて、物語にのめり込んでしまいます。

他にも、ポットさんとトマトさんというラブラブな凸凹夫婦が住む、ポットが横向きに半分埋まったような家や、いつも息がぴったり、自分たちの気分でしょっちゅう名前を変える賑やかな双子が住む巻貝の形の家。
小説家のトワイエさんの住む屋根裏部屋のお家は、いつかの嵐でどこかから飛んできた屋根裏部屋が木にひっかかったのをそのまま利用したツリーハウス。大工のギーコさんと気難しいスミレさんの姉弟が住むガラス瓶の家も素敵。それぞれのお気に入りの道具なんかも描かれていて、最高にわくわくしました。

めくるめく部屋フェチの始まりです。


絵本、漫画、映画に見る、ときめきのお部屋たち

▼島田ゆかさんのお部屋
まず最初にあげたいのは、大好きな島田ゆかさんの絵本。
今では大人気作品でグッズも沢山でている『バムとケロ』シリーズや、『かばんうりのガラゴ』のインテリアが最高です!

バムはブルテリアというわんちゃんがモデル、ケロちゃんは勿論カエル。
同じお家で仲良く暮らすふたりの日常を描いたシリーズ作品なのですが、お部屋の中の食器や椅子、歯ブラシだとか、とっても細かい小物まで、それぞれ「バム仕様」「ケロちゃん仕様」になっていて、それがとてつもなくキュートなのです!

二人の他にも色んな生き物が登場するのですが、みんな見事に自分仕様にあつらえられた物を持っていて、もう、目が幸せ。

『かばんうりのガラゴ』は、ガラゴというお猿さんがモデルのキャラクターが、ありとあらゆるかばんを売って歩くお話。かばんの域を越えたかばんにも、勿論わくわくするのですが..部屋フェチとしてのオススメは二作目。
『うちに帰ったガラゴ』。
ガラゴのお家の居心地の良さそうなこと!
ガラゴは旅するかばん屋さんなので、お家にはたまにしか帰りません。
だからこそ、とびきり落ち着くお家にしてあるのです。

じゅうたん、テーブル、にっこり笑顔のチェア。中でも素敵なのはお風呂!
なんと、かばんの形なんです!

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ちなみに、旅の間は自分の持ち歩いているかばんをベッドにして寝ます。
これまたシステマチックで落ち着きそうな寝床なのです。

▼漫画の中のお部屋
漫画でお部屋にキュンとしたのは、先述した安野モヨコさんの作品以外だと、矢沢あいさんの作品。 
爆発的ヒットだった『NANAーナナー』の中で、上京した二人の主人公が住むお部屋も魅力的でしたが、超有名作品『ご近所物語』のカラー表紙で描かれていた実果子とツトムくんのお部屋もポップでキュートでした。
そして何より!私的No.1は『Paradise Kiss』。
主人公が出会う服飾学校に通う4人組が自分たちの作業場所として利用している、地下のバーを改装したアトリエ。

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これは私物のポストカードセット。
開くとパッケージが展開して、件のアトリエに。ショッキングピンクの壁にブルーの重厚な扉、バーカウンターにビリヤード、そこにミシン!
たまらないですね。この空間に憧れて、服飾科卒の母の古いトルソーを謎に部屋に置いていた時期がありました。使わないのに。

因みに、このポストカードセットは大判でしっかりとした紙に印刷も綺麗で最高なので、『パラキス』好きなら買うべき逸品です。間違いなく。
(販売終了してた。そういえば限定品でした。中古ならある模様!)

▼映画の中のお部屋『ペネロピ』
映画はもう、可愛いお部屋だらけですよね!
というか、異国のお部屋というだけでときめいてしまいます。
中でも私が推したいのは、『Penerope』。
先祖にかけられた呪いのせいで、豚の鼻をもって生まれてきた少女ペネロピ。世間からその身を隠されるように、ずっと部屋の中で生きてきました。
理由は違えど、ラプンツェルのような。
自分の部屋の中だけで、広げられるだけ世界を広げて、好きな物で満たした空間。

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部屋の中にはピンク色の木があって、ブランコまである!
お部屋の中だけじゃなく、映画全編通して色彩が最高なのです。赤と緑の美しさでいうと、おしゃれ女子に人気の『アメリ』のジャケットに匹敵すると思います!現代におけるファンタジー。ストーリーも大好きな作品です。

▼映画の中のお部屋『ヘイフラワーとキルトシュー』
北欧の小さな姉妹のドタバタな日常を描いた作品。
こんな子供部屋に住めるなら何だってする!と思うくらいに可愛いお部屋。
壁の色がまず日本では有り得ない、塗り壁ならではの色合い。

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北欧の映画なので、キッチンや食器に至るまで、「可愛い」で埋め尽くされてます。是非ご覧あれ。


私はミニマリストにはなれない。

ここ数年は、「持たない幸せ」について提唱される方も増え、物が溢れる時代だからこそ、ミニマルに生きようという動きも大きくなっている気がします。

だけど私にはそれは無理!
だって、ここまで紹介したお部屋たちから、「無駄な物」を取り去ったら魅力がなくなってしまいます。無駄でいいんです。それがそこにあることが幸せなんです。

幼少期毎日のように通っていた幼馴染のお部屋。
幼稚園からずっと仲良しの友人は、アメリカと日本のハーフで、彼女の家には見たことのない海外製の玩具が沢山ありました。
日本には無い、派手な色合いの人形や謎のオブジェ、歳の離れたお兄ちゃんの買ってくるお土産は、いつも不思議なセンスで面白く、あぁ、そう言えばあの部屋にはブルーライトもあったなぁ。
お家の作り自体も、お父様がデザインされたらしく、3人の子供達の部屋が入り口を付き合わせるように並んでいて、まるで巣穴のようでした。

あんなに多国籍な表情をした小物達が、所狭しと置いてあるのに、そこが一つの空間としてまとまりを見せているのが不思議で。
『ハウルの動く城』に登場する、ハウルの魔除けグッズだらけのカオスなお部屋がとても好ましいのは、この頃の記憶のせいかもしれません。
(色や形や生まれ故郷が全く違う物達でも、「自分の好きな物」でくくればそれなりにまとまって見えるのでは、と気付いたきっかけです。)

それこそ無駄なものだらけです。でも、世界を作り上げているのって、意外とそういう「無駄なもの」なんじゃないかって思うんです。
お洋服だってそうでしょう?
襟についた可愛いフリルや細かい刺繍は無くても着られるけど、無いと可愛くないじゃないですか。

私にとって、部屋ってそんな感じなんです。

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これは大好きなインテリアショップ『KARE』のカタログ。(Nu茶屋町)
信じられないくらい値引きされてたので即買いしたんですけど、このお部屋に住んでいるのはどんな人だろう?って想像するのも楽しい。

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この二冊は高校生の頃に購入。赤い表紙の方は、これまたワゴンセールで破格の値段でした。(付箋だらけなのは、配色のアイディアやイラストの参考にしまくっているからです)

今住んでいるお家は、どうせ在宅時間が短いから、とあまり気にせず物を収めてきたんですが、実家の自室はかなりこだわってました。
懐かしの私のリトルパリ。出ていくのが本当に嫌でした。
今回リモートワークをすることになって、また部屋フェチがむくむくと..
あぁ、お部屋を最高の空間にしたい。

そして、ステイホームを最高の時間にしたいのです。



NaNaMi

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