鬼滅の刃19巻感想 捨て身の毒、無一郎の祖先、弟を想う気持ち

激化する最終決戦。
これは本当にジャンプなのかと震えるほど苛烈です。

しのぶ、カナヲ、伊之助の勝ち星

カナヲ、伊之助、そしてしのぶが、童磨との戦いに終止符を打ちました。

人形に足止めさせて立ち去ろうとする童磨に、喰らったしのぶの毒が効き始める。
しのぶは上弦の鬼の強さを侮らず、藤の花の毒を体内に取り込み自分ごと喰わせることで倒す戦法をカナヲに話していました。

柱稽古編のアニメで、カナエ姉さんを殺した鬼についてカナヲに話していたシーンの続き。

最初からしのぶさんは、仇討ちをカナヲに託していたんですね。

お館様・耀哉からも毒だけで上弦を仕留めるのは難しいと言われていたと。
先見の名があるお館様が言うだけあり、実際しのぶさんの刀だけでは不可能でした。だから想定内だったんですね。

自身は命を賭するのにカナヲの失目を心配していたしのぶさんのために、カナヲは終ノ型・彼岸朱眼を繰り出す。
伊之助の刃も合わさり、ついに童磨の頸を刎ねた。

人間の頃両親が死んでも、鬼として死ぬ間際になっても何の感情も湧かなかった童磨が、死の淵でしのぶさんを可愛いと感じ、無い心臓を脈打ち頬を染める。

へー。

でも私はしのぶさんと同じ気持ちですね。
とっととくたばれ糞野郎。

最期まで姉が好きだと言った笑顔を貼り付け、汚い言葉で罵ったしのぶさん、好き。

途中からカナヲが、カナエとしのぶさんのことを「姉さん」と呼んでいたのが、2人の死にようやく泣けたのが…。

そして鴉が、童磨撃破の伝令をしのぶさんも含めた3名での白星だと言ってくれたのが嬉しかったです。
しのぶさんがいたから勝てた。
カナヲと一緒に蝶屋敷へ帰ってほしかったです…

無一郎が上弦の壱の末裔！？

伊黒と蜜璃が上弦の肆と遭遇し、無一郎と玄弥、続いて不死川と悲鳴嶼が上弦の壱と対峙。

それにしても蜜璃ちゃんは力みすぎて先走るのが可愛かったです。
伊黒さん、共闘頑張って！！

上弦の肆が建物を縦横無尽に動かすから、劇場版の制作大変そう…

無一郎が相対する上弦の壱、人間の頃は継国巌勝、始まりの呼吸の剣士だと判明。

炭治郎の祖先も始まりの呼吸の戦士の子孫と関わりがあったようですし、鬼は人間から派生したというのが恐ろしいし悲しいなと思います。

鬼なのに月の呼吸を使うなんて。
いきなり無一郎の左手首が斬られてしまった…！
柱に刀で縫い止められて身動きが取れない無一郎。

強いけどまだ14歳なんだよ。
炭治郎たちもだけど、こんな子どもが戦ってる。

ようやく見せた弟への想い

駆けつけた玄弥も両手を斬られ、胴体を両断されてしまう。鬼喰いの効果かそれでも絶命しない。

そこに現れた不死川がようやく玄弥を弟だと口にして、守りたい本心を吐露するのが、不器用すぎて優しくて泣きました。

上弦の壱との激しい戦闘で深手を負う不死川の回想シーン。

炭治郎が理性も知性も無さそうなのに、お館様には丁寧に話すことに吃驚していたけど、私もギャップに驚きました。

やはり初対面は牙を剥いていたんですね。
自分は戦わずに指図だけしてる人間は苛立ちますよね。現代ではそういう上司が腐るほどいますしね。

お館様は身体が弱いから素振りすら満足に出来ない。
ごめんねと謝る声が、表情が母親の慈しみを想起させる。

自分を敬うことよりも人の命を守ってほしいと願うお館様。
亡くなった隊員の名前はともかく、生い立ちも記憶しているなんて。

大切な人には幸せに暮らしていてほしい、たとえ自分がそばにいられなくても。
不死川と親しかった匡近の遺書で、弟の玄弥を思い出して涙する不死川。

お館様が慕われるのは不思議な声の力だけではなく、その人間性なんですね。

初対面からお館様に生意気言ったことを、他の柱から口々に責められる不死川のおまけ漫画ページ面白かった。
項垂れてる、あの不死川が…！

そして輪に入らず遠目から見ているぼっち義勇さん（笑）
まあ話しかけても不死川を怒らせることしか言えなさそうだなあ。
義勇さんの方が先輩なことに驚く。

駆けつけた悲鳴嶼さんが、無惨まで温存しておきたかった技を早々に使うのか。
ただでさえ身体能力が高い鬼なのに、呼吸で増幅させている上弦の壱は、4人がかりでも苦戦するんですね。

無惨に辿り着く前にこんな手負いなんて。
回復ポイントも魔法みたいな術もない、生身の人間なのに。

読み進めるたび心が痛いです。
劇場版三部作は連続で公開してくれるのか、それとも1年くらい期間を空けてくるのか。
おそらく後者なのでしょう。

無限列車編のように大ヒットしますし、無限城編1作目がロングヒット公開しそうです。


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