記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

【ネタバレ】ガチ勢ファンが劇場版スパイファミリーを考察

映画公開から1ヶ月弱。
ネット上にレビューを見ると、「期待はずれ」「面白くなかった」という辛口も見かけてショック。

辛口コメントの要因は何か。
ジャンププラス原作を読了し、コミックスも購入、アニメも全て視聴したいわゆる「ガチ勢ファン」の私が考察してみました。

※映画の内容のネタバレを含みます

ちなみに映画は現時点で4回鑑賞しています。

前置きしておきますと、あくまでいちファンである個人の感想です。
確かに物足りなさはあるものの、映画自体は満足の内容でした!

期待はずれと言われる理由は?


映画が「新規、ライトファン、子ども向け」をターゲットに制作されていることが原因だと思われます。

冒頭のフォージャー家の説明から始まり、イーデン校やWISE、市役所メンバーやユーリ、フランキーまで主要キャラが勢揃いしました。
アニメだけ見た人や映画をなんとなく観てみようと足を運んだ新規にも優しい仕様。

ただ、2時間の限られた上映時間の中で全キャラに出番を作ったことで、通常であれば心理描写など丁寧に描かれる部分が端折られ、映画全体に物足りなさも出てしまっています。

なぜ仮初の家族を作ったのか、星のことやアーニャが勉強を苦手としていること、スパイの能力など既存ファンは当然知っていることも説明がありました。

また、特に子ども人気の高いアーニャの変顔がたくさん見られ、うんこの神様の演出もあります。
初の映画化で排便の話をしたのは驚きです。
トイレの演出は子どもに大ウケのようです。
私も笑いましたが。

クライマックスシーンでも変顔で描かれ、アーニャの豊かな表情はスパイファミリーの魅力の一つではありますが、やや過多な印象です。

原作やアニメでハマった大人からすると、ターゲットが自分とは違うと感じる部分が多く、初の映画化に期待を寄せていた分ガッカリしてしまうのだと思います。

また、レストランでシェフが戦時の経験を語り、ロイドの幼少期カットが挟まれ戦争を起こさないためにスパイになったと説明がありましたが、そこからストーリーとしてロイドの心理描写が深掘りされないので、いきなりレストランで和気藹々としている時に暗い話をするのは蛇足に感じられました。

スナイデル大佐が戦争を起こそうとしており、マイクロフィルムを奪取しないといけない展開にしても、ロイドは任務よりアーニャ奪還を優先していますし、絶対戦争はさせないという強い意志の描写もありませんでした。

おそらく脚本から制作の段階で時間内に収めるために色々なシーンをカットしたと思われますが、原作で丁寧に描かれるであろう部分がないため辛口レビューも散見されるのではないでしょうか。

キャラクターの特徴が誇張されている


新規客に向けても分かりやすく、各キャラクターの持ち味である特徴を押し出しているために、原作より誇張されてる部分が見られました。

詳しくはこちらの記事にまとめています

ロイドの変装スキルやヨルの身体能力が人間離れしていたり、夜帷が黄昏先輩好きから暴走していたり。

原作とはまた違うスケール感で描かれることで生じるギャップがありました。

映画の尺に収め、かつ辻褄を合わせるためにストーリーが短縮され、このキャラクターはこんなことしないと思う、という違和感が拭えない場面も。

原作と感じが違う、いわゆる映画版を微妙に感じてしまう人もいたのだと思います。

映画が観られて満足!


つらつらと書きましたが、物足りなさや違和感は多少あるものの、全体的には満足しています!
そもそもスクリーンの大画面・音響で観られることが嬉しいですし。

初映画なら、多少とっ散らかっても全キャラ登場させるのは自然ですし、馴染みのあるキャラクターが出てくるのはワクワクします。

それに冒頭のフォージャー家紹介は、アニメだと既存の映像しか流れませんが、新しく描き下ろされたのが嬉しいです。

黄昏が任務でハニートラップ仕掛けるところや、いばら姫が噴き出す鮮血で薔薇の花マークを作るところは、もう痺れました!

ヨルさんがロイドさんの恋人の存在を気にして自分が身を引こうと悩むのは、原作ですでにやっていることで特にストーリー上入れる必要はないのですが、原作で今後同じ展開はないからこそ映画でまたやってくれたことに歓喜しました〜!

それにアニメの映像で、お城のロイドマンとアーニャ姫やロイヨルのプロポーズと、どちらも私が好きなシーンが流れたので、スクリーンで拝めたこと、感謝です。

また、アニメ放送中に林編集も言っていましたが、当初は豪華客船編を映画でやる想定で話を作っていたけれど整合性合わせるのにだいぶ苦労したと。

フォージャー家の肝は、互いが秘密を抱えている偽装家族だということ。
正体を知っているならいくらでも共闘のしようがありますが、互いの正体を知られずに各々が活躍するよう映画の短い枠で描くのは相当難しいことだと思います。

メインキャラをみんな登場させた上で、フォージャー家に見せ場を作りオリジナルストーリーを完結させたのはすごいことだと改めて感じました。

次回作があるとしたら


フォージャー家の日常や旅行を楽しんでいるシーンをもっと観たいです!

今回、ストーリー展開が早く、レストランではメレメレを没収されてしまい(スナイデル大佐許すまじ)、材料集めのためホテルで家族水入らずもできず仕舞いだったので。

豪華客船のリゾート編のように、美味しいもの食べてほしいし、みんなでのんびり過ごして一緒に素敵な景色を眺めて楽しんでほしいです。

メインキャラを全員出さずに絞り込んで、エンディングでみんなが順に登場するくらいでも良いので……!

新規や子ども向けではなく、既存の大人ファンをメインターゲットとして、心理描写やストーリーに重きを置いた映画が観れるといいなあと期待。

特典第2弾のアーニャイラストカード



特典第2弾のアーニャちゃんイラストゲットしました!
裏面読み込んだら動くアーニャちゃんが可愛かった〜!

第3弾が来たタイミングでまた観に行きたいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?