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pukushi
好きなバンドの
好きなバンドのライブ映像を見てて思った。
特に何年もバンド続けてる人、ボーカルの人が青年から髭を生やして良い味を持った三十路に突入していたり、声も少し変わっていたり表情が渋くなったり、今目の前で舞台に立っているこの人を形成したのは、それまでに出会った人や物、場所、社会、環境、見た景色、文学、芸術、すぐそこに横たわる現実、全てが今の彼、彼女を形成していると思うと鳥肌が立つ。
これほど多くのものが、これほどまでに成長させたのか、自身でどう受け取ってきたのかそれを飲み込んできたのか、想像しただけでも目の前がひらけたみたいに、突風が吹気抜けていく。
とてもとても感慨深いのだ。
そういえば、中学生のころ女子校に通っていて附属の大学から教育実習生の女性がやってきて、国語の授業をしてくれたことがあって。
最近食べたものやあったこと、思いついた何個かのテーマ(単語)をつなげて、自分のオリジナルストーリーを作ることになって、当時好きだったギャグ漫画の影響もあって、焼き芋を救おうとして車に轢かれたのに、ここじゃ死ねないと生命力を振り絞りもうダッシュして丘から飛び降りるゆめをみた少女の決意みたいな話を書いて、私なりの決意ではあったが、とても褒めてくれたことが嬉しかったのを思い出した。
今では彼女の顔も、名前も髪型すら思い出せないが黒いリクルートスーツにパリッとした白いワイシャツを着ていたことだけ、覚えてる。
嬉しかったな。
元気でいるだろうか。
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