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河川敷で、おにぎりを食べる朝。

ようやく、関東地方の梅雨が明けた。
久しぶりの青空は、やはり気持ちがいいものだ。

どこか遠くへ行きたい気分ではあるけれど、今はね。公私ともに遠くに行っている場合でもないので、ちょっと近場で、早朝散歩。

数駅ほど、下町を走る私鉄電車に揺られて、高砂から柴又へ抜け、江戸川の河川敷に行ってみることにした。

まずは、朝ごはんの調達。

https://tabelog.com/tokyo/A1324/A132403/13048850/

京成高砂駅から駅前の通りを歩いてすぐ、黄色いテントが目印の伊勢屋さんでおにぎりを買う。
ここは天むすとかドライカレーとか、変わり種のおにぎりもあるし、肉団子や唐揚げのお惣菜も(今日は酢豚もあったな…笑)充実していて、自宅の近所にあったらいいのにな、というお店。朝早くから営業しているので、早朝散歩にはとてもありがたいお店。

今日はベーシックなところで、「たらこ」と「さけ」を選んだ。

高砂駅から駅前の通りを北上していくと、柴又駅の近傍に出る。

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あ、寅さんだ。

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まだ午前6時半の、柴又帝釈天へ続く参道は人影もまばらで。

柴又帝釈天で、父の病が少しでも穏やかになるように、そして母が元気でいられるように参詣してから、帝釈天の裏に抜けて、江戸川の土手へ上がる。
河川敷をしばらく歩いて。

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今日みたいにまあまあ湿度の低めの朝は、川風が気持ち良くて。

河川敷に設けられているベンチに腰を下ろし、小休止。
最近いつも持ち歩いている、携帯できる手指消毒用のアルコールをしっかり擦り込む。
準備が整ったところで、では、いただきますか。

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私が伊勢屋のおにぎりを気に入っている理由のひとつは、きれいに整った「三角のおにぎり」ではなく、手作り感あふれる「丸いおにぎり」だから。どことなく、私が子供の頃に、母が持たせてくれた遠足の弁当を思い出す。

それにしても、河川敷や土手で食べるおにぎりは、なんでこんなに美味しいのだろう。

それはこの季節の、草の匂い、川の匂い、太陽の匂い、そういうものがおにぎりの味に重なってくるからなのかもしれないし、あるいは子供時代に経験した「味」の記憶みたいなものが、プレイバックされるからかもしれない。

ただ、その理由は、はっきりわからないほうが良いような気もする。
わかってしまったら、もう美味しく感じないようになってしまうかもしれないし。
世の中には、わからないほうが幸せだ、ということもあるはずだから、ね。

(了)

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