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創業から半年を迎えて

CICLOという会社を創業してから早くも半年が過ぎたそうだ。

最近何かと会社の存在意義やビジョンを改めて考えることが多いので、改めて創業エピソードを振り返ってみようと思う。

30年後、2人に1人が故郷を失う。

生まれ故郷というものは、アイデンティティを形成する最も重要な要素の一つだ。初めて会った人とはたいてい互いの出身地を聞きあい、近かったり同じだったりすればそれだけで一盛り上がるもの。

しかし近い将来、約半数の人がそんな大事な故郷を失うかも。といわれているのは記憶に新しいのではないだろうか。

2014年5月の「全国の市区町村の約半数にあたる896自治体がこのままだと将来消滅する」という衝撃的なニュースから早8年。

多くの自治体が「地方創生」を掲げ、様々な施策に取り組んでいる。
もちろんそうした施策が功を奏した例も多く存在しているが、2020年において過疎地域は国土の6割弱、市町村数の半数近くを占めており、なおも地方過疎化が進行しているのが現実でもある。

私は、地方をフィールドに活動する生産者を中心に数々の地方を回る中で、そうした現状を目の当たりにしてた。

一見都市の近くにある場所でも、車や電車に少しでも乗れば、あたりには住宅よりも多くの田畑や自然が広がる。そうした地域には、たいていの場合、もう耕されていない耕作放棄地がある。

これが今の日本の都市集中型経済の現状だ。

しかし同時に、地方にあるのは影だけではない。
いや、むしろ地方にこそこれからの未来の可能性があると、私は思う。

なぜなら、地方には豊かで独自の自然・自然から生まれる文化や暮らし、そしてそうした魅力と共にある活力溢れるプレイヤーがたくさんいることを知ってしまったからだ。

東京に生まれ育った私にとって、彼らの存在はとてつもなく新鮮で刺激的で、同時に安心感を与えてくれる存在だった。だからこそ「彼らなくして地球の未来はない」と強く感じる。

しかし問題は、彼らはしばしば伝えたり販売したりすることが苦手なところにある。

どんなに魅力的な地域でも、どんなに熱意のある活動でも、伝えようとしなければ伝わらない、お金が生み出せなければ続かない、それが今の社会構造です。そんな課題を解決したいと思い、私は2021年11月に合同会社CICLOを創業した。

そんな根底にある想いは、これからも忘れずに持ち続けていきたい。
と改めて思う創業半年のこのごろである。


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