見出し画像

島本理生さん短編小説の挿絵を描いたとき。

こんにちは、ななこです。
今年も残りわずかですね…!2020年の振り返りということで、今年の挿絵の仕事のひとつを振り返ってみたいと思います。

ご依頼いただいたのは【小説新潮】(新潮社)の短編小説、島本理生さんの「すごく暗くて明るかった森」の挿絵。

忘れられない大切な人を失い、心の傷が癒えぬままの新たな出会いの日々を描いた物語。

島本さんの透明感あふれるまっすぐな表現に
魅了されながら描きました。

小説誌の挿絵の仕事は、モノクロ指定の場合が多いのですが、私の場合、はじめからモノクロで描くのがなんとなくしっくりこないため、カラーを使って大体描いてからデータ上でモノクロに変換します。
そのほうが何となくイメージが掴みやすい、表現しやすい、描きやすい、というのがあります。
モノクロに変換した後にコントラストなどのバランスを見て修正することが多いです。

画像1

画像2

カラーとモノクロ、全然印象が違いますね。
カラーはカラーの良さ、モノクロはモノクロの良さがあるように思います。

主人公の海さんは音大を卒業した後、シンガー兼音楽教室の先生の仕事をしている女性。

とても透明感のある繊細な女性…その空気を表現をしたかったのですが、イメージよりもちょっと表情が固くなってしまいました(汗)

理想どうりの描くというのは時に困難です。
いい挿絵を描けるかどうか、というのは緊張のない、力の入っていないことがとても重要であり…いい絵にしよう、うまく表現しなければ…という気概は全くの逆効果です。スポーツ選手がリラックスするほどにパフォーマンスが高まる、という事実は絵を描くことに関しても然り。

何事もそうかもしれませんね。
まだ発展途上の私ですが、日々精進あるのみです…!


◆日端奈奈子イラストレーションInstagram↓↓


いつもお読みいただきありがとうございます。 いただいたサポートは創作活動の資金として大切に使わせていただきます。