暴れるのは苦しいこと。

月牙さんのことを想う。

誰だって怒りや憎しみを抱えて生きるのは辛い。
それは月牙さんだって同じことだと思う。

彼女は(彼女と呼ぶといやがられてしまうけど)、私の小児期の心の傷から、怒りや憎しみを押し付けられてる存在だ。
それはつまり、押し付けられているだけで、怒りや憎しみそのものから産まれたわけではないってことだ。

事実、暴れる月牙さんは苦しそうで辛い。
これが本意な訳がない。

どうしたら、少しでも穏やかにしてあげれるだろうかと話してみたら、涙が溢れてきた。

「ユキコが代わりに泣くの」

そう言って、ゆきちゃんがでてきた。
それがゆきの役割なのかな。。

月牙さんの怒りは根深い。
そう簡単にどうこうなるものではないかもしれない。

「不愉快だ」

そう言う。

だけど、それでもなにか、できませんかね？私に？
願うだけじゃなく。
一緒に考えさせてはもらえませんか。