なぜ小説を読むのか?
今日は小説について考えたいと思います。
私はフィクション作品が大好きで、生きがいと言っても過言ではありあせん。
特に好きな媒体が、小説とアニメ。
作品を鑑賞したら、周りの人と語り合いたいのですが、ある時思いました。
小説って、読んでる人、少なすぎじゃない!?
アニメや漫画、テレビドラマ、映画の話なら共有できるのに、小説について語り合える人は希少で、少なくとも私の周りにはいません。
それどころか、おおっぴらに小説が好きというと、「すごい!」とか言われ始末。
念のため言っておくと、私の好きなジャンルは高尚な文学作品でなくて、青春とかミステリなどエンタメ小説です。
(特に、辻村深月さん、河野裕さん、青崎有吾さんあたりが大好き!)
なぜ、小説を読んでいる人は少ないのか
なぜ、それでも私は小説を読むのか
ちょっと考察してみます。
なぜ小説はマイナーな趣味なのか?
①時間がかかる
おすすめした本を読んでくれる友人がいるのですが、その友人曰く
「小説は、時間がかかりすぎる」
そう、今はタイパの時代なのです。
文庫本一冊だと、私はゆっくり読むので5~6時間はかかるのですが、映画ならたぶん2時間で鑑賞できます。
確かに、現代で仕事や家事の合間を縫って時間を確保するのは難しいかもしれません。
そう考えると、ゆっくり読書できる時間があるのはありがたいことです。
でも、早くたくさん鑑賞する事が良いことなのでしょうか?
価値観は人それぞれなので、なんとも言えませんが、モヤモヤします。
映画が新幹線なら、小説はサイクリングに近いとでも言いましょうか…
目的地に着けばいいわけじゃないと思うので、
媒体ごとに、緩急のある作品鑑賞が出来たら良いなと思います。
②勉強みたいだから
本を読むのって、なんだか勉強の印象が強いですよね。
私が読書にハマったのは社会人になってからなのですが、それまでは文字だけの本なんて読みたくありませんでした。
だって、文字を読むの疲れるじゃん!!
本って、勉強とか仕事でイヤイヤ読んでいた記憶があるので、それが頭から離れませんでした。
だから、物語の本だって同じ要領で食わず嫌いしていたんです。
だけど、面白かったアニメの原作小説を読んでみたら、なんだかスッと文字が頭に入ってきたんです。
それからは一気に読書のハードルが低くなりました。
面白い本に一冊でも出会うと読書の概念が変わるのですが、今は娯楽が多すぎて、出会いの機会がないだけなのかな、と思いました。
小説を読む理由
じゃあ小説の強みってなんだろう?
と思ったので、考えてみました。
①没入感がものすごい
小説の一番の魅力はここだと思います。
例えば、映画だと主人公の目線ではなく、カメラのある位置から全体を見るような感じですよね?
だからどうしても、他人の物語を見ている感じがします。
(あくまで小説との比較で、ですが)
対して小説は、本当に自分がその場にいるかのような感じがするのです。
地の文が一人称か三人称かの違いはありますが、当事者意識が圧倒的に強い。
だからやっぱり、「実体験」に近い感覚が味わえるのが小説の特徴だと思います。
②自分のペースで読める
素敵なセリフや、面白いシーンがあると、一時停止したくなりませんか?
そんなとき、小説ならば私はいったん顔を上げて、頭の中で衝撃を味わうんです!
特にミステリのトリックが証されたときとか、亡くなったと思っていた人物が生きていたときとか、思わず本を置いてその場をぐるぐる歩きながら頭の熱を冷まします。
ただ、映像作品だと、一時停止するのも無粋な気がするし、そのまま次のシーンに流されてしまうんです。
例えると、高級ステーキを頬張って、その後すぐにデザートを口に突っ込まれるような感じ(笑)
自分のペースで食べさせてくれ、ってなりますよね。
感情の処理速度って人それぞれだと思うので、ワンシーンごとに深く味わうなら、小説が良いんじゃないかなと思います。
③作品数がケタ違い
これは小説の最強の特徴だと思います。
私は、アニメも好きなのですが、
私の好きなミステリやサスペンスって作品数が少ないんです。
だから有名な作品を見尽くしてしまうと、面白いのが出てくるのを待つしかありません。
映画やアニメは制作に膨大な時間と費用がかかるので、どうしても作品数は限られてしまうんですよね。
それでも、とても全作品は見られませんが、自分の好きなジャンルに絞っていくと、意外と少ない気がします。
その点、小説は作品数がべらぼうに多いです。
統計局によると、文学作品は1年で1万点以上も出版されているらしいです。
だから自分の好みにジャストフィットする作品に出会いやすいという特徴があります。
・・・その分、本を選ぶのは大変ですが。
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パッと思いついた理由を書き出してみましたが、決して映画やアニメを貶しているわけではありません。
むしろ映像作品も大好きですし、媒体ごとに長所・短所があるはずです。
ただ、小説を好きな人が少しでも増えてくれたらいいなと思っています。
もし読者さんが、まだ小説の世界に足を踏み入れていないなら、この記事を足がかりにしてほしいと思います。
そんなことで、小説を読むことに関する考察でした。
ちょっと長くなってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!
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