虫カゴ


カゴの中は嫌だ

カゴの中になんて入っていたくない

スキ間から外を見せられて        でも           出口はない。

死ぬまで?  

             まさか。

自分から入りたがっているセミ      仕方なしに入っているトンボ

このカゴの中は虫ケラ達ばかりが責めぎあっている

      外へでれバ 

          チョウになレルノニ。


ワタシはアナタとは違う生き物だから   違う生き方をして当然なのだ。

いくら羽を折られても

この虫ケラのカゴの中だけは入っていたくない。

トビタイ  ワタシはアゲハチョウになる。

アナタはワタシとは違う生き物だから   別の生き方をすればいい。

アナタはワタシとは違うから       ワタシはアナタの生き方を止めやしない

ワタシはアナタとは違う生き物だから

わたしはあげはちょうになる

あなたは何になる・・・?



◆◇◆◇◆


扉 扉 扉

は どこ?

ああ、 見えなくナル ・・・

どこダ・・・? ぼやけてみえる扉

ミツケタ ヤット。


アソコにたどりつけば自分が取り戻せる。

アア 足下に汚物が絡みついてなかなかソコへたどりつけない。


ジャマナンダ!

ジャマシナイデ ・・・ 。

ハヤク

ハヤク

行かないと

汚物に飲み込まれる

逃ゲロ

逃ゲロ

もう何も考えたくない


扉  は  どこ?


◆◇◆◇◆


かぎ穴

かぎ穴

かぎ穴

かぎ穴からのぞいている。


真実はその向こうに。

横目でちらりとかぎ穴からこちらを見ている


うそ  うそ  うそ  うそ。

うそのドアが開け閉めする

ちらりと真実を。

どっぷりと嘘の泉へつかる永い髪のビーナス横目でちらりとこちらから覗く。


◆◇◆◇◆

わたしという存在

雨あがりの早朝のようにどこか陰鬱とした冷気さえ気にもとめず           私は時に流され夜の静けさの中で時折少しの幸福感を味わうだけだった。

わたしという存在

ほかに何ができるというのだ?

夜の闇にいくどとなく飲み込まれるのだと夢にうなされるだけである。        至極ちっぽけなことである。

わたしという存在

そしてたびたびおそれる朝日にうちかつため祈ったり・・・。            そんなちっぽけなことでしかないのだ

わたしという存在。


◆◇◆◇◆

すべてを忘れてしまいたい        誰も声をかけないで

引き戻される

その事への恐怖で            手が動かない

何もする気がしない

無気力で絶望的で

空白が

私を包む。

長く居てはいけない           この世界                わかっているけれど           どうしても あと 少し         声をかけないで

もう しばらく 深く眠っていたい。


◆◇◆◇◆


目が体が腐り始めている

ここにいてはいけない          この世界は私を腐らせる

身体が真っ黒に染まる          手が足が腐り始める

はやく見つけ出して私を         息がつまりそうだ

この悪夢


◆◇◆◇◆

20200805       いろいろなないろ

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