ブツ撮り解説⑤ | 自作スタイリングボードのススメ
こんにちは、写真を撮ってるななはな ( @nanahana_k ) です。
Twitterで活動しており、主にブツ撮りを中心撮影しています。私の自己紹介と作例は以下の記事をご覧ください。
今回はブツ撮りで使用するスタイリングボードのお話です。以下の写真で使用している背景を自作したのですが、なぜスタイリングボードを自作するのか、その楽しみについて解説します。
1. スタイリングボードとは?
簡単に言うとブツ撮りに使用する背景です。スタイリングボードに被写体やスタイリングボードやpropを配置したり、縦で配置して壁に見立てたりします。英語だと『Backdrop』と呼ばれるようです。
Amazonでも「スタイリングボード」で検索するとたくさん商品が出てきます。ボードではなく紙?シート?のものが多いようです。
2. なぜ自作するのか?
前述した通り、Amazonで買ってもよいのですが、自作するのには理由があります。コストを抑えつつ自分の好きな色・質感・大きさのスタイリングボードを作れるからです。
市販の紙やシートのものでも十分なのですが、ちょっとした凹凸の質感がでなかったり、表面の反射があったりと満足できない点もあります。また大きさが小さかったりすると広めに撮れなくなります。そのため、好みの質感・大きさのスタイリングボードを自作するのです。
3. 実際に作ってみる
3-1. 材料
今回使用する材料は以下を用意しました。スタイリングボードを作成するのに、最低限ひつようなのは板と水性ペンキです。
・MDFボード (600 × 900 × 4 mm)
・水性ペンキ
・ペンキの下地になるやつ
今回使用する材料たち
板はお好みの質感・大きさのものを選ぶとよいでしょう。今回使用するのはMDFボードです。木材とか板とかにはあまり詳しくないですが、100均にも工作用の小さいのが売っています。大きさは60 × 90 cmあるよいと思います。厚さは1cmくらいあるとよいかもしれません。今回は厚さ4mmのを選びましたが結構たわみます。板はホームセンターで実物を見て買うのもいいですが、楽天市場でも大きさ・厚さを指定して購入できる店があるので、そちらで購入するの便利です。
今回使用するペンキはニッペの『STYLE DIY ペンキ』です。マットな仕上がりになります。色はスレートで暗めなスタイリングボードにします。今回は500 mlのものを買いましたが、2kgのものもあるようです。大量に必要ならこちらを買うとよいでしょう。
自作スタイリングボードのメリットは自分の好みの質感に加工できるという点にありますが、板自体の質感だけでなく、ペンキを塗る際の加工で質感を出すこともできます。ペンキを塗る前に加工したりもしくは塗って乾いてから加工したりです。今回はペンキを塗る前に、同じくニッペの『P-Effector デコボコベース』を塗ってデコボコした質感を出します。
このP-Effectorシリーズは他にもザラザラベースやパリパリベースも出ており、それぞれ簡単にいい感じの質感を出すことができます。
3-2. 作成
では実際に作っていきます。まずはMDFボードにデコボコベースを塗っていきます。公式サイトで紹介されている通り、叩くように塗っていきますが、刷毛にとる量は少なめにして小さめなデコボコ感を作っていきます。実はこれの前に同じのを1枚作ったのですが、たっぷりとって塗るやり方だとデコボコ感が均等になりにくいことがわかったので、あえて少な目にとって小さいデコボコを作ることにしました。
刷毛に少量とり叩くように塗る
塗り終わると1~2時間乾かします。すでにデコボコしたいい質感ですが、少な目に塗ったためMDFボードの色が透けている部分があります。乾かした後、ペンキを塗っていきます。
塗り終わったら1~2時間乾かす
すでにいい質感
ペンキはプラカップなどに少量とり、そこから刷毛でとるようにします。デコボコしたところに塗るので塗りにくい部分があるかもしれません。私はこういうDIY的なことをあまりしないので、どうやったら塗りやすくなるかは知りません。塗り終わったらこちらも1~2時間乾かします。
プラカップに少量とって塗る
1~2時間乾かす
4. 完成
さて乾かして完成しました。俯瞰撮影で使うとなかなかいい感じです。もちろん俯瞰でなくても。
いい感じに撮れる
前述しましたが今回作ったのは2枚目で同じのがもう1枚あります。下の写真のように1枚は立てて2枚組み合わせるとなかなかいい感じです。このように同じ作り方で作成したものを2枚用意しておくと便利です。
1枚を立てて使ってもいい感じ
5. まとめ
自作スタイリングボードについて紹介しましたが、自分の好みの色・質感が出せるのは大変よいですね。材料も比較的安く手に入りますが、その分作成する労力はかかります。今回しようしたペンキを大変気にいったので、他の色も買いました。
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