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正偽の芸能プロダクション ネタバレあり感想

ネタバレあり感想。

もう書きたくて書きたくて仕方がなかったw


改めて『正偽の芸能プロダクション』とは。


>小さな芸能プロダクション。そのプロダクションを経営する男。そこに所属する売れかけの芸人コンビ、元俳優、タレント。様々な人の人生が交差し、時には残酷なジャッジをしなければならない。正義も時には偽善となり、人を狂わせる・・・。

殿山 今田耕司
氣楽 久保田悠来
猿川葵 りんたろー。
猿田響 山本彰吾
倉井  平井まさあき
      

↑最初の感想。


千穐楽の配信を少しずつ見つつまたもnoteへ。


登場人物、みんなそれぞれ理解できない部分があり、全員揃うとめっちゃ個が強くて濃いんだけど、1人1人切取って考えると、割とこういう人いるんだよな、きっと。



芸能プロダクションが舞台なんだけど、ほぼ社会の縮図のような話なんだろうなぁと思った。


細かなストーリー展開は割愛で。


舞台を見た人、そしてEXITファンやりんたろー推しにしか多分わからないような感想なので悪しからず…



舞台のセット。
ななにーで見たときも不思議なセットだなと思ってたけど、実際に見に行ってハッとした。
基本演者が演じていない時も捌けず舞台上にはいるけど、そこに5つ並べられた檻を感じさせるような一人1つの金網の囲いの中の椅子に座ってる。
個人的に可視的に『囚われている』事を表現してるのかなぁ…と。
何に囚われているかは色んな意味があると思うんだけど。事務所だったり、上司だったり、相方だったり、人から持たれるイメージだったり、作られた自分だったり…。


Twitterでは金網に張り巡らされた赤いものはラストシーンで響が殿山を殺したときの血かな?って言ってる人いたけど、配信でよく見てみると血管のように末端は細く張り巡らされてるように見える。それぞれの心臓?うーん、なんだろう。

手前に置かれた椅子とテーブルも、台もなんだか取調室のように無機質。

衣装がみんな白シャツ、黒パンツ、白スニーカーで揃えたのも『規律』の中で生きてる様を表現してたのかなぁ。

キャラクターに応じてシャツのデザインや着方が違うのも細かい。

響だけが黒ボタンでオーバーサイズのシャツで素材が違うのも意味がありそう。



シンプルだけど意味の込められた奥が深い演出な気がする。

殿山が響か葵か選択しなきゃいけない時に響を選んだあと、葵が一時的に舞台上からいなくなったのは、何かに囚われる事がなくなったから姿を消したのかなと自分の中で勝手に解釈。
(社会的にはクビになり、事務所から去ることになった葵の方が可哀想で不幸なのかもしれないけど、それがあったからこそ自分で立ち直り、新たな夢へ進みだしていることから、何が正しい判断なのか、幸せなのかは本当にわからないし、結局は自分次第なのかも)





2月17日のりんたろーさんゲストの鈴木おさむさんのラジオで、舞台はりんたろーさんの心がえぐられるような内容、ラジオの放送時は2度目のかねちの過去の逮捕歴報道があった後だったので、脚本に兼近へのメッセージのようなものを入れこんだ(多分最後の公園での殿山と葵の会話)、と言っていたし、ある程度予想はできていたんだけど…。


マジで予想以上に響と葵はりんたろーさんの元相方との関係性を当て書きしたようなもので、もっと酷い仕打ちを本人に演じさせる事へのショックがまず大きかった…。
(聞いてないよっ!)


演技とは言え、本当にしんどくて直視できず途中タオルで顔を隠してしまったぃ…。

(山本彰吾さんまじですごすぎる。)



あそこまでの暴力はなかったと思いたいけど、精神的圧力はあっただろうし、響に責められてる所も実際にこういう事があったんじゃないか、とかの思いのが先にきてマジで冷静でいられなくて


りんたろーさん!!

ジブタイいいいぃ😭😭😭やめてよぉおお


となっていた。りんたろーさん著書『自分を大切にする練習』の中に書かれている元相方との関係と思いがまさに…



………………………… 


舞台を見るまでは、単純に相方に何かしらの問題があって解散に追い込まれ芸能生活が危ない的な部分が入ってるのかなと思っていたら、その前の部分なのか、そこを当て書きしたんかい!!!!ヽ(`Д´#)ノ ムキー!!


とよくわからない感情がうずまいて、涙が止まらなかったわけで…。

とにかくこのモヤモヤを吐き出さねばどうにもならん……。



途中から、コレりんたろーさんはどういう気持ちで葵を演じてるの?大丈夫なの?



なんで今田さんとおさむさんはわざわざ古傷をえぐるような内容にして、りんたろーさんにオファーしたの?(直オファーとのこと)なんでなんで?そんなにリアルを求めたいの?の疑問ばかり渦巻いていた。 


しかし、舞台上には、しっかりと葵を演じているりんたろーさんがいた。
稽古中も泣きながら、忙しい中、たくさんの台詞を覚えて真剣に舞台に挑んでいる。

そう、そこにいるのはりんたろーさんのようで、りんたろーさんではないのだ。


りんたろーさんは求められた事は期待に答えようと全力で努力する人って事はわかってたじゃん…



危ねぇ危ねぇ。
りんたろーさんの初舞台をよくわからん感情で汚してしまうところだった…。


稽古中もセリフを言ってたら自然と涙がでてくるとりんたろーさんは言っていた。



おそらく自身が思っている以上に、心の傷は深いはず。それなのにほぼほぼ自分の過去の当て書きの役をしっかりと演じた精神力は凄いとしか言いようがない。

マジでしびれる。しびーー!



そして、解散するかどうかのシーンで、泣きながら白シャツ裾ギュとしながら話す葵が大きいのに小さくて………(Twitterでもここで気持ち持ってかれた人多数)

凄く我慢していたんだなぁ。もっともっと自分を出してよかったのになぁ…。
なんでか葵は妙に物分りが良すぎるし前に出なさすぎる。
その辺の自信のなさと、髭を剃り髪の毛がもっさりしてる所が、なんだか前コンビ時代のりんたろーさんとよりリンクしてヤバかった……

ななにーで少し演技を見せた時に、みんなに可愛いりんたろーを出すなよと突っ込まれていたけど、いや、葵は可愛いんだからあれで正解なのよな!!うん!とここでも変に納得w

あの時なんか少ししおらしく見えたのは、葵とりんたろーが出たり入ったりしてたからかな🤔


しかしななにーのロケバスの中で、舞台の長台詞とかちょっと披露してよ、と言われて最後の泣きながら解散…のくだりを言おうとしてたりんたろーさん、マジでヤバイwww





最後の公園で殿山が葵に今の気持ちを吐露するシーン。



千穐楽配信のりんたろーさんの最初の台詞、初日とは違う間で話していてやっぱり舞台は生物なんだなぁ…と感じる。やっぱりもう1公演生で見るべきだったかな。


何もなくなった殿山。家族と過ごして幸せなはずなのに、そう思えない辛さ。寂しさ。

自分がしてきた事は正義でなく正偽であって、誰かのためと思い嫌われるような事も沢山していたがその誰かはいなかったんだと気付く殿山が切なくて切なくて。(自分が悪いんだけども)


『俺は何者なんやろか』

人の前に○○なのか、○○の前に人なのか…




葵がりんたろーさんにとってのかねちのような存在と出会って、前へ進んでいる事を語る部分で「そいつとは一緒にネタ作ります。一緒に作ってると楽しいです。またお笑い好きになれそうです」と笑顔を見せる所にキュン。きちんと前を見て、俯きがちだった葵はもうそこにはいない。



相席スタートの山添さんが、りんたろーさんに「りん、お笑いって、もっと楽しいもんやで」と言ってくれた事も思い出す。(りんたろーさんの著書より)


「新しい相方も過去に色々あって…」
以降はおさむさんが入れこんでくれたかねちへのメッセージよな。りんたろーさんがアベプラで発言した言葉も入れてくれてるし…

とにかく最後の葵は清々しい笑顔と声で、響をこわがって小さくなってた葵ではなくなっていた。





ラストシーンの響が殿山を殺すシーンはまさに因果応報……。「ロミオとジュリエットみたいやな」で伏線回収。



最後殿山が小指を見つめていたのは葵との約束を果たせられないから…?

(追記。やっぱ氣楽との約束を思い出したのか…。氣楽から決別を言われたときに小指を見てた事、何回も見てるのに見逃してたらしい💦嘘ついたらおしまい…)




響はすごく怖いし酷い奴だけど、人から認めてほしい気持ちが人一倍強い人間。
愛情も沢山ほしいタイプ。
必要とされたいからパパ活の間に立ち、恩を売り、愛想良く人と接していた。
でも人とうまくつながる事ができないから結局は人が離れていく。それに苛立ち、自分にないものを持ち、自分より下に見ている葵が周りから守られる事に余計腹立ったろうなぁ…


殿山は、事務所に残すのに響を選んだなら、響が葵に暴力ふるって解散に追い込んだことを世間に告発したとしても、その後きちんと響に寄り添ってフォローしてあげたら最悪な自体にならなかったんじゃと考えてしまう。

そもそも告発も氣楽に言われたからだらかなぁ……表面的に止めた事にはなるけど、それじゃ本当に響を止めた事にはなってない…


人と向き合う事がいかに大事な事か。



結局響自身の価値より、会社の売上のためだけに葵より響を選んだ事が、自分への最悪な最後を生み出してしまった。


殿山が響を選んだことで、殿山への尊敬が砕かれ氣楽もスマホを見ながら人の話を聞くとか、かつての殿山のようになってしまったし、殿山の元から去ってしまった…

新しい相方とコンビを組んで再出発するとき、また面倒みてくださいと笑顔で殿山に言っていた葵の思いを、殿山は叶える事ができないんだと思うと悲しすぎる…




カーテンコールでOP曲を紹介したりんたろーさんが、「自分の見えてるものが正義というか…その世界で生きてるけど本当にそうなのか?(目の前にある世界が正しくてそれが全てなのか?みたいな感じ…?)」というのがこの舞台とリンクしていると言ってた。

  

あとこの歌詞の中にあるような自分を必要とし、自分の存在を認めてくれる居場所さえあれば、やっぱり響も変われたのでは、と思う。



あくまでも舞台観劇素人の個人的な感想です…。



初日舞台を見終わったあと




…りんたろーさん…あんた凄いよ…。

なんでこんなことが出来るのか。
凄すぎるよ…………。最高だよ…。




(もちろん今田さんも久保田さんも山本彰吾さんも高井さんも凄いし素晴らしい演技でした。)



もう好きで好きでたまらんじゃないか!!!!!りんたろーさんよぉ!



とりんたろー愛がより深まった事に気づく。


初日舞台を見終わっていろんな事を考えて色々と思い出していた。


ななにーで、舞台の練習稽古の陣中見舞いに吉本に行ったとき、かねちがおふざけで
「なんでりんたろーさんだけで、俺をハブるんだよ!俺も出せ」みたいな事言ったときに、わりと真顔で今田さんが
「うーん…そやな、でも、今回はりんたろーにスポットをあてて、りんたろー通しての相方像というか…」

みたいな事を言ってたよなぁ…。
りんたろーさんを通して、過去に何があろうと今を強く生きる事が大事な事を伝えたかった…?


ななにーの再放送は今回絶対に見ないと。(3月26日ABEMAtvで15時から)まだ見てない人はぜひ!!



今田さんとおさむさんは、昔りんたろーさんの元相方との方が交流が多かったらしい。
なのでりんたろーさんの話も元相方側から聞いていただろう。


どんなふうに聞いていたのかわからないけど、2人とも何かしら思う事があって、今だからこそ、りんたろーさんに光を当てたかったのかなぁと思うと、ホントに今回のオファーは感謝しかない…(オファーは24時テレビの時だったらしいw)



と思う。

ファンとしてはなんかなんかなんかとっても複雑だけど!



だから舞台のHPにも2番目に名前が書かれてたんか…


前のnoteでクソがとか言っちゃってごめんなさい🫣


とにかくこの舞台を通じて、いろんな刺激を受けたと思うし、りんたろーさんの今後の糧になるのは間違いない。

よく走りきったよ…


見てる方もしんどくてキツイのに演じる方の労力は想像以上だろうな。

これを6公演……毎回泣きまくって…



千穐楽配信最後のカーテンコールのいつものりんたろーさんの笑顔にε-(´∀`*)ホッ

泣きの演技の時、今田さんとりんたろーさんの鼻水がにょーーんって伸びたり、戻っていた事をいじられていたwww

舞台の前に山本彰吾さんとりんたろーさんはLDH方式の握手をしてから出ていったとか、

今田さんが、りんたろーさんの解散〜の長台詞の時、芸人なりたての時の新喜劇で1言の台詞も噛んでいた子がこんなに…とりんたろーさんの成長に実は涙していたとか。

裏側話してくれて嬉しかった☺️ 



りんたろーさんだからこそ、純粋で優しくて大きいのに気が弱くて可愛くて、誰の事も責めない葵を演じる事ができたと思う。


泣きの演技は演技と言うより本気の涙。だからこそ見てる人の心を揺り動かしたと思う。



でもりんたろーさんだけでなく…

氣楽は仕事に関しては実直で能力あるけど、殿山に嘘ついて彼女と同棲してたのに妊娠発覚したら殿山の言いつけ通り別れようとする野郎なわけで。でもなんだか男気あって葵に対しても優しくて強くていい人だと思うのは、久保田さんの持つ甘くて低い声や雰囲気と演技力のせいだと思うし、


殿山の根っこはいつまでも変わらないパワハラ系上司なのに、なんだか最後まで心底憎めない人になるのは今田さんだからこそだし、


倉井の「聞いたよ〜!」の一言でなぜだか笑ってしまって空気が和んだり、倉井が出てくるとなんだか和む雰囲気や癒しになるのは、平井さんがもつ個性的な演技と風貌とちょっと気持ち内股でくの字に立っていて、コント師ならではのアドリブ力と喋りがあったからだと思うし、


山本彰吾さんでなければ、可愛くて人を惹き付ける面があって、でも最低でクズで1番小柄なのになんでか大きく威圧を感じる狂気じみた響じゃなかったと思うし、



とにかく演者全員が役にマッチしていて最高な舞台だったと思う。



本当に本当に素晴らしい舞台。
初めて見た舞台がりんたろーさんの舞台で良かったなぁと思う。


本当に本当に皆さんお疲れ様でした😌




OP曲
スタンド・バイ・ミー

曲の解説↓









 







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